やさしく頼もしかった男性が結婚直後にモラハラ夫に豹変。交際中に予兆は見抜けるのか【著者に聞く】

婚姻届を出した直後に「お前は今日から奴隷だから」と、耳を疑うような言葉を夫・誠さんに投げつけられたカコさん。








食事に誘っても、「お前の選ぶ店はセンスがなさそう」「安っぽい」と悪態ばかり。夫は結婚して変わってしまった、とカコさんは悲しむのでした。






交際中の誠さんはやさしくて、気がきいて、スマート。年下のかわいさもあって、カコさんは「運命の相手」だと感じるほど誠さんに惹かれていました。




後から振り返ると、交際中にもモラハラの予兆のような言動もありましたが、

「理想の相手と出会えた」と思うあまり、カコさんはその予兆を見過ごしていたのでした…。
結婚を焦り、運命の相手だと盲目になっていた交際時期。今思えば…

―― 交際当初の元夫は「運命の相手」だと思えるほど、やさしく頼もしい存在でした。振り返ってみて、後に豹変する予兆はどこかに隠れていたと思われますか?
カコさん:交際中は結婚を焦っていたり、盲目になっていたりしたので、(違和感があっても)見て見ぬふりをしていました。しかし今思えば、目が笑っていなかったり、受け答えがどこか演技っぽかったりしていて、好かれるために繕っていたんだなと思います。コミュニケーションが苦手な人なので、付き合っているときは(本性が)バレないように、ひたすら聞き手になっていたんだと思います。


――離婚を決意するたびに元夫が一時的にやさしくなり、カコさんの良心につけ込む「ハネムーン期」が描かれていました。 その「偽りのやさしさ」にほだされそうになったとき、どのようにして決意を立て直していたのでしょうか?
カコさん:私よりも冷静な目を持っている友達に相談していました。「過去に(夫に)されたことを思い出したら、偽りのやさしさに流されないよ」と、説得されていました。



―― 物語の中で、不倫の発覚や度重なる暴言など多くの苦難がありましたが、「もうこの人とは絶対にやっていけない」と確信し、離婚調停の申し立てという具体的な行動に移した一番の決定打は何でしたか?
カコさん:不倫の時点でもう無理だと思ったのですが、妊娠中で行動を起こすことができなかったので、離婚のために動ける時期を待っていました。育児休暇ののち、息子が2歳になったら保育園に預けて、社会復帰して離婚しようと考えていました。しかしその前に祖父が他界し、夫が葬式や告別式をすっぽかしました。妊娠中に不倫したときと同じように、祖父が亡くなったときも不誠実に開き直る姿を見て離婚を決意しました。
* * *
暴言を吐かれたり、酷い態度をとられたりして離婚を決意しても、時折みせるやさしさや愛情に心が揺れてしまう。夫婦の問題とはいえ、離婚には大きな決断と行動が求められるからこそ、冷静な目をもつ第三者の存在の大切さを考えさせられます。
文=K.Kunitake
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