何度も若返る不老不死の生物がいる!? 誰かに話したくなる地球の雑学(39)

日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!
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何度も若返る不老不死の生物がいる!?
不老不死となって永遠の命を保つのは、はるか昔から人類の望みだった。秦(しん)の始皇帝をはじめ、あらゆる手を尽くしてその妙薬を求め続けた権力者も数多い。だが、じつはその不老不死を実現している生物がいる。「ベニクラゲ」である。
ベニクラゲは、世界中の温帯から熱帯の沿岸部や浅瀬に生息する体長1センチメートルにも満たないクラゲで、透明な体の中に赤い消化器官が見えることからこの名があるが、あまり注目されることはなかった。ところが20世紀末になり、ベニクラゲには老化してから若返るという驚くべき能力があることが発見されたのだ。
寿命が尽きかけたベニクラゲは、口や内臓、生殖器官などが集まった赤い部分から根を伸ばし、岩などに付着させる。すると、それがイソギンチャクに似たポリプという状態になる。ポリプは共食いしつつも、どんどん自分の分身を増やして成長。やがてそれが、若いベニクラゲとなるのだ。しかも、若返ったベニクラゲも、寿命が近づくとまたポリプとなり、それを9回も繰り返した例さえ報告されている。
老いてから成長を繰り返すので、正確には不老不死というわけではなく「若返り」である。人間でいえば、老人の細胞から赤ちゃんが誕生し、青年になって人生をやり直すようなものだろうか。
ベニクラゲは、生殖によって増える能力はあるものの、動きが鈍く、体を守る機能がほとんどない。だから、若返りによって種を保ってきたのだろう。
うらやましいかぎりだが、せっかく若返ったベニクラゲも、後天的に獲得したものはすべて消滅しているようだ。そのため、もし人間がベニクラゲのように若返ることができたとしても、「自分」という意識はなく、若返ったという喜びを感じることはできないという。
著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)
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