給食を安心して食べるために。ノロウイルスを死滅させるカートが開発される 画像(1/2) 給食の安全性が高まることが、期待されています。

福井県の福井県立病院では今年11月、ノロウイルスなどの細菌を死滅させることができる給食カートを全国で初めて開発しました。

ノロウイルスは、急性胃腸炎を起こす原因の1つで、1~3日の潜伏期間の後、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が出ます。ノロウイルスは非常に感染しやすく、10個程度のわずかな数のウイルスでも感染してしまいます。

熱や乾燥にも強く、ノロウイルスを死滅させるには、85~90度で90秒間もの加熱が必要です。そのため加熱しない食材や短時間の加熱だけでは、ウイルスが残ってしまうのです。

 

強力な加熱でノロウイルスを死滅させる

従来の給食カートにも加熱機能はありましたが、75度以上60秒以上の加熱まででした。この温度と時間は食中毒の原因となる多くのウイルスを全滅できても、熱に強いノロウイルスは生き残ってしまっていたのです。

今回開発されたカートでは、ノロウイルスを死滅できる85度以上の温度で90秒以上の再加熱ができる機能が搭載されました。このカートに一度、加熱調理した食事を入れて再加熱をすることで、安全性が高まります。さらに、熱々でおいしい食事も提供できるという一石二鳥の機能なのです。

給食を安心して食べるために。ノロウイルスを死滅させるカートが開発される 画像(3/2) 【写真を見る】ノロウイルスを死滅させる給食カート

 

集団感染が起きやすい!急がれる対策

毎年、冬になると、ノロウイルスの集団感染のニュースが絶えません。ノロウイルスが引き起こす感染性胃腸炎は、抵抗力の弱い子どもや高齢者がかかると命にかかわるケースもあります。

集団感染の経路の1つが、学校給食や病院での食事です。過去にも、全国各地の小学校の給食や給食調理員からノロウイルスが検出され、給食提供そのものが中止されたケースも起こっています。

今回、福井県で開発されたような給食カートが普及すれば、ノロウイルスの心配をせずに食事をできるようになりますね。自分たちの身近な学校や病院に、少しでも早く導入されるように、今後の動向も見守っていきましょう。