「ミンチ」を揚げると「メンチカツ」に名前が変わるのはなぜ? 実は「メンチカツ」の方が先にできた言葉だった!

#くらし   
メンチカツは明治生まれの食べ物だった!


「ひき肉」は「ミンチ」と呼ばれていますが、揚げると「メンチカツ」に名前が変化するのはなぜなのでしょうか。

今年2月放送の「この差って何ですか?」(TBS系)では、“精肉店にまつわる差”を特集。

「メンチカツ」の歴史を紐解きました。

「メンチカツ」は聞き間違いが原因で生まれた!?


番組には日本国語大辞典の元編集長・神永曉さんが登場。

神永さんは、「ひき肉のことを『ミンチ』と呼ぶ前に、『メンチカツ』という料理が先に生まれている」と明かしています。

「メンチカツ」の発祥は、明治28年創業の洋食店「煉瓦亭」。

外国人が多く日本に訪れるようになった明治中頃のことでした。

「煉瓦亭」の初代店主は、オープンから4年目で“ポークカツのひき肉バージョン”を考案。

「外国人にもわかりやすいような料理名をつけたい」と考えた店主は、外国人のお客さんに「ひき肉」の英語名を質問します。

その際英語で「ひき肉」を意味する「Mince meat(ミンスミート)」を店主が「メンチミート」と聞き間違えたため、「メンチカツ」が誕生しました。

その後「メンチカツ」が全国へ広がり、「ひき肉」は「メンチ」と呼ばれるように。

しかし昭和5年に発行された「モダン辞典」が、「ひき肉」を本来の発音に近い「ミンチ」と定義。

その後「ひき肉」は「ミンチ」と呼ばれることになったそう。

「ミンチ」と「メンチカツ」が歩んできた歴史に、視聴者からは「考えたこともなかったけど、めちゃくちゃ面白かった」「言葉として『ミンチ』より先に『メンチ』が生まれてたのは驚き!」「ミンチとメンチの歴史、だいぶタメになったわ。メンチカツ食べたくなった」などの声が上がっていました。

ちなみに番組では「ひき肉を使ったカツ料理」が、関西地方で「ミンチカツ」と呼ばれている謎もピックアップしています。

関東の「ひき肉カツ」は“豚と牛の合挽き肉”を使用しますが、関西は“牛ひき肉”を使用。

2つを区別するため、関西では「ミンチカツ」と呼んでいるのだとか。

グルメにまつわる“地域の差”を徹底調査!


【写真】カレーに何のお肉を入れる?


「メンチカツ」と「ミンチカツ」のように、地域で特色が出る食べ物はまだまだあるようす。

以前「株式会社リクルートライフスタイル」は、「グルメの定番にまつわる地域差」についてアンケートを実施しました。

「1番なじみのあるラーメンの味といえば?」と質問したところ、日本全国の統計としては「しょうゆ」が43.4%で1位を獲得。

以下、2位は「味噌」(20.2%)、3位「とんこつ」(19.4%)、4位「塩」(9.8%)という結果に。

全国的に「しょうゆ」が多数派の中、「九州」は約7割が「とんこつ」派であることが判明しています。

「とんこつ」派は「関東」13%、「近畿」20%、「中国」25%と「九州」に近づくにつれて増加。

一方「味噌」派は「近畿」14%、「関東」23%、「東北」33%と「北海道」に近づくほど多くなることがわかっています。

また「カレーのお肉といえば?」という質問では、「豚肉」が44.7%で全国1位に。

地域別にみると「北海道」「東北」では「豚肉」、「近畿」では「牛肉」が支持されていました。

食べ物にまつわる発祥や伝承を紐解くと、面白い事実に巡り合えるかもしれませんね。

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