Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第16回目のお悩みはこちら。

「ダメ!」と言うことばかりする娘、どうすれば?【小川大介先生の子育てよろず相談室】 画像(1/1)  

【お悩み】

年中の娘なんですが、とにかく「ダメ!」と言われることをします。例えば、「触らないでね」というものを触ろうとしたり、「そっち行っちゃダメだよ」と言ってるそばから行ってしまったり…。例えば2つ選択肢があったとしたら、やって欲しくないことばかりします。

先日もキッチンで揚げ物をしている時に、「今危ないから来ないでね」とかなり強めに言っておいたのですが、案の定けっこうな勢いで近づいてきました。ちょうどコンロの位置に顔があるので本当に危なくて、つい大きな声で怒ってしまいましたが、本人はあまり耳に入っていない様子。ふざけているわけでもなく、そういう時はいつも真顔です。何度注意しても全然懲りないのですが、どう声がけしたらいいのでしょう?(桂さん・40歳)


【小川先生の回答】

■"真顔モード"に入ったら、言葉より体

大声で怒っても耳に入らないくらい集中しているのだと思います。真顔なのも、悪気があるのではなく、集中している証拠。そもそも集中するということは、脳のいろいろなアンテナ回路のいくつかを遮断している状態です。そうすることで、ひとつのところにエネルギーを集中することができるのです。ですから、真顔で何かに集中している状態のお子さんに、いくら言葉をかけても入っていきません。おそらく、外を走る車のクラクションと同じくらいにしか聞こえていないはずです。

言葉での指示というのは、言葉を聞き、その意味を理解して、自分のとるべき行動を考え、体を動かすというように、多くのステップを必要とします。それは、まだ年中のお子さんにとっては、大変難しいものです。ですから、言葉に頼らないほうがいいと思います。「危ない!」と思ったら、抱きかかえて移動させ、一旦その世界から出させましょう。そしてしっかりこっちを見てから言葉で説明すれば、聞く耳を持ってくれるはずです。


■熱中できるものを見つけてあげよう

親御さんからしてみれば、危なっかしくて心配に思われるかもしれませんが、決して困ったちゃんではありません。言葉が入らないくらい集中でき、しかも気になった瞬間にのめりこめるというのは、一種の才能でもあります。瞬間的にゾーンに入れるというのは、スポーツにおいても大きな強みになるでしょう。また、ダンスや和太鼓、アート表現など、全身でその世界に浸れるようなもの、感覚で動けるものも合っていると思います。ハマりやすく、集中力の高いお子さんなので、そこをうまく伸ばしてあげてください。習い事などで、何か本人が熱中できるものを作ってあげると、日常生活の中であれもこれも気になって行ってしまうというのも、減ってくると思いますよ。


回答者Profile

小川大介

教育専門家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』(https://www.e-juken.jp)主任相談員。

京都大学法学部卒業後、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を創設。教科指導スキルに、子育てコーチング、学習タイプ別の指導術を組み合わせ、短期間の成績向上ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。