「1円単位までワリカンなんてありえない!」デートの奢る・奢らない問題で衝突したカップルの意外な行方

  『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』より

初めてのデートのお会計、支払いはどうしたか覚えていますか?
「男性が全額払うのが当たり前」
「対等な立場なら割り勘にするべき」
「お酒をたくさん頼んだほうが多めに払うべき」
「男女関係なく、年上が多めに払うほうがいい」
…などなど、様々な考え方があると思います。

SNSでもたびたび議論になるこの話題。マッチングアプリで出会ったふたりの初めてのデートだったら、どうするのが正解でしょうか?
このテーマに正面から挑んだコミック作品『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』をご紹介します。

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『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』あらすじ


 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

会社員のアイコはもうすぐ35歳。結婚したい彼女は婚活アプリで29歳の会社員・こうきとマッチングしました。「上場企業勤務で年収600万、結婚願望アリ」と、条件のいい男性との出会いに浮かれるアイコでしたが、食事の会計を1円単位までワリカンにされてドン引きします。

   『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

思わず「普通は男性が出したり、せめて『2000円でいいですよ』って言ってくれたり」と言ってしまったアイコに、こうきは食べた食事の量の話や頼んだお酒の額を挙げて反論。理屈っぽくクセが強いこうきの発言にアイコは戸惑います。

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

今回のデートは脈なしだと思い込み、自分の年齢のことを気にして「もうオバサンなのかな」と落ち込むアイコ。しかし、意外にもこうきからは次の誘いが…。

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

その後も会うたびにふたりは価値観の違いからたびたび衝突を繰り返しますが、気持ちを正面からぶつけあうことで歩み寄っていきます。

不器用ながらも少しずつ進展するふたりの仲に微笑ましさが止まらないラブコメ作品。著者のコニシナツコさんにお話を伺いました!


著者・コニシナツコさんインタビュー


──マッチングアプリの婚活で知り合った主人公・アイコとお相手のこうき。お互いに意見の違いに戸惑いつつも、初々しい恋愛の始まりが描かれていて、二人がどうなるのか気になって仕方ありませんでした。アイコとこうき、キャラクターの魅力を教えてください。

コニシナツコさん:アイコは周りに流されやすく自分がないようなところがありますが、とても素直な女性です。持っている価値観自体は誰かに植え付けられたものかもしれないけれど、自分の気持ちを素直に表現できる人なので、こうきもそういったところを好きになったのではないかなと思います。

こうきは決してただケチなわけではなく、自分の中で理屈が通っていないと納得できない男性。アイコとは真逆で世間の風潮や周りの空気よりも自分の中の正しさが行動や発言の基準になっています。そこまで強く自分を貫けるのはすごいと思います。ただ、アイコの感情的な部分に触れて少しずつ変わっていける素直さをこうきも持ち合わせていて、そういうところが魅力かなと思います。

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より


──アイコはこうきと出会ったことで、いままでの付き合い方が男性と対等でなかったことに気づきます。このエピソードでコニシさんが伝えたかったことはどんなことでしょうか。

コニシナツコさん:結婚して「扶養される」ということと「従属する」は別であるはずなのに、イコールであるという意識を持っている女性が多いのではないかと思います。アイコも「養われたい」、だから「選ばれなくてはいけない」「自分の方が弱い立場である」という考えが無意識の中にあり、男性に酷い扱いを受けても受け入れてしまうところがありました。家族の形として扶養制度を利用するとしても、それは「協力し合う」ためのものであるというのを男女ともに持てたらいいなと思います。

 『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

  『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より


──一方、こうきのほうはよく言えば「正直で公正」ですが、「超理屈っぽい」キャラクターでもあります。彼が正しさより大事なことに気づいていく描写は、読んでいてほっこりしました。こうきの変化について、どのようなお気持ちで描かれていたのか教えていただけますでしょうか。

コニシナツコさん:感情には左右されないロボットのようなこうきですが、やはり自分のことを理解してもらえることに喜びを感じていました。自分のことを理解しようとしてくれるアイコに出会い少しずつほぐされていくこうきも、結局人間らしいなと思いながら描いています。

──本作はまだまだ物語が続いていきますが、今後の二人について、教えていただけることがありましたらぜひ教えてください。

コニシナツコさん:新たなキャラクターの登場や関係のフェーズの変化によって2人の間に様々な壁が現れていきます。2人がどうやってそれを乗り越えていくか、楽しみにしていただければと思います。

   『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

    『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話1』より

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この作品は「奢る奢られ問題」を発端にしたコミカルなラブコメディながら、結婚観や恋愛観、パートナーとの関係性のあり方を考えさせられるストーリーになっています。作品を通して、自分にとっての「当たり前」を見直してみませんか?

取材=ナツメヤシ子/文=レタスユキ

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