きらめく冬の華、アマリリスでフェスティブシーズンを彩って【花と素敵な週末を Vol.19】

こんにちは!「ウィークエンドフラワー」プロデューサーの小川典子です。こちらでは、旬の季節に楽しみたい花の、“長もちさせるハウツー”や“簡単おしゃれなコーディネイトのコツ”をお伝えしていきます。花瓶がなくても大丈夫。少しの花材と身近な雑貨を組み合わせて、家のなかに自分のお気に入りの花コーナーを作ってみませんか?
12月第1週のおすすめは「アマリリス」
12月のウィークエンドフラワー.その1/アマリリス(和名:ジャガタラ水仙、英名:Amaryllis)
●原産国: 中央アメリカ、南アメリカ
●主な生産地: オランダ、ニュージーランド、千葉県、静岡県(国内産は春先に出回ります)
クリスマスを待つひと時、クリスマス・アドベント。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。ウィークエンドにはクリスマスソングを聴きながら、森の香りのリースやスワッグ作り♪、なんていうのも楽しいですね。お気に入りのアドベントカレンダーを1日ずつ開けていくのも、毎朝のささやかな幸せです。
クリスマスは、親しいかたをお招きして、ホームパーティを計画のかたも多いのではないでしょうか。料理やワインのチョイス、プレゼントの用意など、準備リストはいっぱいだと思います。そして、もうひとつ、部屋のクリスマスらしいデコレーションも重要なポイント! ゲストに「わあ、素敵~~」と褒められちゃう、シンプルながらも空間映えする花あしらいを紹介しましょう。
きらめくフェスティブシーズンにふさわしい花といえば「アマリリス」です。見事な大輪の花は、花弁の光沢も際立って、美しく、1本でも存在感抜群! 冬空に輝く星のように咲き開く姿は、ホリデーシーズンの装飾やギフトにぴったりです。
この季節、アマリリスは、ゴージャスな赤やボルドー、雪のような白、おしゃれな斑入りの品種など豊富に出回ります。切り花では葉はついておらず、太い空洞の茎に大輪の花が3〜4輪ついています。花屋さんの店頭には、ほぼ蕾の状態で入荷し、徐々に咲き始め、満開になるには5~7日ほどかかります。
花弁が傷つかないように気をつければ、長く楽しむことができます。クリスマスが終わったら、合わせるグリーンを松にチェンジすれば、お正月のアレンジに早変わり! 和洋どちらのテイストに合うことも、アマリリスの魅力です。
白いアマリリスとシルバーグリーンでホワイトクリスマス

今回は、白×シルバーをチョイス。きらめく雪に包まれたホワイトクリスマスをイメージして、星形に咲き誇っていく白いアマリリスに、蒼い森を思わせる色合いが美し過ぎるアカシア・プルプレア、うっすらと粉雪を帯びたようなスモーキーな色合いのコニファー・ブルーアイスを合わせます。純白のアマリリスには、寒色系のシルバーグリーンが相性抜群。ブルーアイスの針葉樹特有の、スーッと深い森の香りにも癒やされます。
■材料(花材費合計=3000円前後)
●花材
*アマリリス「クリスマスギフト」/2本
*アカシア「プルプレア」/2本
*コニファー「ブルーアイス」/1本を小分けに

●器について
アマリリスのように、花が大きいものを長くいける際には、重みで器が倒れないように、高さのある器や、どっしり安定感のある器が安心です。花瓶でなくても、大きめのジャーや薬瓶のような器など、器自体に重みがあるものなら大丈夫です。
透明なガラスの器でも十分に素敵ですが、グレーや茶、グリーンなど、季節を問わず、インテリアや植物になじむ色合いの“カラーガラス”の器があると、シンプルな花あしらいがちょっとおしゃれに見えますよ。
●コーディネイトについて

今回のように、高さがあるアレンジがひとつあると、少ない種類、本数でも存在感のある空間演出ができます。ただし、フラワーアレンジだけだと、器の周辺部分がやや寂しく、クリスマス感もちょっと足らないので、簡単にできるおしゃれなデコレーションをプラスしましょう。
花材のシルバーグリーンに合わせて、アイスグレーや白、シルバーの小物をチョイスします。アドベントキャンドルをイメージして、プレートなどの上に4つのキャンドルを並べ、トナカイのオブジェを投入。トナカイやクマなど動物のオブジェや、松ぼっくりなど木の実があると、コーディネイト全体がほっこりやさしくなります。さらに、キャンドルの灯を足せば、完璧なクリスマスデコレーションに♪
■3ステップでアレンジ
1、 切り花鮮度保持剤を適量混ぜた水を、花器の高さ1/2程度まで入れます。アマリリスの花粉で花弁が汚れてしまうのを防ぐため、ピンセットなどであらかじめ花粉を取り除きます。
2、 2本のアマリリスをやや高低差をつけてカットし、直立するようにいけます。手前の1本はやや前に傾け、美しい花顔が前面に見えるようにしましょう。

3、 アマリリスの左右と背景に、アカシアをあしらいます。さらに、ブルーアイスをプラスして、全体のバランスを取ります。最後に器の口元に、アマリリスの茎を隠すよう、ブルーアイスの小枝を挿せばできあがりです! 枝が花器の中でバラバラに見えないよう、アカシアやコニファーの枝は、アマリリスの茎の背後に隠れるように挿したほうが、仕上がりがきれいです。

■アマリリスを長く楽しむコツ
*茎が空洞で割れやすいため、しっかり硬いものを選び、必ず切り戻してからいけてください。
*花が咲きはじめると一気に開きます。花が萎れはじめたら、早めにハサミで摘み取りましょう。他の花に栄養が届き、長く楽しめます。
※花が咲き進むと、重みで茎が折れやすくなります。親切な花屋さんでは、空洞の茎の中に支えの棒を入れてくれます。また、水の中で茎の繊維が割れて、タコさんウィンナーのようにそり返るのを防ぐため、テープが巻かれている場合もあります。


赤いアマリリスで、温かな森小屋のクリスマスアレンジ

朱赤が鮮やかなアマリリスは、1本でもかなりのインパクト! アマリリスだけで1本1本1000~1200円くらいしますので(その価値は十分にあります!)、アマリリスの本数によって、花材費はだいぶ変わってきます。
純白のアマリリスには、雪景色をイメージするようなシルバー系のグリーンや小物を合わせました。朱赤のアマリリスには、ヒムロスギのような深緑色、またはクジャクヒバのようなやや黄みが入ったグリーン、ナチュラルな茶系の小物が似合います。主役となるアマリリスの色によって、合わせるグリーンや小物の色合いを工夫すると、いっそう魅力的になりますよ!
■材料(花材費合計=2000円前後)
●花材
*アマリリス「レッドライオン」/1本
*ユーカリ・ポプラス/1~2本
*ヒムロスギ/1本を小分けに
●器について
器は、今までもたびたび登場している、茶色の薬瓶を使用しました。
●コーディネイトについて
前述の薬瓶に、タータンチェックの布地や、丸太の板、大きな松ぼっくりなどを添えると、ぐっと森のクリスマスのような雰囲気になります。お気に入りのクリスマスカードを一緒に飾っても素敵ですね。
クリスマスが終わったら、アマリリスとヒムロスギはそのままで、ユーカリ・ポプラスをナンテンやセンリョウなどのお正月の実ものに変えてみましょう。お正月のおめでたいアレンジになります!

「クリスマスカラー」の意味について
●「緑色」のモミやヒイラギなどの常緑樹は、1年中緑色が絶えないエバーグリーン、つまり「永遠の命」「神の永遠の愛」を表しています。モミの木は「希望」を象徴し、 小さな葉が十字の形に生えるところから、キリストの十字架に結びつけられ、古くから崇拝されてきました。クリスマスツリーの発祥はドイツといわれています。
●「赤色」はキリストの流した血の色とされ、犠牲的な愛、寛大な愛を表します。キリスト誕生時に次々と赤い林檎の実がなったとされ、クリスマスツリーにリンゴや赤いボールのオーナメントを飾るのは、そんな由来からだそう。
●「白」は純潔の象徴であり、冬の大地に積もる雪の白でもあります。
●「ゴールド(シルバー)」は高貴と希望の象徴で、キリスト誕生時に東の空に輝いていた、ベツレヘムの星の輝きを表しています。ツリーの頂点の金の星もそうですし、キャンドルの灯の光もこれになぞられます。
クリスマスの素敵なホームデコレーションの“コツ”
【デコレーション成功の秘訣は「色選び」です!】
テーブルコーディネイトにも通じることですが、デコレーションを素敵にするポイントをまとめてみました。
1. テーマカラーを決めましょう。クリスマスらしいエバーグリーン(常緑樹)をベースに、クリスマスカラーである赤、白、ゴールド、シルバーから2色チョイス。もちろん、あえて1色でまとめたり、赤の代わりに個性的な紫色やピンクをチョイスしたりしてもOK!
2. テーマカラーを決めたら、リースやツリーのオーナメント、テーブルクロスにお皿、ナフキン、飾る花をその色に合わせていくと、部屋全体に統一感が出て、ワンランク上の空間になります。
3. キャンドルがあるだけで、クリスマスらしさが倍増します。いろいろな場所に、キャンドルを配置するとよいでしょう。キャンドルホルダーにティーライトを入れるタイプのほうがやや安全です。数個まとめて並べると、おしゃれな雰囲気が出せますよ。お子様やペットが心配なかたは、LEDのキャンドルを活用しても。
4. ゲストを招く際は、テーブルやリビングだけでなく、玄関、洗面台やトイレなどのパウダールームにも、ちょこっと花やクリスマスらしいオブジェを飾ると、ぐっとおもてなし感がアップします。特に、玄関や洗面台などひんやりした空間では、少量でよいので、香りの花がおすすめです。
要は、色をごちゃごちゃ混ぜないほうが洗練された印象が作りやすく、センスよくまとめることがより簡単!というわけです。ぜひ、参考にしてください。
クリスマスを心待ちにしながら、少しずつ家の飾りつけをするウィークエンドのひと時。大人になってからは、クリスマスまでのそんな時間が愛おしいと感じるようになりました。
ではでは皆さま、花と素敵は週末を。
produced by WEEKEND FLOWER
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