転げ回るほどの腹痛!もしかしたら「尿路結石」かも!?

#美容・健康   
転げ回るほどの激しい痛みを伴う尿路結石。女性も発症する身近な病気です。


激しい痛みを伴うことで知られている尿路結石。痛みに我慢ができず、救急車で運ばれる……というケースも少なくありません。「何らかの原因で腎臓に結石ができる病気で、結石が腎臓にとどまっていれば痛みや自覚症状はありません。ですが、結石が尿管に下がってきたときに、痛みが生じたり、結石で尿管が傷ついて血尿が出ることがあります。突然、今までに経験したことのないような強烈な痛みに襲われるのが特徴で、結石ができた側の脇腹から背中、下腹部にかけて痛みが生じやすく、脚のつけ根に響く人もいます」と、東京医科大学病院総合診療科の原田芳巳先生先。

結石ができる原因とは?


「いろいろな原因が複合的に関係しているため、一概に特定することは難しいのですが、食生活が豊かになるにつれて患者が増加していること、肥満体型の患者が多いことから、食生活に関係があると考えられます。そのため、高血圧や糖尿病といった生活習慣病とも大いに関わりがあるといえるのです。決して珍しい病気ではなく、30~40代の男性に発症しやすいというイメージがありますが、女性にも発症し、女性ホルモンが減少する更年期を過ぎた年代に多く見られます」。

石が小さい場合は自然排石を待つ


また、尿路結石は暑い時期に起こりやすい病気なのだとか。「暑さで汗をかきやすい夏から初秋は要注意。水分不足で脱水症状を起こすと、尿の濃度が凝縮されて結石ができやすくなります。まだ残暑が厳しいこの時期もしっかりと水分をとるように心がけましょう」。激痛を伴うため、患者にとっては緊急性の高い症状ですが、特に命に関わるようなことはないそう。

「脇腹や下腹部に突然激しい痛みが生じたら、まずは泌尿器科へ。結石が小さい場合は、鎮痛剤を使用しながら経過観察を行ない、自然に排石されるのを待ちます。数日で排石する人もいますし、5mm以下の結石であれば平均して1カ月以内に排石されるようです。結石が1cm以上ある場合は自然排石が難しいので、衝撃波という音波治療によって、結石を外側から砕いて排石させる方法を取ります。尿路結石は、一度排石しても再発しやすい病気です。少し面倒ですが、出てきた結石を病院へ持っていき、成分を分析してもらうと原因が特定しやすく、再発防止につながります」。

食事の偏りや肥満は、尿路結石だけでなく、さまざまな病気の要因になります。バランスのいい食事も予防法の一つといえるでしょう。下記の注意点を参考に、できることから心がけてみましょう。

尿路結石を予防する食習慣


日々の食生活を見直して、尿路結石を予防しましょう。

●ほうれん草やナッツ類のとり過ぎに注意/ほうれん草や小松菜などの葉野菜やナッツ類には、結石の原因になるシュウ酸が多く含まれます。適量であれば問題ありませんが、過剰摂取に注意しましょう。また、結石にはカルシウムが含まれていることもありますが、カルシウムを摂取したからといって結石ができやすくなるわけではありません。逆に適量を摂取することが、結石予防につながります。

●こまめな水分補給で結石を予防/水分不足は結石ができる原因の一つ。結石を予防するためには1日に 2リットル以上の水を飲むといいといわれています。朝、昼、晩と1日の中でこまめに水分補給をするように心がけましょう。紅茶やコーヒーにはシュウ酸が含まれ、ジュース類には糖分が多いため、水分補給には向きません。

●ビールの飲み過ぎは逆効果に?/結石ができたら、ビールをたっぷり飲んで流してしまえばOK、という説もありますが、それは間違い。アルコールには利尿作用があり、体内の水分も排出されるため、あとから尿の濃度が高くなるのです。また、ビールは、尿酸値を上昇させるプリン体を多く含んでおり、飲み過ぎると結石ができる原因にも。

暑さがやわらいだからといって油断は禁物!まずは、こまめな水分補給を心がけて。【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】

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Information

教えてくれたのは:原田芳巳先生
東京医科大学病院総合診療科准教授。専門は内科、プライマリ・ケア、禁煙治療、血液内科。患者の立原田芳巳先生場に立った丁寧な診察と最適な治療に定評がある。

イラスト=林ユミ 編集協力=彦田恵理子

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