キッカケはナポレオン? 身近なツナ缶に隠された壮大な歴史と魅力!

料理に使いやすく、そのまま食べても美味しい“ツナ缶”。
その汎用性の高さから、家に常備している人も多いのではないでしょうか。
11月28日放送の「ふるさとの夢」(TBS系)では、身近なツナ缶に隠された歴史と魅力を教えてくれました。
ツナ缶の誕生には深い歴史が秘められている?
静岡県静岡市にあるツナ缶専門店「モンマルシェ」の前身「清水食品」は、1929年に日本で初めてツナ缶製造を開始。90年近く経った今でも、お客さんの絶えない人気店です。
もともと海外には以前から存在していたツナ缶ですが、あるキッカケから日本でも作られるようになったそう。
事の始まりは昭和恐慌から。日本は第一次世界大戦景気の反動で大きな不況に陥り、当時は清水の町にも失業者が溢れかえっていました。
そこで良質なツナ缶を作って北米に輸出する計画が立てられ、「失業者対策」と「外貨獲得」に成功。今や静岡県のツナ缶シェア率は国内で99.9%を占め、まさにツナ缶大国と呼ぶにふさわしい地位を確立しています。
ここでツナ缶の起源をさらに遡ってみましょう。
缶詰は保存食品を生み出すという計画からはじまり、フランスの皇帝・ナポレオンが「兵隊の食糧をどう確保するか」という問題を考たことがキッカケでした。
高額の懸賞金をかけて食品の保存技術を公募すると、ニコラ・アペールという人物がびん詰めにした食材を加熱して長期保存する技術を開発。
そして日本ではフランスから伝わった技術を基に、実業家・松田雅典が日本初の缶詰を発明します。
ちなみに初めて作ったのは、イワシの油漬けだったそう。
当初は日本でも軍事用の保存食でしたが、1923年に起こった関東大震災で避難民の救済に缶詰が使われます。
そこから缶詰が一般にも広く普及し、清水食品のツナ缶製造に繋がっていきました。
現在モンマルシェでは、1缶5000円という高級ツナ缶が販売されています。
スペイン産の「ブラックレーベル」というフルーティーなオリーブオイルが使われ、1本釣りのビンナガマグロから1%しかとれないトロの部分を使用。
厳選された最高級のものだけを使った特別なツナ缶です。
モンマルシェの河野雄士さんは「これで利益を上げようとは一切考えておりません」「日本で初めてツナ缶を作った会社を前身に持ちますから、ツナ缶のパイオニアとして最高級のツナ缶を残しておきたい」と、高級ツナ缶の販売に至った経緯を教えてくれました。
番組を見ていた視聴者からは、「高級ツナ缶めちゃくちゃ食べてみたい! どんな味がするのかな」「1缶5000円って、普段食べてるツナ缶とは全くの別物なんだろうね」「ツナ缶の誕生秘話が壮大で驚いた。今度静岡に行った時のお土産はツナ缶で決定」と反響の声が上がっています。
銃で撃ち飛ばす? 缶詰誕生当時のエピソード!

ナポレオンに端を発した缶詰の歴史ですが、面白いことに“缶切り”が発明されたのは缶詰誕生からずっと先の話でした。
「日本製缶協会」のホームページによると、当時の缶詰には「のみとハンマーで開けてください」と書かれていたそう。
また軍事用の保存食だったので、ナイフでこじ開けたり銃で撃ち飛ばすといった開け方をする人も。
しかし強引な開け方では液状のものだとこぼれてしまうため、内容物は固形のものに限られます。
そして缶詰の誕生から48年後に引き回して開ける方式の缶詰が発明され、そこから内容物のバリエーションも増えていくことに。
歴史を紐解いていくと、身近なものにも壮大なドラマがあるようですね。いつか缶詰について話す機会があれば、ぜひネタにしてみてください。
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