衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(1/6) 連載中に大きな話題を呼んだ『離婚してもいいですか? 翔子の場合』

『レタスクラブ』の大人気連載『離婚してもいいですか? 翔子の場合』の単行本が4月13日に発売されます! そこで、多くの女性をざわつかせた問題作の作者・野原広子さんに、せきららに語っていただきました。

離婚するのって意外と難しい!

離婚に対する意識って、ここ十年くらいでガラッと変わりましたよね。「恥ずかしいこと」っていうイメージはぜんぜんなくなってきてる。その一方で「離婚したい」と思っている女性のうち、実際に行動に移す人ってかなり少ないらしいんです。

衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(3/6) 【画像】翔子は日々の生活の中、少しずつ夫への嫌悪感を抱くように

私も30代のころ、周りのママ友と「子どもたちの手が離れたらみんなで離婚しようね」って言ってたんですけど(笑)。結局、誰も離婚してないですね。かと言って夫婦仲が好転したとかではなくて。みんな諦めるんですよ離婚を。

たぶん、実際に離婚“できる”人は、悩まずさくっとしちゃうと思うんです。もしくは暴力とか借金とか決定的な問題があればどんなことがあっても離婚するだろうし。

一方で、引っ越すアパートも決めて、通帳の名義変更までしたのに結局離婚しなかったっていう人も知っていて。やっぱり経済的な不安とか子どもへのストレスを考えちゃうんですよね。私自身、子どもたちを連れて家を出ようとしたら、息子に「お母さんが我慢して」と言われてしまって。それで気が抜けて離婚を諦めた経験があります。

かと思うと、ものすごく仲の良かったご夫婦がいきなり別れちゃったりとかして。離婚って、なかなか複雑な問題です。

離婚したい妻とモラハラ夫の真実

マンガを描くにあたって、離婚を考えてる方のブログをいろいろ読ませていただきました。そのとき「夫と別れたいけど丸くおさめてる」という話がとても多くて。それで主人公の翔子も自分の気持ちをおさえてニコニコしているキャラクターになっていきました。

衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(6/6) 翔子のキャラクターはどうやって生み出された?

翔子のキャラクターのモデルにしているタレントさんもいます。テレビで旦那さんの悪口をぜったい言わない人は、きっといつか離婚するだろうなっていう目で見てるんですが(笑)。その雰囲気も使わせてもらいました。やはりその方は後ほど離婚されましたね…。

きっと、明るく笑顔でおさめておこうと思う人ほど、どこかで無理が出てくるんじゃないのかなと思うんですよね。

それから、ブログを読むなかで、モラハラ夫の生体についてもいろいろ知ることができました。モラハラ夫が妻に辛く当たるのって「妻に罪悪感を抱かせるため」らしいんです。

たとえば「部屋が汚い」って罵るのも、本当に片付けてほしいというより、掃除をしていないことを責めたいだけ。妻がそのことに気付いて反論すると、夫側はすぐに謝ってくるんだそうですよ。

衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(10/6) 「妻に罪悪感を抱かせるため」に辛く当たるモラハラ夫

子どもがいるから、耐えられる

多くの女性が離婚を踏みとどまるのって、私と同様にやっぱり子どもの存在が大きいと思うんです。

実際、両親の離婚のストレスが体調に出ちゃう子は多いみたいで。急におねしょをし出すなんて話も聞きます。これは知人の話なんですが、両親が離婚したとたんに膀胱炎になってしまったそう。

そういう話を聞くとやっぱり考えちゃいますよね。母親としては、子どもがストレスを感じるくらいなら自分が我慢しようって思いますから。

逆に、子どもふたりが力を合わせて後押ししてくれたおかげで離婚に踏み切れたという話も聞きます。離婚をするにせよ諦めるにせよ、子どもの存在は本当に大きいですね。

私の場合も、夫とケンカしたとき娘が「私が守ってあげるからね」って手紙をくれたり。いまのところ離婚はしていませんが、子どもに助けられてきたおかげだと思います。

衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(15/6) 子どもの何げないひとことで救われることも

離婚を迷っている人にぜひ読んでほしい一冊

実はこの春、下の娘が高校を卒業してひとり暮らしを始めたんです。すでに上の息子はひとり立ちしているので、私の子育ては一段落ついたことになります。

これからは、夫とふたりの生活が始まるわけですが……。どうしようかなって思っていて(笑)。同じように子育てが落ち着いてきたママ友なんかは、みんな新しい趣味を見つけてます。

実は私がマンガを描いていることを、うちの夫は知らないんです! とくに詮索もしてこないので、このまま言わなくてもいいかなと思っているんですが。「離婚してもいいですか?」なんてマンガを描いてると知ったら、どう思うんでしょうかね(笑)。

衝撃作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(21/6) 翔子はこの後どのような決断をしたのか?

結婚していれば「離婚」の2文字が頭をちらつくことは何度もあります。もし離婚を迷って追い詰められそうな人がいたら『離婚してもいいですか? 翔子の場合』をぜひ読んでほしいです。

翔子が下した決断をどう感じるかで、きっと自分が求めていることがわかるんじゃないかと思います。

取材・文=近藤世菜