どんな経験もいつかは誰かに話せるネタになる!さまざまな勤労体験を描いた『今日も財布がさみしくて』著者インタビュー

全力で青春をまっとうしたい! でも、学生のうちはお金がない。だからアルバイトをはじめる、という経験をしたことがある人もいるのでは?
『勤労ロードショー 今日も財布がさみしくて』は、著者のまぼさん(@yoitan_diary)がご自身の体験をつづったコミックエッセイです。試食販売、蕎麦屋、キャバクラなど、さまざまなアルバイトを通して起こった出来事や、出会った人をコミカルに描いています。
今回はこの作品のエピソードから、まぼさんの初めてのアルバイト経験をご紹介し、当時の思い出についてお話を伺っていきます。
高校時代から社会人までのアルバイト・仕事経験を描く
主人公は、高校生だった頃のまぼさん。学生生活を充実させるために、野球部のマネージャーになりました。華やかな青春時代の幕開け! と思いきや、一向にその気配はありません。それに、部活以外にやりたいことも盛りだくさん。でも、お金がない……。友達のノリコと話し合い、マネージャー業と掛け持ちでアルバイトを始めようと決心します。

家族から、商品のプロモーションのバイトをすすめられたまぼさん。さっそく面接兼研修会場に行き、「いらっしゃいませー」の掛け声を夜20時まで猛練習させられます。
ハードな研修を経て、晴れて試食販売スタッフとして店頭にデビュー! せっかくなら売りたいという気持ちを糧に成果を出したり、バイト先で好みの男性と出会ったり、青春らしい濃密な時間を過ごします。


まぼさんはこの後も蕎麦屋、キャバクラなどさまざまなアルバイトを経験して、ユニークな人たちと出会っていきます。そんな実体験を、コミカルに描いた本作品。著者のまぼさんに、作品をつくった理由・きっかけなどを伺いました。
著者・まぼさんインタビュー
――本作品を描こうと思ったきっかけを教えていただけますか。
まぼさん:これまで2冊の育児漫画を描いてきて、「次は自分のことを描いてみたいな」と思ったことがきっかけです。私自身は平凡な主婦で、漫画に描けるような人生を送っていません。でも、バイトだけは特殊なものが多かったなと思い、テーマを「勤労」にしました。

――高校時代から会社員時代までを描くにあたって、大変だったことはありますか?
まぼさん:およそ15年間の経験を漫画にしたので、記憶との戦いでした。ある時には友達に「あの時ってこうだったっけ?」と聞いたり、mixiやFacebookを見漁って記憶を補填したり。mixiもFacebookも完全に黒歴史の温床ですが、アカウントを消さなくてよかった~と、ようやく思えました(笑)。
――記憶を掘り起こしながら作品を描かれたんですね。今回の作品の中で、特に思い出深い登場人物は誰ですか?
まぼさん:蕎麦屋の店長との出会いが強烈かつ、私自身が人生をお気楽に捉えられるようになった大きなきっかけです。この先の人生で、こんな強烈な人に出会わないと思います(笑)。
「あんな変な店長でも、お店を経営できているんだから、私の人生もきっと大丈夫!」と思えました。それに、店長はいい意味で他人に興味がないというか、あまり心の内側に干渉するタイプではなかったので関わっていて気楽でした。

――本作を通じて、まぼさんが読者に伝えたいこと、感じてもらいたいことを教えていただけますか。
まぼさん:「こんな自分でもなんとかなる」「生きてみるもんだ」と感じていただけたら嬉しいです。就職活動の時期など、漫画ではさらっと描いておりますが、実際は私にとっては大きな挫折の経験でした。
生きているのがしんどくて、自己否定ばかりを繰り返していたのですが、今になってみれば「別に新卒で就職しなくてもいいじゃん! というか、挫折こそ貴重な経験だよな」と思える出来事です。今まさに人生のトンネルの中にいる人たちに、「これもいつか誰かと話すネタになるな」と捉えてもらえたら嬉しいです。

* * *
アルバイトや就職活動など、うまくいかず挫折する経験は誰にもあるものです。まぼさんも就職活動は大変だったものの、振り返るといい経験だったと思えているそう。今では、誰かと話せるネタになった、と考えられるほどになったと言います。辛い経験をしたとしても、時間が経つにつれて、いい思い出として消化できる日がくるかもしれません。
取材・文=ゆらり
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