家族の片づけ癖を知ればうまくいく!「利き脳」に合った衣類の収納法

#くらし   
双子ちゃんでも、クローゼットの快適収納はこんなに違う!


「脳のタイプによって、うまくいく収納方法は違います」というのは、マスターライフオーガナイザーの吉川圭子さん。吉川さんには中学1年生の双子の娘さんがいます。おもしろいことに、一卵性なのに利き脳が違い、収納や片づけのしかたが真逆! 好みのやり方がどれだけ違うか、見せてもらいました。

利き脳って?


「利き脳」とは、考えたり、行動したりするときに、心地よくスムーズに使える脳のこと。右利き、左利きと利き手があるように、脳にも右脳か左脳かの「利き脳」があり、インプットとアウトプットの組み合わせでタイプは4つ。それぞれに行動の癖や苦手なこと、得意なことの傾向があるんです!

【写真を見る】すぐ分かる利き脳チェック法


【あなたの利き脳をチェック!】

指組みと腕組みで分かります。意識せずに自然に組み、どちらも「下にくるほう」を見ます。

インプット:指組みでチェック

●右手の親指が下なら右脳タイプ

●左手の親指が下なら左脳タイプ

アウトプット:腕組みでチェック

●右腕が下なら右脳タイプ

●左腕が下なら左脳タイプ

利き脳は、この4タイプ


【この4タイプに分かれます】

インプット:情報を取り込んで把握するときに使う脳

アウトプット:整理した情報を行動で表すときに使う脳

■右右タイプ……IN:右脳/OUT:右脳

■右左タイプ……IN:右脳/OUT:左脳

■左右タイプ……IN:左脳/OUT:右脳

■左左タイプ……IN:左脳/OUT:左脳

吉川家の双子ちゃんは、右右タイプと左左タイプ。真逆の利き脳を持っています。本人たちのやり方に任せると、2人とも利き脳に合った片づけをしているそう。さて、どんな感じでしょうか?


【右右タイプ:ハンガーに掛けて全部見渡したい! 】

引き出しの分類や、服を畳む手間を最小限にしたいタイプ。ジャージーやデニムまでハンガーに掛け、全体を見渡せる収納に。引き出しの靴下やハンカチなどの小物も、畳みは極力少なく!

畳むのは面倒くさいし…。ハンガーに掛けて全部見渡したい!


ジャージーやデニムもハンガーに掛ける!


靴下や小物はそのまま入れる


【左左タイプ:畳む、しまうのも楽しいから掛ける服は少なめ】

畳むことが苦にならず、むしろ楽しく感じる左左タイプ。右右タイプとは反対に、ボトムスは引き出しに畳んで入れています。さらに靴下類の引き出しも対照的。小さく畳んできっちり!

畳む、しまうのも楽しいから掛ける拭くは少なめ


ボトムは畳んで引き出しにしまう


靴下や小物は小さく畳む、丸める


【その他のタイプへひと言アドバイス】

●右左タイプなら?

ハンガーを揃えるなど簡単なことからスタート

「ハンガーに服をグラデーションに掛けて、引き出しも整然と……と理想を描くとモチベーションが上がると思いますが、ハードルが高くて挫折する場合も。まずはハンガーを同じものに統一する、など手をつけやすいことから始めてみて」

●左右タイプなら?

常識に捉われない自分なりの分類法もOK

「トップス、ボトムス、下着別など一般的な分け方が必ずしもうまくいかないのがこのタイプ。常識を取り払って、自分が納得する収納法を。文房具と同じように、黒だけでいろいろなアイテムをまとめるといった方法もアリです」

思い出のもの


【右右タイプ:思い入れがあるから見える場所に】

卒業したばかりの小学校の卒業証書や写真など、思いが強いものはいつも目に入る場所に置いておきたい右右タイプ。机の横の棚の上、常に見える場所に飾っています。

思い入れがあるから見える場所=机の横の棚の上 に


【左左タイプ:今使わないものは居場所をつくって収納】

効率を重視するタイプなので、今使わないものはしまっておきます。卒業証書を卒業アルバムとともに、専用の引き出しにきちんと居場所をつくって大切に保管しているのが印象的。

今使わないものは、居場所をつくって収納。引き出しに専用のスペースを


【その他のタイプへひと言アドバイス】

●右左タイプなら?

見た目のいいものは飾って

「思い出のものは、思い入れより見た目のいいものを飾るというのが右左タイプ。手放すことには慎重ですが、迷いボックスで一時保管すると判断しやすくなります」

●左右タイプなら?

しまうときはざっくりと

「大切なものは飾ったり、しまうとしてもざっくりした分類が向いているでしょう。写真などの分類は自分なりの方法でOKですが、家族にも分かるように文字やことばで伝えて」

バッグ


【右右タイプ:服と同じ場所にボックスにまとめて】

よく使うバッグは、服と同じ場所に収納。クローゼットの中に置いたボックスに、ざっくり入れています。中が見えて、出し戻しの手順が少ない方法が右右タイプにとっていちばん楽ちん。

服と同じ場所にボックスにまとめて。投げ込むだけだから楽


【左左タイプ:動線の効率重視の見せる収納】

左左タイプならどこかにしまっているはずと思いきや、壁につるして見せる収納。クローゼットが少し遠いので、すぐ手に取れる動線のいい場所に置いておく、という効率を重視するやり方も左左タイプの一面。

動線の効率重視の見せる収納。壁につるしておくほうがすぐ手に取れる


利き脳を知ると、家族の片づけ癖が理解できる!


「利き脳が分かると、家族の片づけ癖にも納得でき、理解を持てるようになるんです。それぞれがやりやすい方法を見つけられるといいですね。共用するスペースでは、使う頻度が多い人の片づけ方を優先し、ものの置き場所などは家族にきちんと伝えておきましょう」と吉川さん。

同じ家に暮らす夫婦だから、親子だから…といっても、利き脳は人それぞれ。吉川家の双子ちゃんたちのように、みんなが違って、快適と思える収納方法もまったく違うかも。収納に悩んでいるなら、自分はもちろん、家族みんなの利き脳を知ることから始めてみては? 

*「利き脳片づけ術」は、坂野登京都大学名誉教授の「しぐさ利き脳理論」をベースに一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会が片づけに応用してまとめた、行動や癖を知るためのライフオーガナイズの手法の一つです。

撮影=松園多聞 イラスト=Qoonana 編集協力=前中葉子(BEAM) 

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Information

教えてくれたのは:吉川圭子さん
2007年、双子出産を機に、空間的にも時間的にも効率よく過ごすことに興味を持ち、現在マスターライフオーガナイザーとして活動。片づけ・整理収納法とともに、その人に合った空間、思考整理のアドバイスを行なう。
■公式サイト:プラススタンダード


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