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たんこぶはなぜ額や頭以外にできないのか 眠れないほど面白い地球の雑学(90)【連載】
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たんこぶはなぜ額や頭以外にできないのか
固いものに頭をぶつけると、たんこぶができる。マンガほどではなくてもかなりはれ上がり、なかなかもとに戻らない。
だが、額や頭以外の場所はぶつけてもたんこぶにはならず、たとえばひどい尻もちをついても青あざになるだけだ。これはどうしてなのだろうか。
たんこぶの中身は、血液や血漿(けっしょう)である。打撲によって血管が破れたものの、皮膚には傷がつかなかったため内出血を起こしているのだ。
通常の内出血は、血管からあふれた血液が皮膚の下ににじんで広がる。これが外側から見えるのが、あざである。だが、頭部の皮膚の下には脂肪や筋肉の層がほとんどなく、すぐ固い頭蓋骨に行き当たるので血液は行き場がなく、たまって外側に盛り上がるのだ。このように、血液や血漿がたまった状態のことを血腫(けっしゅ)という。
向こうずねをぶつけても、こぶができることがある。ここも皮膚のすぐ下に骨があるからで、頭部もそうだが、こぶができる部分はちょっとぶつけただけでも骨にあたるので、非常に痛い。
たんこぶができたら、いじったり揉んだりしないで冷やすことだ。特に頭部をぶつけた場合は、軽く考えてはいけない。2、3日は激しい運動などせず様子を見て、もしも出血があったり吐き気がしたら、すぐに病院で診察を受けるようにしたい。
なお、昔話の「こぶとりじいさん」は、頬または首のあたりにこぶがあるが、あれは脂肪腫または繊維腫と呼ばれるもので、たんこぶではない。
著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)
Information
人類なら知っておきたい 地球の雑学
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著者:雑学総研
珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく、日々情報収集に取り組んでいる。
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