「PTAは任意参加」知らない人は3割以上。これから目指すべきPTAの形とは? 画像(1/3)

子供が学校に入ると、PTAとの関わりが自然と増えてきます。

なかには「入学時に、知らないあいだにPTAに入っていた!」「給食費と一緒に、PTA会費も引き落とされている!」という人もいるのではないでしょうか。

当たり前のように「必ず入るもの」と思われがちなPTAですが、じつは入会が任意であることはご存知でしょうか? PTAの任意参加は近年、だんだんと周知されてきましたが、それでもレタスクラブニュースが実施したPTAについてのアンケートでは「知らない」と答えた人が3割以上もいました。


確認なしでのPTA入会は法律違反

レタスクラブニュースが2019年2月6日~19日に行った「PTAに関するアンケート」(回答数184件)では、「PTAが任意参加であることを知っていますか?」という質問に対して、「知っている」と答えたのは67.9%、「知らない」と答えたのは32.1%でした。

「PTAは任意参加」知らない人は3割以上。これから目指すべきPTAの形とは? 画像(3/3) 【アンケート結果を見る】PTAが任意参加であることを知っていますか?

最近では、PTAのことがネット上などで話題になることも多くなり、保護者が必ずしもPTAに入会する必要がないことは随分と周知されてきました。その一方、依然として「全員に入ってもらいます」と説明する学校もあり、まだまだ任意であることを知らない人もいるようです。アンケートのコメントでは「任意加入なのは、息子が卒業後知りました」という声もありました。

PTAジャーナリストの大塚玲子さんによると「団体が強制加入の権限をもつためには法的な根拠が必要ですが、PTAにはそれがありません」とのこと。PTAに限らず、どのような団体であろうとも、加入するためには当事者の同意が必要になります。法律的に見てもPTAへの参加は強制されるものではないのです。


任意なのに入らざるを得ないワケ

近年では、入学時に任意加入であることを説明して、入会届を配る学校も増えてきています。徐々にではありますが、学校の名簿をもとに自動的に入会させられるケースは減っているようです。

とはいえ、入会は任意だと説明はされても、実質的には強制となっている場合もあります。同アンケートでも、「PTAに参加しない意思を表明したことはありますか?」という質問に対して、「ある」と答えたのはわずか12.0%でした。

「PTAは任意参加」知らない人は3割以上。これから目指すべきPTAの形とは? 画像(6/3) 【アンケート結果を見る】PTAに参加しない意思を表明したことはありますか?

アンケートの回答では、「加入は強制ではないといいながら、結局は強制のような雰囲気がある」「PTAは任意であるとは分かっているが、みなさんやられているので、やるのが暗黙の了解でみんなやるもの!となっている」と、任意と知ってはいたけれど、周囲からの圧力で入らざるを得なかったという意見も多く聞かれました。

なかにはPTAへの参加を辞退するためには、家庭の事情を詳細に説明したり、病気の診断書を提出したりさせられることもあるようです。大塚さんは「個人的な事情を役員に説明するのが嫌でPTAをやめたいと言い出せない人もいます」と言います。


「みんな入るべき」から「やりたい人がやる」PTAへ

いまだに「入るのが当たり前」の雰囲気が強いPTAですが、もし入会しなかったらどんなことが起こるのでしょうか?

ネット上では、PTAに入らなかったことで、子どもへの影響が出るケースも報告されています。

例えば、PTA会費で買っている卒業式の記念品やまんじゅうなどの祝い菓子がもらえなかったり、PTAが見回り当番をしている登校班に入れてもらえなかったりという問題が、実際に起きているようです。

大塚さんは、「PTAは“会員サービス”を行う団体ではないので、こういった対応は間違っています」とコメントしています。「会員家庭向けのサービスなら、学校のなかでの活動はできません。加入非加入に関係なく“子どもたちみんなのためのサービス”を提供する団体であるはずです」

また「みんな嫌でもやっているのにズルイ」とほかの保護者から陰口をたたかれたり、直接文句や嫌味を言われたりすることもあるそうです。任意参加のはずなのに「やらないのはズルイ」ととらえられてしまうのは「自分の意志ではなく、義務感や、やらされ感でやっているから」と大塚さんは言います。「PTAは本来子供たちのためのボランティア活動です。ボランティアは、”誰もがやるべきもの”ではありません。あくまで自分がやりたいからやろうと思う人、やらない人をずるいと思わない人がやるものです。」

やりたい人がやるPTAが実現すれば、PTA活動はもっと有意義に、楽しくなるのではないでしょうか。実質的には強制となってしまっている形だけの任意ではなく、本当の意味での「任意参加」が実現することが、みんなが求めるPTAへの第一歩と言えそうです。


コメント協力:大塚玲子(PTAジャーナリスト)