「結婚生活でムム…となった気持ち、相手にどう伝える?」【 SILVA姐さんに訊く「夫婦生活モヤモヤ解消術」1 】

#くらし   

好きな相手と夢を描いて結婚したはずなのに、結婚生活が続いていくうちにモヤモヤがたまっている…。そんなあなたに「婚前契約書」を交わしたSILVAが贈る「ムダなケンカがなくなる快適結婚生活」へのヒントが詰まった連載がスタート! 今回が第1回。「モヤッた気持ちを相手にどう伝える?」

結婚したからといって、いい夫婦になれるとは限らない!?


初めまして。SILVAと申します。シンガーやDJ、最近では親子で学ぶ「脳育」のワークショップを行ったり、お粥屋さんをやったりしています。

私は離婚を経験し、2回目の結婚前に「婚前契約書」というものを夫との間で取り交わしたのですが、それが夫婦生活を送るうえで、いいことづくめ! 「婚前契約書」のお話はまた別の回でもたっぷりお話ししますが、そんな結婚生活を送る中で感じたことをお話しさせていただきます。

「結婚=家族になる」は「幸せ」には安易に直結しない


漠然と「結婚」は素敵な人生のゴールのイメージ、とついつい思いがちです。もしくは根拠なく、「自分だけはうまくいく」と考えたり。けれど実際のところ、そんなイメージ通りの夫婦にたどり着くためには、長い時間が必要で、所詮他人同士である価値観の違う2人が「忍耐」と「妥協」と「思いやり」を積み重ねて初めて見えてくる境地かもしれません。

そんなことを想像したら「どんだけ〜っ?」って重苦しい雰囲気になりますよね。

実際、夫婦間でトラブルが生じると、お互い人間ですから感情の高ぶるまま自分の怒りや望みを相手にぶつけてしまいがちになります。

女は「どうしてわかってくれないの?」、男は「わかってるつもりだよ」。こんなお互いの理想を「言い合い」によってぶつけ合っていると毎度譲歩するポイントがほとんど見出せずにイライラだけが募って、問題解決ができない場面が積み重なっていきますよね。

私は結婚2度目。今の主人も再婚だったこともあり、事前に価値観の違いがあることをお互い理解していたので、結婚生活やその先の人生で起こりうるたいていの問題を、恋愛ラブラブ時期の1年半の間=家族になるためのお試し期間中に先に話し合い、折衷案を書面に書き起こした婚前契約書を作成しました。同棲時代を含めるとすでに6年一緒におりますが、この契約書のおかげで大喧嘩までのトラブルがまず起きないんです。

うちはこの契約書をキッチンの冷蔵庫の側面に町内会のお知らせと共にマグネットで貼り付けてあって、お互い不満が生じると「ねー見ておいて」と契約書の存在をポンと相手に差し出し、読み返すことで初心に還る…という作業が、時短でしかも言い合いなどの労力をつかわずにできています。

でもこんな契約書を交わしている夫婦なんてそうそういないですから、実際に夫婦喧嘩が起きたらどうすればいいの?となりますよね。

例えば、ゴミ出し。

ゴミの仕分けも適当な旦那様。さらにゴミ出しの日もいちいち言わなきゃやらないし覚えない。家事全般を奥様がしてるのに、単純な作業1つもこなせない旦那様にあー割りがあわない…って不満が出ますよね。

この場合、そもそも何度注意しても直らないのであれば、ゴミ担当そのものを、もっと簡単な別の家事作業に替えて、しかも多めにやらせることで割をあわせるというのはどうでしょう。

相手への不満や改善してほしい部分を

*まずは代わりに自らが実践してみる。

*相手の性格や生活時間を考慮して、相手が実際にできるであろう別の提案を思案してみる。

トラブル直後に時間をあけることなく、こうした相手の気持ちになって一度自らが試行錯誤する努力や姿勢を示すことで、相手もそんなに悪い気をおこさずに夫婦生活を見直すタイミングを迎えられると思うんです。

自分自身がまず結婚生活を続ける気持ちがあるのか、なぜ続けたいと思うのかを冷静に考えてもいいかもしれません。

夫婦生活を見直すポイントは恋と一緒で、相手を好きでいる自分のことが好きかどうかの自分の気持ちが重要。

あの恋していた気持ちが欠如して、もうすでにやり直すことは実質無理な場合は「忍耐」しか結婚を維持する手立てはないわけです。

便利なLINEに頼ってはダメ!


その初心に還る知恵として人は目で見る記憶より耳で覚える記憶の方が優れていると言われます。夫婦や結婚においてはこの「耳での記憶」が大変身勝手な記憶の刷り込みになって、双方が誤解をしたまま解決したと思い込んでいる場合が多いのです。

できれば「メモに書き留めておく」=目でみる記憶を大事にすることでお互いの「価値観の違い」が明確になり、問題点が浮き彫りにできます。

おすすめは机の上に手書きの置き手紙「愛文」。手書きで簡素に要点をまとめて優しい言葉で思いや不満を伝えることが大事です。原始的な手法ですが、手書きで文字・文章にすることで自分の気持ちを抑えることもできますし、少なからず思いやりの演出にもなるんです。写メを撮って、自分用の控えとしても保管しておき後で読み返せる様にもしておきましょう。(日時記録も重要、気持ちの経過がわかります)

ただこの時の注意は、スルーしてしまいがちなLINEやメールなどをツールに使用しないこと! 手書きと比べて、書きやすいからか、筆が走りがちになってしまいます。都合悪い部分は文章をスルーされるだけでなく、最後まで読んでもらえない可能性が大です。

自分も感情的に文字を打つため、文章力が乏しくなり、要点がなんだかわからない伝わらない文章になってしまいがち。全く意味のないやりとりになります。むしろ不利になります。

ちなみに私の主人は誕生日でもないのに、不仲の後は可愛らしいカードに感謝の気持ちだけを書いて私に渡してくれます。これは付き合いはじめの頃から今でもしてくれる手法で、受け取った側はとても新鮮な気持ちに還れる効果を私自ら体感してます(のろけじゃなく、あくまでこれは効果覿面の方法ってことでお勧めなんです)。

またもめた際には、間を開けすぎない程度に少しだけ楽しいことをするのはどうでしょう。

時間が短い内容で例えば

*ランチ一緒にする

*買い物に一緒に行く、最悪スーパーに買い物に一緒に行くでもOK

トラブルを一瞬完全に忘れたかのように振る舞い、楽しい時間を5分でもいいので、会話や時間を一緒に過ごすことで、原点回帰する感覚をお互い覚えることができます。あくまで感覚的な部分だけですが。自分の好きって気持ちを改めて自分自身で確かめることが先決かも。

相手への不満=自分の気持ちの確認でしかないので、相手の愛情がないからこんな不満なことをするんだ!ではなく、自分も相手に愛情を感じられているか否かが最優先に確認すべきポイントで、それが一番確実な答えを導く理由づけになると思うのです。

結婚=忍耐の前に、努力。この努力こそ愛情の深さ。

あなた自身の愛情をまずは測ってみてはいかがでしょう。

【画像】「人生に、誰かとケンカしてる時間はもったいないじゃない?」とSILVAさん


◆SILVA


1998年にデビューして以来、シンガー、DJなど幅広く活躍。2002年に一度目の結婚を経験。15年の再婚時には、日本ではまだなじみのなかった婚前契約書を交わして話題となる。16年に出産後は、親子で学べる脳育のワークショップ開催や、お粥専門店『Congee Table』の経営など、活動の場を広げている。

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