子どもが自分で片づけるようになる! 親子で一緒に作るしくみ
自分のものは自分で片づけてほしい。世のママたちの願いは切実です。そこで、ママが「こうするのはどう?」と提案し、子どものラクさ優先のしかけで「片づけられる」ようになったという、親・子の片づけマスターインストラクター野村高子さん母子の実践レポートをお届けします。
【ランドセルは袖机にそのまま置く】
ママ「フックに掛けるのはやめて、台に置くだけにしようか?」
長女「そうのほうが断然ラクだね」
学習机についていたランドセル掛けフックは、子どもにとってやや掛けにくく、いつも床置きされる結果に。そこで机下にあった袖机を机横に出し、その上にランドセルを置くだけに変更。毎日必ずこの場所に置けるように。
大人にとっては使いやすそうに見えるフックも、子どもには案外使いにくいことも。「どうして床に置くの?」と責め口調で聞くのではなく、「掛けるのは使いづらい? 置くだけのほうがラク?」と子どもの身になった“提案”で、片づけハードルを下げてあげるのがポイントなんですね。
【洋服だんすには1段にトップス、ボトムス、靴下も】
ママ「いっそのこと一段にまとめようか?」
長女「いいね。探しやすいし、着替えやすい」
引き出し3段にトップス、ボトムスなどジャンル別に収納していたけれど、全部をあけるのは面倒なうえ、引き出しにいろいろな服が交ざることもあったとか。そこで、服の数を減らし、デイリー服は引き出し1段にまとめて。目印シールもつけて分かりやすく。
全身コーディネートするのに、いくつも引き出しをあけなきゃいけないのがゴチャゴチャになる原因だったよう。だったら、限られているよく着る服を1段にまとめたほうが着替えやすい!
【ぐちゃっと本棚は奥に空き箱を入れてきっちりと】
ママ「本がぴったり揃ってたら、きれいじゃない?」
長女「そうだね! 私もきれいに入れたくなる」
奥まで本を入れると、手前に空きができ、そこに本を積むなど雑然としがちだった本棚。そこで、本が手前に揃うよう棚奥に空き箱を。さらに倒れないようブックエンドを仕込んだところ、きっちり収まるように。面が揃っているとキレイに見えますね。
【素材や大きさがまちまちな工作は立体と紙物を分けたらスッキリ】
ママ「せっかくの作品だから、エリア分けしてきれいに飾ろうよ」
長女「OK! 私が飾る係になりたい」
物を作ったり、絵を描いたりするのが大好きなあおいちゃん。作品はすべて棚に置いていたけれど、際限なく何でも置くうちに棚は作品であふれ、見た目もごちゃごちゃに。そこでママが作品別のエリア分けを提案。立体物は棚に飾ることに。
紙に描いたものはコルクボードに貼り、折り紙はモビールとして天井につるしたらスッキリ。
【定期的にお片づけ大会を開催】
「エリア分けをしても、物は増えるよね。どうしよう?」と親子で話し合った結果、春休み中などに物を見直す “お片づけ大会”をすることに。今ではあおいちゃんがポスターを作るほど、主体的に動いているのだとか。
子どもだってゴチャゴチャよりはスッキリが気持ちいいのは分かっています。でも、その方法が分からないだけ。ママが具体的に提案してあげることで、自主的に片づけられるようになりますよ。
撮影=三佐和隆士 編集協力=宇野津暢子