「苦手を克服する」よりも「得意を伸ばす」ほうが将来有利◆頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て【連載】(8)

#育児・子育て 

梨花さんもInstagramで絶賛!灘や開成、筑駒、桜蔭、女子学院など最難関中学に教え子を次々と合格させてきた中学受験のプロ・小川大介先生が5000組を超える家庭と面談をしてきて気づいたのは、「認める」「見守る」「待つ」ことが伸びる子どもを育てる、という事実。

京都大学法学部卒業後、予備校・大手進学塾で看板講師として活躍。2000年に中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立し、多くの親子と関わることでわかったのは「教育によさそうなもの」を多数与えられ、手とり足とり面倒を見てもらってきた子どもはかえって伸び悩む危険をはらんでいるということ。一方、親に「見守られて好きなことにとことん熱中した経験のある子ども」は、最後の最後で踏ん張り、自らの力でぐんぐん力を伸ばしていく…。

勉強しなさい!あれやったの?これやったの?つい先回りをして子どもを追い立ててしまう…という人は必見!子どもを信じ、待つことがとても大切であるということを教えてくれる『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』より、9回連載でお送りします。「当たり前のことを褒める」「『〜しよう』と伝える」など、誰でもいますぐ簡単にできる「見守る子育て」今回は8回目です。

親が頑張りすぎないほうが、子どもは伸びる!(出典:頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て)


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親はとかく、子どもに「何でもできる子になってほしい」と願うものです。そのため、苦手なことがあると心配になり、できていないことやダメなところを指摘して直そうとします。

しかし、これからの時代に求められるのは「苦手なことを克服させる教育」ではなく、「得意なことを伸ばす教育」です。

連載第3回目でもお話ししたように、時代の変化に伴い、「頭のいい子」の定義も変わりつつあるからです。

組織人として無難に働き、年功序列で階段を上がっていけば安泰だった時代は終わり、これからは、ほかの人にはない価値を世の中に提供できる人に仕事が集まる時代になります。みんなと同じでは、「その人をわざわざ選ぶ必要がない」と認識されてしまうのです。

 

そう考えれば、「その子の強いところ、得意なところをどんどん伸ばす教育が、その子の将来にとっては有利だ」という話も納得していただけるでしょう。

子どもはとことん「いびつ」がいい


勉強が得意で、スポーツ万能。実技科目もそつなくこなし、何でもできる優等生。もしもわが子がこうならば、親としては安心ですが、そんな子はまれです。何でも一番になりたいタイプの子なら自らその努力ができるかもしれませんが、大多数の子どもは、自分の好きなことだけ頑張ろうとします。それなのに「何でもできること」を求めてしまうと、好きなことに向けられるはずだったエネルギーが分散してしまい、その子の強みが育たなくなります。

何でもまんべんなくほどほどにできる人よりも、不得意なことはからきしダメだけれど、得意なことはとことん得意という、いわば「いびつ」な人こそが、これからの社会で力を発揮しやすいのです。

【画像】「何でもできること」を求めてしまうと、その子の強みが育たなくなります。


有名進学校も「いびつ」を勧める


実際、有名進学校の校長先生の多くは、「いびつ」がいいという旨のメッセージを発信しています。

灘中学校の先生は、こんなことを言っていました。

「うちの子たちが素晴らしいのは、全員が『自分の世界』を持っていること。たとえば、電車のことだったらあいつに聞こう、数学はあいつだ、ゲームに関してはあいつに聞けば間違いないというように、それぞれが必ず『この分野は○○だ』という専売特許を持っている。それは社会の縮図のようなもので、彼らは大人になっても、『ITの分野ならばあいつとあいつに聞けば何とかなりそうだな』というネットワークを作っていく。自分の好きな世界をどんどん広げていけばいい」

これは灘中に限った話ではありません。開成中学校の先生も麻布中学校の先生も、進学校、名門校と呼ばれる学校の説明会では、みなさん同じことを言っています。

もちろん、「得意」を伸ばす子育てをしたところで、子どもがその道で一流になるという保証はありません。ならば、「みんなができていることはひと通りできる大人にさせたい」と親御さんが願うのも、もっともです。

ただ、一度立ち止まって考えてみてください。果たしてそれは、本当に子どものためになっているでしょうか。突き詰めていくと実は、「苦手なことがあったら、後々子どもが困るのではないか」という自分の不安を払拭(ふっしょく)しようとしているだけではないでしょうか。

子どもを信じ、得意を伸ばす子育てが本当に子どもの将来を考えた行動だと言えるのです


世の中の価値観は、「苦手なものがある」ことがよくないというものから、「飛び抜けて得意なことがない」ことがよくない、という方向に徐々に転換しつつあります。

ならば子どもを信じ、得意を伸ばす子育てにシフトするのが、本当に子どもの将来を考えた行動だと言えるのです。

中学受験の現場での経験、ひとりの父親としての経験から「親は子どものことをもっと信じていい」と小川先生


【著=小川 大介】

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著者【小川 大介】
教育専門家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として活躍後、中学受験専門のプロ個別指導塾SS‐1を設立。子どもそれぞれの持ち味を生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立。同時期に「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」の創設にも参画し、情報発信を開始。受験学習はもとより、幼児期からの子どもの能力の伸ばし方や親子関係の築き方に関するアドバイスに定評が。『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)など著書多数。
■Twitter:@Kosodate_Ogawa

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