ごはんを食べるのが遅すぎる娘に毎日イライラしてしまいます【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第21回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


5歳の娘は食べるのがとにかく遅いです。食事中、そばにあるもので遊んでしまったり、何もなくても自分の爪や髪をいじってみたりなど、違うことばかりに気が行って、なかなか食事が進みません。休みの日などは、お昼くらいまでテーブルに向かい、朝食を食べ続けている始末です。やっと食べ終わったと思ったら、次またすぐにお昼ごはんの時間になり、同じことの繰り返し。毎回食事の度に怒るのが嫌で、食事時間が本当に苦痛です。(K.Mさん・33歳)

【小川先生の回答】


■決まった時間に食べるのを諦める

そのお悩み、ものすごく共感できます。実は、うちの息子もお嬢さんと同じで、食べることに興味がなかったんです。だからごはんを食べている時に、他に気をとられることがあると、ごはんを食べることを忘れてしまうことが多々ありました。当時は私も妻も悩んで、あの手この手で食べさせようと試行錯誤しましたが、なかなかうまくいかない。そこで結局、「食べたかったら食べるだろう」という路線に切り替え、三度の食事を決まった時間に食べさせることを諦めました。さすがに丸一日食べずに済むはずはないので、お腹が減った時に、おやつに手を出させずに、「ごはんがあるからそっちを食べて」と誘導するように。そうすることで親子共々、随分気持ちがラクになりましたよ。

■がんばり過ぎるストレスのほうが成長上マイナス

栄養のことが気になって調べたのですが、やはり食べない子は食べないようです。どちらかというと、決まって食べさせようとするストレスのほうが成長上良くないという意見もありました。“体調を崩さないようにさえ気をつけておけば、あまりがんばらなくてもいい”と思います。バランスよく食べてもらいたいと考える気持ちはわかりますが、結局子どもは食べたいものしか食べないもの。

好き嫌いを直さないと、いろいろ偏りが出るとか、ガマンできない子になるとか言う人もいますが、私はそれは違うと思っています。ある料理家の方もインタビューで「世界中で日本の食卓だけが特殊。一週間毎日違うメニューが出てくるのは日本だけ」と話していたように、イギリスもフランスもインドも、毎日食べているものはだいたい同じです。同じものばかり食べていても、クリエイティブだし、エネルギッシュです。だから日本のお母さんも、そんなに毎日彩りに栄養バランスにと、がんばりすぎなくても大丈夫。それよりも子どもの前で笑って過ごしてあげるほうが、子どもの精神衛生上にもプラスに働きます。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

この記事に共感したら

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント企画

プレゼント応募

\\ メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く //