食べ物が年間632万トンも捨てられている! 「食品ロス」を減らすにはどうすればよい?

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日本では、年間600万トンもの食品ロスが発生しています。


「食品ロス」という言葉をご存知でしょうか? これは「まだ食べられるのに、捨てられている食べ物」を表す言葉です。この「食品ロス」が、世界中で大きな問題となっています。日本でも、平成25年度の農林水産省調査によると、一年間に発生した食品ロスはなんと632万トンとのこと。日清のカップヌードル(77グラム)に換算すると、約8万2千個にもなるとんでもない量です。この食品ロスを少しでも減らすため、多くの企業が動き出しています。

 

賞味期限を「年月」表示に


食品ロスを削減するべく、企業がとっている方策の一つが「賞味期限表示の変更」です。これは現在、多くの商品で「年月日」まで書かれている賞味期限を、今後は「年月」のみの表記に変更するというもの。しばしば誤解されていますが、賞味期限はあくまでも「おいしく食べられる期間」であって、「これを過ぎたら食べられなくなる期日」ではありません。

実際に、賞味期限後も安全に食べられる食品はたくさんあるのですが、1日でも過ぎたら廃棄する習慣がお店や人々に根付いてしまっているのです。このような廃棄を減らすため、キッコーマンなどの食品メーカーは、一部商品の賞味期限を「年月」表示に切り替えています。

また、味の素AGFも、2017年中を目標に「ブレンディ」など主力商品の表示切り替えを始めています。ローソンでは、売れ残った食品を肥料へとリサイクルする運動を中部地方で開始。食品メーカーとは違う形で、食品ロスの削減を目指しています。

【写真】コーヒー粉は、たとえ賞味期限が切れても、安全な食品の1つ。


 

食品ロスを減らすためにわたしたちができること


600万トンという大量の食品ロスは、食品メーカーや小売店の努力だけで削減できるものではありません。じつは食品ロスの半分は、お店でなく家庭で発生しているのです。

家庭で起こる食品ロスのうち、とくに多いのは「食べられなくなるまで放置した」「賞味期限、消費期限を過ぎてしまった」というケースです。こういった家庭での食品ロスを減らすため、政府広報は「買いすぎない」「使い切る・食べ切る」「残った食材は他の料理に使う」といった工夫を推奨しています。

セールなどで食材が安くなっていると、ついたくさん買い込みたくなりますが、そのまえに一呼吸置いて、買った分を食べきれるかどうかを考えてみましょう。ムダな買い物を減らすことは食品ロスを削減するだけでなく、食費を安く済ませることにもつながります。

また、余った食材を活用して一品作ることができれば、これもまた食費ロスを防ぐことになるでしょう。お財布にも優しく、地球環境にも優しい食品ロス削減運動を、始めてみてはいかがでしょうか?

使いかけのトマトも、ほかの料理に活用しましょう。

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