「スリッパ」は実は日本で生まれた履物だった!考案したのは誰?/子どもに話したい雑学(31)

子どもは、身の回りにあるものや、世の中で起きているさまざまな事柄に対して「何でだろう?」と疑問を抱くものです。親が子に、この世の中をより深く知るための知識や知恵を伝えることは、昔も今も変わらず大切なことですよね。
そんなときに活用できるのが教養系雑学です。学校では教わらない、子どもが思わず「パパ、ママ、すご~い!」と言ってしまうおもしろ知識や生活の知恵をご紹介します。
※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。
家で履く「スリッパ」は日本生まれだった
スリッパは、日本人にとって身近な履物である。少なくとも、トイレ用のスリッパぐらいはどの家にもあるだろう。おもに板の間で履き、畳の部屋に入る時に脱ぐスリッパは、日本人の生活の洋風化の証拠。しかし、じつはこれ、日本で生まれた履物なのだ。
時は明治初期、考案したのは徳野利三郎という仕立屋だった。鎖国が終わり、多くの西洋人が日本にやって来たが、彼らは屋内で靴を脱ぐ習慣がなく、そのまま畳に上がってしまった。宿舎となっていた旅館や寺が困り果てて徳野に相談したとも、西洋人自らがオーダーしたとも伝わるが、徳野は工夫を重ね、現在のスリッパに近いものを作り上げた。
甲はビロードやラシャ、台は古い畳表を2、3枚重ねて和紙で補強し、外底には帆布を用いた、履きやすく丈夫なスリッパだった。西洋人はこれを靴の上から履いて、日本の部屋を汚さないようにした。やがてこれが、日本の家庭や公共の場で使われるようになった。
語源となった「スリッパー(slipper)」は、足をするりと滑らせて履くことのできる、留め金や紐(ひも)のない履物のこと。日本のスリッパに近い室内履きから、ミュールやかかとの高いパンプスまで、ひっくるめてスリッパーと呼ばれるそうだ。
監修=多湖輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』
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