すべてマンガに描いてある(7)…いい人でいい男はここにいる!(でもワルい男も捨てがたい!?)
「いい人なんだけど男としてはちょっとね」。つい言ってしまいがちなこのセリフ。じゃあいい人の中にいい男はいないのかな?と思っていたら……それは『うさぎドロップ』に描いてあった!
30歳独身の会社員・ダイキチは、亡くなった祖父の隠し子である6歳の少女・りんを引き取り、育てることを決めます。激務の部署から提示で帰れる部署にぱっと異動し子育て態勢を整え、気ままな独身生活から子持ち生活に突入。「正気?」なんて言われるいい人ぶりですが、お人よしとか、流されて、とかじゃありません。日々の子育てにはもちろん戸惑うけれど、「犠牲とかちょっと違うような……」と答えを出して進む、強い男なんです! いい人かついい男なダイキチ、最強です。
ほかのマンガにもそんな男子が続々登場。地元のために奮闘する『雨無村役場産業課兼観光係』の役場職員・銀ちゃん。宇宙飛行士を目指す、ダメだけどデキる男『宇宙兄弟』のムッタ。「男前なデブ」と名高い『おいピータン!!』の大森さんにも注目です。
とはいえ。やっぱりワルくないと!という方もいるでしょう。ご用意しております。『坂道のアポロン』の淳兄(じゅんにい)です。イカす青年として初登場、学生運動(1960年代のお話です)参加後の再登場時には憂いと色気をまとっており……もう、ワルい! 顔を見るだけでわかりますよね(表紙に注目)。「ワルい男は眉毛がシュッとしてまぶたが重いの法則」(私見)にもズバリです。私がいないとだめな人なの、思わずにはいられませんね(よね?)。
興奮気味でお届けしてきましたが、いい人でもワルい男でも、マンガの人ならときめき放題! だんな様にナイショで、いや目の前ででも存分にときめいてください!
【文中に登場する作品】
●『うさぎドロップ』宇仁田ゆみ著 祥伝社:6歳の少女・りんと、突然「保護者」になった独身男・ダイキチの暮らしをていねいに描く。シングルマザーのママ友(美女)との恋も描かれ、大人な決断をする2人にも、涙。映画化でのダイキチ役は松山ケンイチさん!
●『坂道のアポロン』小玉ユキ著 小学館:舞台は1960年代の長崎。ジャズ演奏に青春を燃やす高校生男子2人を中心に、友情と恋を描いた物語。(淳兄以外は)どこまでのピュアな少年少女に、胸が苦しい! でも淳兄も、恋の決着はワルじゃなくてピュアにつけてくれます。
※このコラムは『レタスクラブ』2011.5.10売り号掲載に掲載されたものです。月1回、漫画コラムを掲載していきます。
Information
マンガライター。Amazon.co.jpにて、主にコミック担当エディターを務めた後、フリーライターに。著書に『週刊少年ジャンプ』作家へのインタビューをまとめた『マンガ脳の鍛えかた』(集英社)、宇宙開発の現場を取材した『We are宇宙兄弟 宇宙飛行士の底力』『We are宇宙兄弟 宇宙を舞台に活躍する人たち』(講談社+α新書)などがある。最新情報は「漫画ライター門倉紫麻のブログ」に。
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