フランス仕込みの幸せパン職人・大野有里奈が教える、「3日間ふわふわが続くとっておきのパン」の作り方
おうちで作るパンは、ふわっと広がる香ばしい香りも、焼き立てのおいしさも格別なもの。でも、「おうちで焼くパンはすぐに固くなっちゃう…」と思ったことはありませんか。
街のパン屋さんで買うパンは次の日もふわふわなのに、家庭で焼くパンはすぐに固くなってしまいがちですよね。だからといって、諦める必要はありません。
パン職人である大野有里奈さん直伝の方法であれば、おうちでも「3日間ふわふわが続くとっておきのパン」を作ることができます。

大野有里奈さんは、日本とフランスで10年以上にわたって売り物のパンを毎日焼いていたプロのパン職人。2025年9月現在、Instagramのフォロワーは12.8万人を超えています。
大野さんが教えてくれる基本の生地は、以下の4種類です。
・卵なしで小麦の風豊かな生地「ふわふわシンプル」
・卵入りでしっとりコクのある生地「ふわふわリッチ」
・とろける口どけの菓子パン生地「ふんわり菓子パン」
・じゃがいもやかぼちゃのデンプン入りの生地「もちもち」
これらの基本生地をベースにし、混ぜる具を変えたり、成形で見た目に変化をつけたりすると、多くの種類のパン(コッペパン、ふわふわ白パン、バターロール、ウインナーパン、あんパン、シナモンロール、じゃがいものフォカッチャ、かぼちゃベーグルなど)になるんだとか。

なぜ大野さんの教えの通りに作ると3日間ふわふわが続くのでしょうか。その理由は、「イーストは少なめ」で、「中種(なかだね)を事前に仕込み、水分をキープ」し、「時間をかけてゆっくり発酵」させるから。
中種を使う製法は、生地のこねを二度に分けて行うことで発酵時間を長くし、小麦粉に水分を十分に吸収させて、うまみを最大限に引き出します。中種を混ぜて作る本ごね生地も保水性が高くなり、グルテンの網目が丈夫で、焼成後もふわふわが長続きするのが特徴です。

大野さんが教える中種を使うレシピでは、中種を一晩(約8時間)冷蔵庫に置き、30分×2回の一次発酵をし、60分かけてゆっくり二次発酵を行います。一般的な家庭でのパン作りに比べると、かなり時間がかかるのは否めません。しかし、放っておく時間がパンをおいしくしてくれます。
大野さんのレシピは、短時間で簡単にパンを作りたい人向けではなく、丁寧に感動モノのふわふわ食感のパンを作りたい人向け。確かに完成までに時間はかかりますが、手間は最小限に抑えてあるので、前日に仕込んでおけば翌日はラクできるでしょう。
ゆっくり発酵させたパンは気泡がたくさんでき、ふんわりした焼きあがり。焼き立ての香りとふわふわ食感の幸せと、3日後のふわふわキープの驚きを、ぜひ味わってみてください。
文=ayan
【著者プロフィール】
幸せパン職人 大野有里奈
調理師専門学校を卒業後、株式会社ドンクに入社し、パン作りの基本を学ぶ。その後、単身でパリに渡り、「ル・グルニエ・ア・パン」に勤務。ハード系パンの技術とフランスの食文化を習得する。2021年からは、おうちで本格パンが作れるパン作りの普及活動を開始し、2025年9月現在、SNS総フォロワー数は25万人を超える。
※本記事は大野有里奈著の書籍『パン職人が教える 3日間ふわふわが続くパン』から一部抜粋・編集しました。
Information
おすすめ読みもの(PR)
読みものランキング
読みものランキングをもっと見る
レシピランキング
レシピランキングをもっと見る
レタスクラブ最新号
レタスクラブ最新号詳細