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夢みたいな胸キュン妄想を、胸を張って発信し続けていきたい

――この本のテーマを紹介していただけますか。
テーマは「恋愛の自立へのバイブル」です。
私自身、偉そうに読者のみなさんに対して「恋愛ではこうしなさい!」と言いたいわけでもないし、恋愛に正解なんてありません。
ですが多くの人がそれぞれ別の恋愛の中で同じところでつまずいたり、不安になって自分の人生が揺らいだりしますよね。自分はどうすればいいのか、これから恋愛に対してどのようなスタンスで挑めばいいのか。
この本はそれを「自分自身」で考えるための、ちょっとした「お助け本」だと思ってほしいです。恋愛で迷ったときに少しだけ安心できるような、読者のみなさんの恋愛に寄り添えるような本を目指して書きました。
――多種多様な「恋愛の悩み」について書かれていらっしゃいます。
先ほど言ったように恋愛に正解はないと思います。そして恋愛にゴールもないと思っています。だからこそ私も、読者のみなさんもすごく悩んで行き詰まる。そんな中で私なりに現在の恋愛の答えを導いた、最新版の「羅生門の老婆的恋愛」の集大成ですね。
きっとこれから私自身の恋愛に対する価値観が変わることもあると思いますが、私が今最大限に思った恋愛についてのすべてを凝縮しました。
――書き終えたときの心境をお聞かせください。
めちゃくちゃ疲れました(笑)。本を1冊書くのってこんなに大変なんだなぁと。
ツイートは140字程度ですが、本を書くとなると(今回は)1つの話題で500字以上は書かなければならないですし、「恋愛」というジャンルは答えがないから書いている中でも悩みますし、執筆中に止まってしまったりもしました。
私はとてもこだわりが強い方なので、途中まで書いて納得できなかったら話題自体変えてしまったり、細かい言い回しが気になって上手く進めなかったりと、苦労した部分もありました。
ですが達成感と安心感もそれ以上に強かったですね。答えのない漠然としたテーマに切り込んでいき、大きな1つの作品を完成させた自分に少しだけ感動しました。
――Twitterやこの本で恋愛の「妄想」をたくさん綴られています。どんなときに「妄想」しますか?
好きな人に対しても、何とも思っていない男性に対しても、めちゃくちゃ観察しちゃうんです。そのときに「あ、この仕草いいな」「このセリフかっこいい」とふいに思ったとき、それを軸にして頭の中で勝手に妄想してしまうんですよね。割と1つのワードや少しの胸キュンエピソードだけでリアルに話を膨らませて、そこに理想を詰め込むと、頭の中でドラマができあがるんです。
そうなると「あ~~何かに残したい!!」ってツイートしちゃいます。どの妄想もキッカケはすべて実際に出会った男性から得たヒントからですね。
――羅生門の老婆さんのTwitterの中でも、妄想系ツイートはすごく人気ですよね。
妄想って誰もがすると思うんです。ドラマやマンガでもキュンキュンしたり憧れたりしますよね。でも例えば自分で「高校の先輩と二人きりになってふいに壁ドンされたいよね~!」なんて言うのは、なかなか恥ずかしくないですか? 絶対気持ち悪いって思われそう(笑)。
「あり得ないかもしれないけれど、少し現実的で夢のようなシチュエーション」を女子、少なくとも私は求めますし、それが自分の前で実現しなくたって、妄想するだけで、好きな俳優さんが出ている恋愛ドラマを見るだけで、すごく幸せな気持ちになります。
だから私はTwitterや、書籍という枠の中で「自分の妄想をさらけ出すのは恥ずかしい…」というみなさんを代表して、なるべく深く、濃く、現実的に、しかしまるで夢みたいな胸キュン妄想を、胸を張って発信し続けていきたいですね。
みなさんが普段言えないようなことを代表して発言することで、「実はそれ私も同じ気持ち」と胸キュンしてくれる方一人一人に共感を得ているからこその今の自分がいるのかなぁとも思います。
――恋愛においての「妄想」は、とても魅力的で欠かせないものと見受けられます。
例えばテーマパークなどの着ぐるみの中身が人間なことくらい、物心ついた私たちなら誰もがわかりますよね。
でもいざテーマパークの中で着ぐるみに出会うとテンションが上がって、「可愛い!」と言いながら写真を撮りにいく。それは「夢とわかっているがあまりにもリアルな夢」という認識だからです。みんながみんな夢だとわかって楽しんでいるのですが、実際体験しているのはリアル。だからこそ本気で楽しめるし、幸福度も得られます。
妄想も同じだと思います。壁ドンなんかされないし、テレビに出ているイケメンは目の前には現れないし、ドラマみたいに二人の男に取り合われたりもしない。でもそれらはどれも描写がリアルで、「夢のような現実的」という変な日本語ですが、それが一番当てはまる言葉かなぁと思います。
起こるはずがないけれどひょっとしたら起こりそうだよね?という、理想と少しの期待が詰まった「妄想」という素晴らしいものは、テーマパークと同じだと言えるでしょう。
――ご自身にとって「妄想」とは?
「衣食住妄」です。可愛い洋服を着て、美味しい食べ物を食べて、安心できるベッドで寝て、妄想をして胸キュンする。それが私の人生です。
――恋愛の相談を受けることは多いですか? その場合、どういうことを意識して答えていますか?
多いですね。自惚れのようですが私は他者の恋愛相談に的確に乗ることができます。それは、私は人の気持ちがわからないからです。冷たいですよね(笑)。
クズ男に悩んでいる女の子に同情もしないし、浮気されて悩んでいる男の子に同情もしません。あくまで他人の私から見た客観的意見と、一番効率的なゴールへのルートをある意味「人間味」を捨てて解答できます。
私は「情」があると決断が揺らぐと思っています。例えば「別れよう!」と決めていたけれど、いざ泣いている恋人を目の前にしたら「可哀想」という人間味たっぷりの「情」がわいてなんとなくまた付き合ってしまったりするような。
それは冷静に考えればその決断は間違いです。だからこそ、私の“短所”である「人の気持ちがわからない」という“長所”を生かして周りの恋愛相談に乗っています。(自分の短所は切り口を変えれば必ず長所になれると思います)


――では、自身にとって「恋愛」とは?
「妄想」についての答えと似ていますが、人生でなくてはならないものです。
ほとんど変わらない日常の中で、同じ家に帰る人生の中で、恋愛というものは喜びも不安も嫉妬も全部私に与えてくれます。一口食べただけで甘味も酸味も苦味も旨味も苦味もすべて一気に味わえるような、人生におけるイベントの中で恋愛が一番人間の細かで複雑な感情を引き出させてくれるのではないでしょうか?
刺激的であればあるほどどんなに泣いてもまた恋をしてしまうのはこのためなのかなと思ったりします。
――これから、どのような活動をしていきたいですか?
初書籍を一冊仕上げたことで、書くことにより一層興味がわきました。これからも記事や、もちろんツイートもどんどん書いていきたいですし、もし新しい「何かを書く」イベントに出会えたら幸せです。
Twitterという世界はとても広く、思わぬ出会い(まさか私がKADOKAWAさんに声をかけていただけるとは思っていませんでした)があります。そういったSNSだからこその海のような人と人との繋がりを大切に、とりあえず飛び込んでみる精神を大切にしていきたいです。
そしてこれからも私自身めいっぱい恋愛を楽しんで、たくさん泣いて笑って、それをネタにみなさんをクスッと笑わせられたり共感してもらえたりできるように、羅生門の老婆という存在が、私が生み出すキャラクターと私が生み出す文章が、みなさんの人生においてちょっとした楽しみになっていただければ幸いです。
文=Rum
著=羅生門の老婆/「1つの恋愛で必ず誰か傷つくならあなたのこと傷つけてもいいよね?」(KADOKAWA)
【著者プロフィール】
羅生門の老婆
恋愛を拗らせ続け、失恋でどん底を何回も経験している女子。ツイッターフォロワー8万人以上。たくさんの失恋を経てこその恋愛ツイートや、メンヘラ女子に突き刺さる辛口ツイートが人気。
Twitter:@Roooba_hakumAi
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