男子学生服の定番といえば、学ラン。「ラン」ってそもそも何のこと?/子どもに話したい雑学(43)

子どもは、身の回りにあるものや、世の中で起きているさまざまな事柄に対して「何でだろう?」と疑問を抱くものです。親が子に、この世の中をより深く知るための知識や知恵を伝えることは、昔も今も変わらず大切なことですよね。
そんなときに活用できるのが教養系雑学です。学校では教わらない、子どもが思わず「パパ、ママ、すご~い!」と言ってしまうおもしろ知識や生活の知恵をご紹介します。
※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。
学ランの「ラン」ってそもそも何のこと?
男子学生の制服の定番といえば、詰め襟の学生服、通称「学ラン」である。ところで、学ランの「学」は「学生」の「学」だということはわかるが、「ラン」はいったいどこからきているのだろうか。
江戸時代、日本では洋服全般が「ランフク」と呼ばれていた。ここでいう「ラン」とは、鎖国が行なわれている中、西欧諸国で唯一交易が許されていたオランダ(阿蘭陀)の「蘭」を意味している。
その頃、日本人にとってヨーロッパといえばオランダだった。そのため、西洋の学問といえば「蘭学」となったように、その服も「蘭服」と呼ばれていたのである。つまり、「学ラン」の語源は、「学生用蘭服」というわけだ。
ちなみに、その原形が生まれたのは、明治19年(1886)で、最初に導入したのは、当時の帝国大学(現・東京大学)だった。
学生服の大手メーカー・尾崎商事の近年の販売実績によれば、最近の男子学生服の詰め襟とブレザーの比率は、高校では17対83、中学校では65対35になっているそうだ。さまざまな理由で学ランからブレザーへと切り替える学校が増えてきているが、中学校では現在も学ランが優勢のようである。
監修=多湖輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』
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