「渋滞」は警察だけの“専門用語”だった? 伝説のアナウンサーが下した決断

交通量の増加や工事・事故の際に巻き込まれる“渋滞”。
実はもともと「車の混雑」という意味はなかったことをご存知でしょうか。
今年4月放送の「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!」(NHK)では、渋滞という言葉が生まれたエピソードが紹介されています。
ラジオでは「渋滞」が「重体」に聞こえてしまう!
解説を担当した国立歴史民俗博物館の関沢まゆみ教授によると、渋滞とはもともと水の流れが滞る様子を指して広く使われていたそう。
中国古代の書物「晋書」でも、1隻の船が単独で停まっている状態を指して使われていました。
高度成長期の東京ではあちこちで渋滞が発生していたものの、当時の交通情報番組で使われていたのは「交通混雑・交通停滞・連続的滞留」などの堅い言葉。
そんななか1963年3月に警視庁内で「交通情報センター」が開設され、やがて“伝説のアナウンサー”によって転機が訪れます。
当時の警察では車の滞留に対し“専門用語”として「渋滞」と使っていましたが、あくまで専門用語であるため一般には全く知られていません。
しかしニッポン放送の中村義則アナウンサーは渋滞という言葉が相応しいと判断して、ラジオ放送の中で「渋滞・大渋滞」と表現しました。
中村さんの決断は他のアナウンサーたちを困惑させ、体調を指す「重体」と聴き取られるためラジオ放送で使うべきではないという声もあったそう。
それでも中村さんが使用したことで他局でも使われるようになり、多くの人に現在の意味で「渋滞」が知れ渡ることになりました。
渋滞に秘められたエピソードに、視聴者からは「これぞまさに目からウロコの雑学!」「全く違う意味だったのに今は当たり前のように使われる… それだけ理想の言葉だったんだなぁ」「確かにラジオだと重体って取られちゃうよね。それでも使ったのはすごい決断力」といった声が寄せられています。
“事故見物”で反対車線まで渋滞!

車の滞留という意味ですっかり定着した「渋滞」ですが、そもそも渋滞とはどのような状況で発生するのでしょう。
「首都高速道路株式会社」が運営する「首都高ドライバーズサイト」では、首都高で渋滞が発生しやすい主なポイントが紹介されています。
たとえば「本線への合流部」では車線数が減少。
さばける交通量が低下する上に、交通量が増加してしまうことで渋滞が伸びていきます。
また本線側よりも合流車線の交通量が多くなるなど、「交通量の偏りによっても渋滞が発生します」とつけ加えられていました。
「事故発生」の場合では、事故車両を避けるため一部の車線で交通量が増加。
車線規制後も走行可能な車線に交通が集中するため、渋滞が伸びてしまいます。
なお事故が起きると、反対車線の「事故見物」を招く可能性があるので要注意。
速度の低下する車が増加することで渋滞が発生してしまうので、反対車線の事故に気を取られないようにしましょう。
渋滞はストレスの原因にもなるので、交通情報をしっかりチェックしてお出かけしてくださいね。
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