子どもと一緒に学んでおきたい!一生困らないための「お金講座」

物価の高騰で現在の生活費はもちろんのこと、教育費や医療費、老後資金など、将来のお金の不安を抱えている人が多数。そんな不安を解消するために、いま一度ここでお金について勉強してみませんか? 子どもでも分かりやすく、大人も学び直すことができるお金の基本を、ファイナンシャルプランナーの八木陽子さんに聞きました!
* * *
▶教えてくれたのは
八木陽子さん
ファイナンシャルプランナー、キャリアカウンセラー。イー・カンパニー代表。「かたいお金の話を、楽しく分かりやすく伝える」をモットーに、家計相談や、子ども向けのお金の教育講座「キッズ・マネー・ステーション」も主宰。著書に『今から身につける「投資の心得」』(えほんの杜)など多数。
子どもと一緒に学べば大人も基本を振り返れる!

「これまでの日本は、お金の話をすることは“はしたない”という文化があったので、私たち親世代は、実はお金の基本が身についていないんです。反対に、子ども世代は2022年度から高校の家庭科で、資産形成に関する授業が必修化されたこともあって、お金のことを学ぶ機会が増えています」と八木陽子さん。
とはいえ、現代はお金に関する情報があちこちで発信されていて、中には間違っているものも多いといいます。「例えば大人は『投資は怖いもの』と思っていたり、子どものほうがITやサービスに詳しく、投資にも抵抗がないために、資産がないのに手を出してしまったり。そんなお金への間違った知識を正し、親子でコミュニケーションを取りながら学ぶことで、親は基本を振り返ることができ、子どものお金の失敗を防ぐことにもつながります」
今の時代に合わせたお金の使い方を身につけよう
一男一女の子を持つ八木さんは、子どものお金教育は、2〜3歳ごろから始めてもいいといいます。「今はキャッシュレス化が進んでいるので、子どもからするとお金を使っている感覚が分からないことが多いと思います。だから小さいうちから、お金はお父さんやお母さんが働いて得るもので、電子マネーと紙幣を見せて、同じ価値だということなどを、少しずつ伝えていきましょう。子どももお金の管理の基本が自然と身につけば、この先いろんなことがあっても対応できるようになり、人生の選択肢も増えていくはず」
家計管理のキホン
家計管理というと、きちんとやらなきゃ!と思いがちですが、「難しく考えず、緩くてもいい」と八木さん。「大切なのは、収入の範囲内でやりくりできているかを確認すること」。基本となるポイント2つを実践してみましょう。
【その1】まずは“お金の流れ”を整理しよう
どこから振り込まれて何が引き落とされているか書き出してみる

クレジットカードや電子マネーなど、現金以外の決済方法が増えたことで、収支がごちゃごちゃになっているかも。「固定費などの決まった支払いのほか、日々ちょこちょこと出ていく流動費をどの決済で支払い、どの口座から引き落とされているかを把握して」
夫婦の給与を目的ごとに分ける

管理しやすくするために、引き落としの口座は主に3つに分けるのがおすすめ。
「固定費など決まった額の支払いはメイン口座に。流動費は固定費と別の口座にすることで、クレジットカードの不正利用や電子マネーのセキュリティ面でも安心です。決まった額を貯蓄するために、貯蓄用の口座も別に」
<夫婦の給与を目的ごとに分ける例>
夫の給与
→ 1. メインの口座
□住宅費
□光熱費
□保険など
→ 2. 流動的に使うお金
□お小遣い
□電子マネー
□食費など
妻の給与
→ 3. 貯蓄用
□NISA
□iDeCo など
【その2】お金が適正に使われているか流動費を中心にチェックしよう
「むだかも?」と悩んだら、10 年分の総額を計算して検討を

日頃、あまり考えずにお金を使っていることもあるので、定期的な棚卸しが必要。「しこう品など、たとえ少額であっても、10年間買い続けたらいくらになるのか数値化してみて。総額を見て、むだだと感じるなら削りましょう。お金がかかっても自分にとって生きがいになっているのなら、無理に削らなくてOK」
小さい頃から少しずつお金の大切さを伝えて

子どもは1回いっただけでは理解できないため、大人が繰り返し伝えていくことが重要。「お小遣いや買い物など、直接お金に触れるときはもちろん、詐欺や裏金問題など、世の中に常にあるお金のニュースもあえて話題に。お金の大切さを考えるきっかけになります」
こんなときに話してみよう!
• お小遣いを渡すとき
• 買い物に行ったとき
• 旅行に行くとき
• お金にまつわるニュースを見たとき
• 欲しいものがあるとき
• 習い事を始めるとき など
* * *
将来のことやお金にまつわる悩みは、全ぼうを把握せず、知らないでいることで不安が増してしまうものです。現実から目をそらさず、向き合うことから始めるのがとても大事ですね!
イラスト/ nenne
文/中田蜜柑
Information
<レタスクラブ ’25 8月号より>

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