Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第27回目のお悩みはこちら。

どう教えれば? 5歳の息子が女の子のパンツの中を触ってしまい…【小川大介先生の子育てよろず相談室】 画像(1/1)  

【お悩み】

5歳と3歳の息子がいます。長男についての相談なのですが、先日保育園の先生から、息子が女の子のパンツの中に手を入れていたと聞きました。他の男の子と一緒にいたずら感覚で触っていたようです。そのときに先生から「水着で隠れるところは大事なところだから見せたり触ったりしてはいけないよ」と教えてもらい、息子は泣きながら聞いていたようです。家に戻ってからそのときの状況や理由などを聞こうとしましたが、息子は黙ってしまい話そうとしません。「大事なことだから話したい」と言っても泣いてうつむくだけでした。息子なりに何か感じているのはわかったので、抱きしめながら「大事なところだから見せたり触ったりしないでね」と私が言うと、うなずいたのでそれ以上は言いませんでした。

それから1週間ほどしてから、先生から息子がまた別の女の子のパンツの中に手を入れて触っていたとの報告が。今度は絵本の読み聞かせ中に、わざわざ相手の女の子に「触っていい?」と許可を得て触っていたそうです。ついこの間、あんなに泣きながら先生や私の話を聞いていたのに、「どうして??」とかなりショックでした…。

何が気になって触ったのかを聞いても黙ってしまうので、「相手の女の子が好きだから?」「相手の女の子が嫌いだから?」「女の子の体がどんなか気になったから?」と、こちらから答えをいくつか用意して聞いてみました。すると、3つ目の言葉で小さく頷きました。先生からは、叱るのではなく、生活の中で“大事なところだから見せたり触ったりしない”ということを話すよう言われ、今までそういうことを伝えたことがなかったことを反省。プライベートゾーンについて話したり、『いいタッチわるいタッチ』という絵本を読んだり、主人が銭湯へ連れて行って男女の違いなどを話してくれたりもしました。考えられることはやってみたのですが、どのようにどこまで話せばよいのかわかりません。もっとできることがあればぜひ教えていただきたいです。(匿名さん・34歳)


【小川先生の回答】

■教え諭すより、“こういう人に育って欲しい”というメッセージを伝える


まだ5歳なので、言葉で言われてそのときは雰囲気でわかったつもりでも、何がどうしていけなかったのか、本当の意味での理解はできていなかったのでしょう。だから2度目の時はわざわざ相手の許可を取ったのだと思います。一度目に遊び感覚で触ってみたら、女の子の体が自分と違うことに気づいて不思議だったのかもしれませんね。それで確かめたくてまた触ってしまった気がします。お子さんが“気になった”ということを、まずは理解してあげましょう。教え諭すよりも、本人の気持ちに寄り添うことにウエイトを置くことが大切です。そのうえで、「気になったことを触って確認していいことと、しないほうがいいこともあるから、別の方法で知ろうね」と提示してあげるとよいでしょう。既に絵本を読まれたり、男女の違いについてお話されたりなど、十分なことをされていて、素晴らしいと思います。強いて言うならば、“そこを触る触らない”の話よりは、“人を大事にして欲しい”とか、“お友達の気持ちも考えられる人でいると嬉しい”など、“こういう人に育って欲しい”ということを伝えてあげるといいですね。そういった話の中で、「触られたらやっぱり嫌だと思うよ」「嫌がることはせず、喜んでもらえることをしていこうね」という順番で話してあげると、お子さんも理解しやすいと思います。


■いっぱい抱っこするなど意識的にスキンシップを


弟さんがおられるとのことですが、弟さんがもしママにべったり甘えるタイプであれば、それも少し関係しているのかもしれません。ママへ触れたくてもお兄ちゃんだからとガマンしてしまい、そういうママへの感情も混じって女の子を触りたくなった可能性もあります。お母さんとしては、意識的に抱っこしながら話されたりもしているし、よく目配りができているとは思いますが、もう少しお兄ちゃんと二人の時間を増やせるといいのかもしれませんね。例えば、ご主人のいる時は、お風呂をお兄ちゃんと二人で入るとか、スキンシップを意識的に増やしてみてはいかがでしょう。デリケートな問題なだけに、いろいろ悩まれているかとは思いますが、そんなにいつまでも続かないと思うし、このお子さんは絶対にまっすぐ育つから大丈夫。とても愛情を持って子育てされているし、夫婦の会話もちゃんとあるし、保育園の先生ともしっかりコミュニケーションがとれていて、見事だと思います。ちゃんと子どもを理解しようとがんばっているご家庭なので、子どもが変な方向へ行く心配はありません。今の子育てに自信を持ってくださいね!


回答者Profile

小川大介

教育専門家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』(https://www.e-juken.jp)主任相談員。

京都大学法学部卒業後、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を創設。教科指導スキルに、子育てコーチング、学習タイプ別の指導術を組み合わせ、短期間の成績向上ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。