10代のわが子の悩みはどう解決する?「レジリエンス」にその答えがある

#くらし   

2020年9月現在、日本の子供たちの幸福度が世界で37位と最低だったという報道があり、SNSやニュースサイトでも話題になりました。

10代の子どもたちには、学校や家庭での人間関係の悩み、進路の迷い、そして近年はSNSの発達に伴うトラブルも急増しています。そんな10代のわが子の悩みをどう解決するか。その答えを人材育成コンサルタントで中高生のカウンセリングも行っている内田和俊氏に聞きました。

 


中高生の悩みはどう解決する?①考え方を変える

私がカウンセリングをした中高生の例をご紹介します。

前の学校で、クラスメートとうまくいかず、転校することによって活路を見いだそうとしたのですが、新しい学校でも不思議と同じ問題を抱えてしまった中学生がいました。

この例以外でも、せっかく転校したのに、結局は転校先でも再び同じような悩みや不満を抱くこととなり、次第に不登校気味になってしまったという中高生を私は何人も見てきました。

このように、環境を変えても同じことの繰り返しになってしまうことが多いのが現状ですし、そして何より、不満があってもそう簡単に学校を変えられないのが現実です。

そんなとき、まずは「自分自身の考え方」を変えてほしいのです。

現在、自分が自分自身や他者についてどういう捉え方をしているか?をまずは考えてみましょう。自分自身や他者について別の解釈ができるようになり、その結果、ポジティブな振る舞いができるようになれば、トラブルに対処できる可能性が高まります。

中高生の悩みはどう解決する?②「レジリエンス」を身に付ける

心理学用語としてのレジリエンスは「精神的回復力」「復元力」「心の弾力性」などと訳されることが多いのですが、簡単に言うと「心が凹んだ状態を元に戻す力」のことです。私の研修や講演では「心の自然治癒力」と表現しています。

様々なマイナスの出来事によって私たちの心は削られます。その削られ、ダメージを受けた心を修復して、もとの正常な状態に戻す力が「レジリエンス」なのです。この「レジリエンス」は、やり方次第で、高めることができます。そのコツは、「思考」と「行動」にあります。コントロール可能な「思考」か「行動」をプラス方向に変えることによって、間接的に「気分や感情」もプラス方向に変えることができ、その結果としてレジリエンス(心の自然治癒力)が高まることとなるのです。

この、思考と行動をコントロールし、レジリエンスを高める方法については、2020年9月4日刊行の著書『10代の「めんどい」が楽になる本』(KADOKAWA)に詳しく書かせていただきました。ぜひ、悩める10代のお子さんに読んでいただきたいと思っています。

 

 


著=内田和俊、石山さやか/『10代の「めんどい」が楽になる本』(KADOKAWA)

【著者プロフィール】
内田 和俊
1968年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。人材育成コンサルタント。1994年~2002年、大学受験専門の英語塾を経営。教科指導のみならず、効果的な勉強方法やモチベーションアップの方法を指導。その中で、心理学、コーチングを学び、中高生向けのカウンセリング事業を行う。その後、そのメソッドを社会人向けに展開し、大手企業を対象にした社員研修やコンサルティングを実施。1年間で約1万人に集合研修、500人に個人セッションを行う。主な著書に『レジリエンス入門』『「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか』『最強チームのつくり方』など。

(マンガ)石山 さやか
1981年埼玉県生まれ。創形美術学校ビジュアルデザイン科イラストレーション専攻卒業。イラストレーター、漫画家。書籍装丁、CDジャケット、雑誌・小説・児童書挿絵など幅広い分野で活動中。著書に『サザンウィンドウ・サザンドア』(祥伝社)がある。

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