こんなところに数学が! 日常の気づきで『数学の目』が育つ

「こんなところにも数学が隠れていたの!?」そんな驚きがきっとあなたを待っています。
ふだん私たちが暮らしている世界には、実はあちこちに算数や数学がひっそりと隠れています。計算や図形の問題のように「勉強」としてみるだけでなく、自然や暮らしの中に潜む数の秘密に目を向けてみると、そのおもしろさがぐっと身近になるかもしれません。
今回は、そんな「日常にひそむ数の秘密」の中から、自然界に現れる不思議な数列をご紹介します!
え!ひまわりの花に!?
夏になると元気に咲くひまわり。大きな花の中心部をよ~く見てみると、びっしりと詰まった種がらせん状に並んでいるのがわかります。
実はこのらせんの数に、ある『法則』が隠されているのです。どのひまわりも、以下の3つのパターンのうちのどれかにあてはまるといわれています。
パターン1 時計回りに21列、反時計回りに34列
パターン2 時計回りに34列、反時計回りに55列
パターン3 時計回りに55列、反時計回りに89列

この21、34、55、89という4つの数…何か気づきましたか?
実はこれらは「フィボナッチ数列」と呼ばれる数列の一部なのです。
「フィボナッチ数列」ってなに?
フィボナッチ数列は、1からはじまり、直前の2つの数字をたして次の数を作っていく数列です。

このように作られる数列が自然界のあちこちに現れているのです。
ロマネスコにも、松ぼっくりにも!?
自然界に潜む数列『フィボナッチ数列』が隠れているのは、ひまわりの花だけではありません。
・カリフラワーの仲間「ロマネスコ」
・松ぼっくり
・花びらの枚数や葉の付き方
・人体の気管支の枝分かれ など
こうした自然の中に、なぜかフィボナッチ数列の数がでてくるというのです。なんて不思議なんでしょう!数学がこんなにも自然と結びついているなんて、ちょっとワクワクしませんか?
ひまわりを見かけたら、ちょっと観察してみて!
夏の道端でひまわりを見つけたら、中心の種をそっと観察してみましょう。もしかしたら、あなたの目の目にもフィボナッチ数列の不思議な世界が広がっているかもしれません。
日常に潜む「かくれた数学」に気づけば、世界が少し違って見えてくるかも。
【著者プロフィール】
渡邉 究
中央大学理工学部数学科 准教授。専門は代数幾何学。1984年、横浜市生まれ。2010年、早稲田大学大学院基幹理工学研究科博士課程(数学応用数理専攻)修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員として早稲田大学および東京大学で研究に従事した後、埼玉大学理工学研究科助教を経て、2020年より現職。
作=渡邉 究(@Kiwamu_Watanabe)/文=木谷佳子
※本記事は渡邉 究著の書籍『数字がわかれば世界がわかる! すごすぎる数の図鑑』から一部抜粋・編集しました。
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