こんな私が母親で子どもは幸せになれるの? 子どもをつくることに踏み出せません【お悩み相談】

#くらし   

夫との関係、義実家との付き合い、仕事やキャリア、ママ友などの人間関係……。毎日がんばって生きていると、悩みは尽きませんよね。そんなお悩みに、専門家がアドバイス。

今回は自分に自信がないという「かめ」さんのお悩みです。

 


◆相談者プロフィール

かめ(30歳女性)

結婚2年目。共働きの主婦です。

お悩み相談


最近周りでは出産報告が相次いでいます。年齢、体力的なこともあるし、そろそろ自分も妊活を考えなければと思うのですが、踏み出せません。

母親になった友人たちの赤ちゃんや子どもたちに会えばかわいいなと思うし、子育てに奮闘する友人を羨む気持ちもあります。しかし、自分がいじめや就職難などで精神を病むことが多かったため、「子どもが同じようなつらい思いをしたとき、私はちゃんと助けてあげることができるだろうか」、「私は子どもを育てられるような人間なのだろうか」と不安になり、子どもを幸せに育てることに自信が持てません。自分の中に「子どもを育てることへの憧れ」もあるのですが、「実際の自分の不出来さ」から逃げられず、こんな気持のまま妊活はできない、どうすればいいかと葛藤し続けています。

主人は子どもの有無に強い思いはなく、自然に任せようと話していますが、実家の母親は以前から孫を期待しています。上記の不安を話したところ「子どもは親を選んで産まれてくるから大丈夫。産んだら母親として強くなるものよ」と返され、考えすぎだと諭されました。実際に母はこんな私を社会に出られるところまで育て上げてくれたし、母の話すことも間違いではないと思うのですが、今までの自分を振り返るとどうしても自分に自信が持てず、もし私が母親として不十分だったら? 子どもが私から生まれたことで不幸せな一生を強いられてしまったら? と、もしもの仮定が悪いほうばかりに向かってしまいます。周りの母親になった友人に相談しようと思っても、忙しく子育てに励んでいるところにこんな幼稚で後ろ向きな気持ちを話すなんてと気が引けて、ひとりでもんもんと考えては不安が募る悪循環に悩まされています。

私は考えすぎなんでしょうか。母のように前向きで、素直に子どもを受け入れる気持ちを持つにはどうしたらよいのでしょうか。

生を受けるということ自体が幸せなことです


お子さんが育つ過程で紆余曲折あったとしても、誰のせいでも、ましてや母のせいではありません。この世に生を受けること自体が神秘的で喜ばしい、幸せなことです。

あなたも、いろいろなつらい経験をなさったとのことですが、前向きなお母様に産み育てられ、新しい家族にも恵まれたのですから、決して不幸ではありません。悩み、つらかった経験は、今後に活きていくのです。

お子さんが欲しいという気持ちがあるのであれば、まずは子どもを産み、育てることへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。漠然としていると、不安はどんどん大きくなります。妊娠期間中のことや、新生児・乳児の発達に対する知識を深めることで、お子さんの生命を守るために必要なことが分かり、少し現実感が持てることでしょう。完璧な母の姿や子育ての最善策などありません。あなたのお友達が今直面しているように、日々慌ただしく、子どもの状況に応じていくのみです。こうやって、尊い命を守りながら母親は精神的に成長していくのです。

◆回答者プロフィール

CANDACE(キャンディス)

1977年生まれ。アートセラピスト。幼稚園・小学校教諭、心理系資格有。

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