英国・東インド会社シェフパティシエの江口和明さんが、今おすすめする夏の英国菓子「イートンメス」
英国菓子と聞いて思い浮かぶのは何ですか? スコーン、キャロットケーキ、ショートブレッド…。素朴な焼き菓子をイメージする方が多いかもしれません。けれど夏に特におすすめしたいのが、イートンメスとトライフルです。グラスに盛りつけられた様子が見た目にも涼やかで、この時期にぴったり。
今回レシピを紹介するイートンメスは、メレンゲとフルーツ、生クリームをグラスに盛りこんで、スプーンで食べるお菓子です。イギリスでは初夏のフルーツ・ベリーで作ることが多いですが、フルーツは好みのものでOK。「メス(mess)=ぐちゃぐちゃ」という名前のとおり、スプーンで混ぜながら食べるのがなんとも楽しく、おいしいのです。
気軽に作れるレシピを教えてくれるのは、第10回料理レシピ本大賞でお菓子部門大賞を受賞した江口和明さん。パティスリーを8店舗運営しつつ、400年ぶりに日本に再上陸した英国・東インド会社の初シェフパティシエにもなった人気パティシエです。SNSでのお菓子レシピ配信も、作りやすいと大人気。
その江口さんが紹介する英国菓子は、こんなにおいしかったの?と驚かされる味わいながら、意外と簡単に作れるものがたくさん。
「イートンメスはトライフルと並ぶグラスデザートで、英国菓子の中でも華やかさがあるものです。作り方は、メレンゲと泡立てたクリームに、フルーツソースを合わせるだけ。簡単に作れます。英国菓子というと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、僕のキャロットケーキは混ぜて焼けばでき上がるし、スコーンは刻みバターでなく溶かしバターを混ぜるから、お菓子作り初心者でも失敗しません。焼き菓子のほとんどが、生地は何も考えずにひたすら混ぜていけばいいという簡単さです。僕のレシピを通して、英国菓子は意外と簡単に作れておいしい、と気づいてもらえたらうれしい」と語っています。
暑くておうちにこもっている今こそ、手軽に作れるイートンメスを堪能してみませんか? メレンゲをしぼる工程や盛りつけをお子さんに手伝ってもらうのも、夏休みのいい思い出に。そして涼しくなった秋には、江口さんのキャロットケーキやスコーンを作って、そのおいしさを味わってほしいと思います。
◆イートンメス

下にフルーツソースを、上にメレンゲをのせるのがポイントです。メレンゲをくずしながら食べるうちにフルーツソースと混ざって、なんともいえないおいしさに。今回はいちごを使いましたが、ブルーベリーやラズベリーなどのフルーツで作っても。
材料(4人分)
メレンゲ
・卵白……1個分
・グラニュー糖……70g
・レモン果汁……5g
いちごソース
・いちご……100g
・グラニュー糖……50g
・レモン果汁……10g
生クリーム(35%)……150g
いちご……適量
ミントの葉……適量
作り方
1 オーブンを110度に予熱し始める。メレンゲを作る。ボウルに卵白とグラニュー糖を入れてハンドミキサーで泡立て、レモン果汁を加えて固く泡立てる。桜口金をつけたしぼり袋に入れる。裏返した天板にオーブンペーパーを敷いてメレンゲを適量ずつしぼり、100度のオーブンで約80分焼いて乾燥させる。



2 いちごソースを作る。鍋にへたを除いて粗く刻んだいちご、グラニュー糖、レモン果汁を入れて中火にかけ、ゴムベラで混ぜながら煮る。とろみがついたら火を止めて冷ます。

3 ボウルに生クリームを入れ、ハンドミキサーで角が立つまで泡立てる。桜口金をつけたしぼり袋に入れる。
4 器に1、2、3、へたを除いて縦2等分に切ったいちごをバランスよく盛る。へたつきのいちごを飾り、ミントをのせる。
文=藤原民江
【著者プロフィール】
江口和明
人気パティスリー、デリーモのシェフパティシエ・ショコラティエでありながら、英国・東インド会社の初シェフパティシエに。YouTubeやInstagram、XといったSNSでお菓子の魅力を広める活動でも多くのファンの支持を得ている。
※本記事は江口和明著の書籍『江口和明の英国菓子』から一部抜粋・編集しました。
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