食べたいけど食べられない⁉子育て世代女性を悩ます魚料理に立ちはだかるハードルとは?

ヘルシーなイメージから、海外からの注目度も高い日本食。特に「寿司」や「天ぷら」などの魚料理は、インバウンド客にも大人気ですよね。ところがいっぽうで、日本人の魚の消費量は年々減少傾向にあるのだとか。農林水産省による令和6年度の水産白書によると、国民1人当たりの魚介類の年間消費量は、2001年度のピーク時に比べて約半減。せっかく海に囲まれ新鮮な魚を食せる環境にあるのに、食べないなんてもったいないですよね。
そこで、レタスクラブWEBでは子育て世代の女性たちの「魚食」にフォーカスして意識調査を実施しました。魚料理にまつわる悩みや工夫から、子どもも喜ぶメニューまで、子育て世代の魚食の実態が明らかに。また、魚を食べる頻度がなかなか上がらない理由も見えてきました!
(2025/7/8~2025/7/13実施:回答者821人のうち「女性・既婚・子どもあり・23歳~50歳」の134人の回答を抽出)
魚離れが加速!「魚を食べるのは週1以下」が過半数越えに

まずは「家庭で魚料理を食べる頻度を教えてください」と質問したところ、もっとも多かった答えは「週2~3回程度(35.1%)」でした。一見すると食べる頻度はそこまで低くない印象を受けますが、「週1回程度(26.1%)」「月に1~3回程度(25.4%)」「ほとんど食べない/月に1回未満(7.5%)」と答えた方を合わせると、全体の59.0%を占めています。つまり、約6割の方が週1回以下しか魚を食べていないことがわかります。農水省による調査でも、魚の消費量を肉の消費量が上回った2011年度以降、その差は年々開き続けているとのこと。日本の伝統ある魚食文化が廃れていくようで、なんだか寂しいですよね。
こびりついて取れない!グリルの掃除が魚料理の大きなネックに
魚離れが進んでいるとはいえ、約4割の方は週2~3回以上は魚を食べているのも事実。魚への根強い支持は残っているとも言えます。そこで、魚を食べる理由と食べない理由について、それぞれ聞いてみました。

まず「あなたが魚を食べる理由は何ですか?」との質問には、「健康にいいから(69.4%)」が断トツ。約7割の方が魚の健康効果を期待していることがわかります。次いで多かった回答は「味がおいしいから(56.7%)」。DHAやEPAなど他の食材では摂りづらい栄養素が豊富なうえ、味もおいしいとなれば、進んで食べたくなるのもうなずけますよね。
■あなたが魚を食べる理由は何ですか?
・健康にいいから(69.4%)
・味がおいしいから(56.7%)
・気分で魚が食べたくなることがあるから(47.0%)
・肉が続いたので魚にしたくなるから(44.8%)
・季節感・旬を感じられるから(20.9%)
・価格が手頃だから(6.0%)
・魚はあまり食べない(5.2%)
・料理するのが好きだから(3.0%)
・その他(2.2%)

それでは逆に、魚を食べないのにはどんな理由があるのでしょう。「あなたが魚料理をあまり作らない・食べない理由は何ですか?」と聞いたところ、もっとも多かった答えは「価格が高いから(42.5%)」でした。旬の魚やアラなど、お手頃価格のものもあるけど、やはり刺身などは高くついてしまうもの。肉よりも安い部位が少ないことも、魚に手を出しにくくしているのかもしれません。次いで多かったのは、「グリルの掃除が面倒だから(29.1%)」。確かにグリルって冷めてからじゃないと洗えないのに、冷めたら魚の皮やら油やらがグリルにこびりついて、なかなか取れないんですよね。後片付けの大変さを思うと、つい魚料理を避けちゃう気持ち、よくわかります!
■あなたが魚料理をあまり作らない・食べない理由は何ですか?
・価格が高いから(42.5%)
・グリルの掃除が面倒だから(29.1%)
・焼くと部屋にニオイが部屋に残るから(21.6%)
・家族があまり好まないから(16.4%)
・骨があって食べにくいから(14.2%)
・献立に取り入れるアイデアが思い浮かばないから(13.4%)
・グリルを使うのが面倒/使い慣れていないから(10.4%)
・調理に時間がかかるから(9.0%)
・自分があまり好きではないから(9.0%)
・焼き加減がむずかしく、失敗しやすいから(5.2%)
・その他(4.5%)
・あてはまるものはない/魚料理をよく作る(19.4%)
魚が健康にいいのはわかっている、でも調理や後片付けのことを考えると面倒くさいし、調理要らずの刺身にすると値が張ってしまう…。そんなジレンマが垣間見える結果となりました。手間ひまお金はなるべくかけたくないという、忙しい子育て世代の実情が、魚を食べるハードルを高く感じさせてしまっているのかもしれませんね。
ちなみに「魚料理へのハードルが下がるとしたら、どんな風に取り入れたいですか?」との質問には、「子どもや家族にもっと魚を食べさせたい(65.7%)」「忙しい日の夕食で魚料理を手軽に出したい(57.5%)」との声が多数。ヘルシーな魚料理を手軽に取り入れたいという想いが読み取れます。
■魚料理へのハードルが下がるとしたら、どんな風に取り入れたいですか?
・子どもや家族にもっと魚を食べさせたい(65.7%)
・忙しい日の夕食で魚料理を手軽に出したい(57.5%)
・朝ごはんに焼き魚を出したい(26.9%)
・お弁当に入れたい(20.1%)
・自分ひとりのときも魚料理を楽しみたい(13.4%)
・その他(0.7%)
子どもが好きな味付けで食べやすく。栄養が丸ごと摂れるための工夫も
次に、子育て世帯には、どんな魚が人気なのか調べてみました。「よく調理する魚は何ですか?」と聞いたところ、「さけ(80.6%)」「さば(70.9%)」が2トップ。次いで、「ぶり(38.8%)」「あじ(32.1%)」など1年中スーパーで見かける、比較的安価な魚が上位を占めました。魚を食べない理由として、価格の高さを挙げていた方が多かったことからも推察されるように、やはりリーズナブルな魚に人気が集まっているようです。
また、よく作る魚料理のレパートリーとその理由も聞いたところ、子育て世代ならではのアイデアが多く寄せられました。その一部を紹介するので、魚料理のレパートリーに悩んでいる人はぜひ参考にしてみて。
・さけのちゃんちゃん焼き。簡単に作れ、野菜も沢山食べられて、家族皆好きだから
・さけのオニオンマヨ焼き。洋食風になるので子どもが喜ぶ
・さばの塩焼き。簡単でおいしい
・さば缶で冷や汁。この時期火を使わず簡単にでき、家族も好きだから
・ぶり大根。アラが安いしおいしいから
・ぶりの照り焼き。失敗しにくくおいしいから。
・あじフライ。手間はかかるけれど骨まで食べられて栄養が摂れると思うから
・煮つけ。圧力鍋で骨まで柔らかく煮ると子どもも食べやすい
・この季節だとさっぱり食べられるあじの南蛮漬けをよく作ります。
・焼くだけで味もついているので漬け魚を買います
マヨネーズなど子どもが好む味付けにしたり、安価なアラを活用したり、野菜と合わせたりなど、家族においしく魚を食べてもらうため、みなさんいろいろ工夫されているようですね。また、フライや南蛮漬け、煮つけなど、手間をかけた料理を作る方がいるいっぽう、漬け魚や缶詰を利用するなど、魚を手軽に取り入れたいというニーズも高いことが判明。 「作るというほどでなく焼くだけ」「塩焼きが一番おいしい!」など、シンプルな焼き魚を推す声も多く寄せられました。家事に育児に仕事にとマルチタスクの子育て世代の女性たちにとって、やはり手間なく簡単においしくできるのが一番ですよね。
時短でお手入れもラク!レンジでグリル級の焼き魚ができるアイテムに熱視線

魚料理の定番である焼き魚は、シンプルながらもおいしく子育て世帯にも人気のメニュー。魚焼きグリルを使えば、皮目はパリッと、身はふっくらジューシーに仕上がることは重々承知しているけれど、やはり立ちはだかるのが後片付け問題ですよね。実際、「魚を調理するときにどんな器具を使いますか?」との質問にも、1位の「フライパン(72.4%)」に大きく差をつけられ「魚焼きグリル(55.2%)」は約半数止まり。余分な脂が落ちてパリッとおいしい焼き目がつくグリルですが、お手入れがラクなフライパンに軍配が上がる結果となりました。
■魚を調理するときにどんな器具を使いますか?
・フライパン(72.4%)
・魚焼きグリル(55.2%)
・鍋(17.9%)
・電気調理器具(5.2%)
・魚焼き網(3.7%)
・その他(4.5%)
・魚は調理しない(5.2%)
また、その他の意見として「電子レンジやオーブンを利用している」という声も目立ちました。最近は「レンジメートプロ」など電子レンジ専用の調理器具も人気で、焼き魚がグリルで焼いたようにパリッとジューシーに仕上がると評判なのだそう。今回のアンケートでも 「レンジメートを使って焼き魚を作ってます。レンジに入れるだけなので簡単!」とその便利さを推している愛用者もいました。例えば焼きさばなら、レンジに4分かけるだけで、あっという間に完成するとのこと。調理の時短になるのはもちろん、暑さで火を使いたくないこの時期にも最適ですよね。そして、グリルの最大のネックだったお手入れもラクというから、魚料理のハードルがグッと下がること間違いなし!まさに子育て世代女性の救世主的アイテムになりそうです。
今回のアンケートでは、栄養価の高い魚料理を家族に食べさせたいと思いつつ、価格の高騰、調理や片付けの面倒臭さなどから、魚を食べたいけど食べられないという子育て世代女性のジレンマが浮き彫りになりました。魚料理のハードルを下げてくれる調理アイテムを活用するなど、もっと手軽に魚料理を楽しめるようになるといいですよね。
文=酒詰明子
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