「銀行はどこも同じ」じゃない! 知らないと損する「新タイプの銀行」のサービス

#くらし   
銀行口座=ハンコ必須!の考えはもう古い!


銀行はどこでも同じ、という時代は終了。金利もサービスもユニークな、新しいタイプの銀行が増えています。銀行選びしだいで、貯まり方にも差がつくかも!

使い方しだいで、預金も振り込みも今よりお得に


銀行といえば預金や振り込みを受け付ける窓口があって、 ATMが並んでいて ……なんてイメージですが、今やそれだけではありません。店舗を持たないネット専業銀行や、商業施設の中にあって土日祝日も営業する流通系銀行など、より便利に使えるところが増えているのです。

こうしたネット銀行の特徴は、大手都市銀行などに比べて預金金利が高めなこと。利用する条件を満たせば金利がさらに上がることもあります。さらに、振込手数料が大手銀行より安い、土日も無料でコンビニ ATMから引き出しができるなど、使い勝手もいいのです。

とはいえ、これらの銀行は自行のサービスをたくさん使ってくれればくれるほどサービスをよくするというステージ(ランク)制を取っているところが多く、あちこちに口座を開くのは得とはいえません。肝心なのは自分が使いやすいサービスを行なっている銀行を選ぶこと。どんなサービスがあるか、しっかりチェックしましょう。

【画像を見る】どこがお得なのか知っておきたい!


Q. お得に銀行が使えるってどういうこと?

A. ポイントがたまったり、割引になることも!

今や銀行の金利は限りなくゼロに近いため、利息には期待できません。そのかわり、お金に換えられるポイントがたまったり、買い物で割引が受けられたりと、従来にはなかった優待やサービスを売りにした銀行が増えています。

ATMも使うし、振り込みもするし…


Q. 月に何回かATMで引き出して、習い事などの振り込みもあるんです…

A. 引き出しや振り込みの手数料が安い!

たくさんの店舗を持つためコストがかかる従来の銀行より、ネット主体の銀行は手数料が安いのが特徴。ATMでの引き出しや他行への振り込みも一定回数無料でできるところも多いのです。利用しないなんてもったいない!

ムダな手数料は払いたくないっ!


Q. 自分の口座間でお金を移動するのに、手数料を払うのはイヤ!

A. メイン銀行から自動で入金ができる!

いくら便利とはいえ、給料を受け取るメイン銀行から、別の銀行にお金を移すのは面倒だしお金もかかるし……と思っている人はご安心を。メイン口座から無料で自動入金してくれるサービスを行なっている銀行もあります。

PCやスマホで操作って、やっぱり心配…


Q. ほんとに安全なの? ネットで取り引きするのって不安!

A. 入出金があるとメールでお知らせ

入出金や振り込みがあれば、登録してあるメールに通知がくるので、身に覚えがない場合はすぐに分かります。取り引きごとにパスワードを発行する方式も多くのネット銀行で導入されており、セキュリティ対策は高レベルです。

便利に使うために知っておきたいこと


◆POINT 01/ネット系銀行には通帳がない!

●入出金記録が必要な場合は、データをダウンロード

ネット銀行の口座を開いても紙の通帳は発行されません。入出金や振り込みなどの取り引きの確認には各銀行のサイトにログインし、表示したい期間を指定して取り引き履歴をダウンロードする必要があります。一度にダウンロードできる件数が決まっているので、必要な場合は早めに印刷して手元に残しましょう。

取り引き履歴は自分でダウンロードを


【ネット系銀行を安全に使うコツ】

●引き出し・振込限度額を設定しておく

不正使用されないための自衛手段も必要


銀行側ももちろん強固なセキュリティ対策を取っていますが、万が一にも不正使用されないように、一度に引き出せる金額や振り込める金額を設定しておくと、より安心。

ウイルス対策。PCは大丈夫でもスマホは?


●PC・スマホはウイルス対策を

PCよりもスマホアプリで銀行の取り引きをするという人が増えています。 PCはしているのに、スマホのウイルス対策は忘れていた、とならないよう、必ずソフトを入れて。

覚えのないログイン通知にご用心!


●知らないログイン通知が来たらすぐに確認

ふだんと違うPCやスマホからログインがあると銀行からメールで通知が来ます。もし、覚えのないログインがあって心配ならカスタマーセンターなどに問い合わせを。

IDやパスワードの管理はしっかりと!


●ID・パスワードの管理に注意

ほかのサイトとの使い回しは危険なのでやめましょう。不特定多数の人が使うPCでのログインも避けて。取り引きには安全性の高いワンタイムパスワードの使用を。

どれがお得? 自分に合ってる? いろいろ調べて比べよう


◆POINT 02 /金利の違いを自分で見極めるべし!

目を引く高金利も! その場合、説明をよく読んで

「年0.3%」などと高めの金利がついた定期預金は、預け入れ期間が短いことも。期間によって受け取れる利息が違うので確認を。高金利定期には仕組み預金といって、いつ満期になるか銀行にお任せのものも。中途解約すると元本割れになる場合があるため注意。

◇3カ月もの年0.3%の定期預金と、1年もの年0.2%の定期預金。100万円を預けた場合の利息は?

→3カ月定期の場合:100万円×(0.3/100)×(3/12)約750円

→1年定期の場合:100万円×(0.2/100)約2000円

※実際にはさらに 20.315%の税金分を引いた金額が利息。

◆POINT 03/住宅ローンも組める!

金利のほかに、ネット系銀行ならではのメリットがあることも

住宅ローンの金利も安めなのが新タイプの銀行。最近ではローン金利を上乗せしてガンなどの疾病保障特約をつける銀行が増えていますが、上乗せ金利なしでこの保障をつけられるネット銀行も。なお、対面で相談できる住宅ローン専用店舗を持つところもあります。

◇疾病保障保険つき住宅ローンの例

・住信SBIネット銀行

どんな病気・ケガでも保障する全疾病保障に無料で加入できる。所定の就業不能状態になった場合、月々の返済を保障。その状態で12カ月経過すると住宅ローンは0円になる。

・楽天銀行

8つの疾病を原因として所定の就業不能状態となり、その状態が1年を超えて継続した場合、ローン返済は不要になる「長期8疾病就業不能保障特約」。保険料は無料。

※記事に掲載されている金利や情報は2018年7月5日時点。予告なく変更になることがあります。金利は税引き前のもの。

いまや銀行はどこも同じとは限りません。自分にぴったりのメリットのある銀行はどこか、まずは調べてみませんか?

イラスト=オオノマサフミ 編集協力=松崎のり子

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Information

教えてくれたのは:ファイナンシャルプランナー 前野彩さん
株式会社Cras代表取締役、FPオフィスwill代表。子育て家庭や女性からの家計相談を中心に、雑誌やテレビで活躍中。著書に『本気で家計を変えたいあなたへ〈第2版〉』(日本経済新聞出版社)ほか多数。


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