医者や薬剤師は風邪薬を飲まない!? 眠れないほど面白い地球の雑学(93)【連載】

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地球の雑学 その93


地球はどうやって生まれたのか。気になりませんか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチクで、あなたの雑談を‟スケールアップ"!

『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から、第93回目をお送りします。

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医者や薬剤師は風邪薬を飲まない!?


毎年、秋になって風邪薬のCMが始まるのを見ると、季節の訪れを感じるものだ。だが、医師や薬剤師は、風邪を引いても風邪薬を飲まないらしい。これは本当だろうか。そして、その理由は何なのだろう。

風邪はウイルスに感染してかかる病気だが、風邪のウイルスを退治する薬は、現代においてもできていない。風邪薬といわれているのは、熱を下げるための抗炎症剤や、のどの痛み、頭痛、せき、たん、鼻水などの症状を一時的に緩和させる薬で、風邪を根本的に治すことはできないのだ。そしてほとんどの風邪薬は、これら多くの症状に対応するため多くの成分を含んでおり、体質によっては副作用に注意する必要がある。また、これらの諸症状は、体が風邪のウイルスを排除するための免疫作用なのだから、薬で抑えこまないほうが治りが早いとも考えられている。

よく「風邪をひいたので、病院で抗生物質を出してもらった」と言っている人がいるが、抗生物質は細菌を死滅させる効果はあっても、風邪のウイルスに対してはまったく効き目がない。それどころか体内の有用な細菌を死滅させて免疫力の低下を招き、風邪をこじらせる可能性もある。

薬局やドラッグストアで売っている薬であれ、病院で処方される薬であれ、風邪を治すことができないのは同じ。せきや発熱で体力が低下したり、睡眠がとれないといった場合は、症状を抑えることも有効だが、やたらと飲んでいいことはない。

風邪を治す最善の方法は、睡眠と栄養をきちんととって安静にしていること。新発売の風邪薬を飲んだから、病院で出してもらった薬があるから大丈夫、などといって無理をしては、それだけ体力を消耗し、回復を遅らせることになるのだ。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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人類なら知っておきたい 地球の雑学


人類なら知っておきたい 地球の雑学
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著者:雑学総研
珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく、日々情報収集に取り組んでいる。

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