5歳で早くも性の目覚め? 気づくとお股を触っている娘に困惑【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第26回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


5歳の娘のちょっと気になる行動についての相談です。家でふと見ると、お股をずーっと触っていることがよくあります。赤ちゃんの頃から、自分の体を遊び感覚でいろいろ触る子だったのですが、最近は明らかにその場所に気づいた雰囲気があり、確信犯的にデリケートゾーンを触っている感じがします。

主人の目の前でも裸になって触ったりするため、主人も目のやりどころに困っています。やめさせたいと思うのですが、怒ることでもないし、どう言えばいいのかわかりません。(Sさん・35歳)

【小川先生の回答】


■“ダメ!”という禁止は、余計に欲求を膨らませる

最近発表されたレポートによると、『幼児期から性的自覚がある子どもは一定数存在する』そうです。お子さんもおそらく触っているうちに、うっかり気づいちゃったんでしょう。性の目覚めとしては早いほうですが、それ自体は特に問題はありません。ただ、いつでもどこでも触っているというのは、やはり心配ですよね。つい「触っちゃダメ!」って言いたくなってしまうかと思いますが、禁止されると余計に欲求が大きくなってしまい逆効果です。お子さんにしてみれば、ダイレクトに感覚があるため、つい触りたくなってしまうのでしょう。ですから、まずは「気になるんだよね」とお子さんの気持ちを認めてあげつつ、「でも触っている様子というのは、周りの人が見てて心配しちゃうから、なるべく触らないようにしよう」と、触るのをやめる練習をしていくのがいいと思います。具体的には、気になったら触る前に宣言してもらい、隅の方で1分だけ触るというように、無意識に触ることをなくしていくのです。そうしていくうちに、段々ばかばかしくなってきたり、他のことに関心が向いたりして触りたい欲求も減っていくと思いますよ。

■性器を触るのは不安感の表れかも!?

“触りたい”という欲求は、感触を求めているものなので、何か代わりのものを触らせて、気持ちを別に向けてあげるのも有効です。例えば、やわらかいゴムボールなど、ふわふわ、プニプニしていて、抱っこできたり握れたりするようなものを持たせてあげるのです。そうすることで、手の置きどころができ、安心感が得られます。実は、性器を触るのは、安心感を欲しがっているケースが多いとも言われています。ですから、そういった代替物で安心感を与えてあげるとよいでしょう。でも一番は、“抱っこの回数を増やしてあげること”かもしれませんね。なぜなら、お子さんにとって何よりも安心感を得られるのは、信頼している人の抱っこに違いないでしょうから。たくさん抱っこしてあげてください。

性に関する話題を親子で扱うことは苦手な方が多いのですが、ふたをして見ないようにするのはよくありません。「そうなんだね」「そんな気持ちがあるんだね」と、お子さんの気持ちを認めるところから始めるようにしましょう。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。YouTubeチャンネル小川大介の「見守る子育て研究所」で情報発信中。


文=酒詰明子

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