家事を教える vol.8-2「考えごとで家事を楽しむ」 山崎ナオコーラのエッセイ

#くらし   
山崎ナオコーラさんのエッセイを連載中! 今回はvol.8-2をお届けします


雑誌『レタスクラブ』で連載中の山崎ナオコーラさんのエッセイ「考えごとで家事を楽しむ」をレタスクラブニュースでも特別公開!

家事に仕事に子育てに大忙しの毎日。実体験に基づいた言葉で語られるからこその共感や、生活を楽しむためのヒントが隠されています。

vol.8「家事を教える」を4回に分けてお届け。今回は第2回目をお送りします。

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 二歳になった今は、ごはんがものすごく楽しみらしく、キッチンの柱の影から作業をしているこちらを覗いていて、できあがりそうになると皿を運びたがり、配膳の手伝いをする。

 まだ十五分ぐらい時間がかかりそうなのに、勝手に自分の椅子に座り、

「みんなで、『いただきます』しようね」

 と何度もブツブツ言いながら、じっと十五分間待っていることもある。

 なんでも「おいしいね、おいしいね」と食べ、「おかわり」も口癖のように言い、風邪をひいても食欲がなくならない。

 食に対する意気込みが尋常じゃない。

 まあ、食欲が強いということは、生きる力が強いということで、良いことだよね、と捉えていた。

(続く)

文=山崎ナオコーラ イラスト=ちえちひろ

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Information

■著者:山崎ナオコーラ
1978年福岡県生まれ。埼玉県育ち。2004年『人のセックスを笑うな』で作家デビュー。エッセイ『指先からソーダ』『かわいい夫』『母ではなくて、親になる』、小説『美しい距離』、絵本『かわいいおとうさん』(絵ささめやゆき)などの著作がある。目標は「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。
山崎ナオコーラさんのTwitter

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