忙しくてイライラ。子どもと向き合う時間がとれません【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

梨花さんもInstagramで大絶賛の子育て本「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第4回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


小4の娘と保育園に通う5歳児の娘の母です。長女の出産を機に仕事は辞めていたのですが、昨年から復職。フルタイムで働いています。職場から保育園へ直行し、家に戻ると即夕食の準備。子どもたちをお風呂に入れ、洗濯や掃除などの家事をこなしていると、気づけば子どもたちの寝る時間になっているという有様です。もっと子どもたちの話を聞いてあげたいし、長女は中学受験を考えているため、塾の宿題もみてあげたいと思っているのですが、まったく手が回らず…。子どもたちとゆっくり向き合う時間がとれません。それどころか、忙しくてイライラしてしまい、些細なことでキツク怒ってしまうことも。このままではマズイと思いつつ、日々に忙殺されてどうすることもできません。(Yさん・39歳)

 

【小川先生の回答】


■自分の生活の棚卸をしてみよう

あれもこれもとがんばり過ぎて、余裕を失くしているようですね。子どもに対するイライラは、大人の自分がアップアップになっているシグナル。「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と思いつつ完璧にはできてない自分と、子どもの「あれができない、これもできない」問題が重なって見え、イライラしてしまうのです。それぐらい相談者さんは今がんばっている。でもこのままだと、どうしたって子どもはしんどくなっていきます。

余裕を取り戻すためにも、まずは自分の生活と心の整理をしてみましょう。「ごはんは毎日ちゃんと作らなきゃいけないのか?」「掃除は週末まとめてでもいいのでは?」など、毎日詰め込んでいるタスクが本当に必要かどうかを見直し、棚卸作業をしていくのです。「買ってきた総菜では手抜きママと思われるかもしれない」とか、そんなことはどうでもいい。整理の結果生まれる子どもとじゃれ合う時間のほうが、よっぽど大切なはずです。そうやって棚卸していくと、実は必要なことって案外少ないものですよ。

■3時間の空白時間でセルフメンテ

がんばり屋さんタイプの方は、おそらく自分のための時間なんて取れていないでしょう。でも、これも余裕のない親になってしまう大きな要因です。週1回でいいので、強制的にまとまった自由時間をとりましょう。30分や1時間ではダメ。何しようか考えているだけで終わってしまいます。何が何でも3時間は確保すること。3時間あれば、ある程度納得感のある取り組みができます。カフェに行くのでもいいし、家にこもるのでもいい。その空白時間にやりたいと欲することは、自分にとって本当に大事なことです。自分のペースが取り戻せたり、リフレッシュして元気になったりなど、自分自身を整えてくれます。子どもが一番欲しいのは、ママやパパの笑顔ですからね。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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