身体を動かして、子どもの運動神経を鍛える! かんたんトレーニングって?

#育児・子育て   

子どもにはどんな習い事をさせたらいいの?
子どもを持つ親なら、一度はそんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。
「水泳」「ピアノ」「体操」……いろいろな習い事がありますよね。

今回は『5歳からの最新!キッズ・トレーニング』(KADOKAWA)より、習い事をはじめる前にもできる、かんたんなトレーニングについてご紹介します。

子どもの運動能力の向上を促すには?

「3歳からゴルフクラブを振っていた」「2歳で卓球の練習をスタート」というように、世界のトップで活躍するアスリートは、物心がつく以前からその競技を始めていたというエピソードを多く聞きます。実際、早期特化して成功する例ある一方で、ケガや、バーンアウトといった問題があるのも事実です。
小さな子どもの場合は、何かの習い事を始める以前に、やっておいたほうがいいことがあります。

子どもがまず初めにやっておきたいこと。
それは身体を使って思い切り遊ぶことです。
身体を動かすことは、運動能力の向上を促します。運動能力が発達していくと、単に身体が発達してスポーツが得意になるだけでなく、さまざまな面で好影響が生まれます。

運動能力とは、「頭でイメージしたことを、身体を使って実行する能力」のことを指します。たとえば、「この水たまりを飛び越えてみよう」と思って実際にそれをやってみたり、スポーツならば、「あそこのスペースを狙おう」と思い描いた場所にサーブを打ったり、速いボールを狙ったところへ打ち返したりと、イメージ通りに実行することです。

5歳からの最新!キッズ・トレーニング


これはスポーツに限ったことではありません。運動能力は「頭でイメージしたことを、身体を使って実行する能力」なので、芸術活動の場面でも力を発揮します。図工の時間に何かをつくる時に、自分がイメージした通りにそれをつくり上げる力も運動能力。あるいは上手に楽器を扱ったり、料理をする時の包丁の使い方がうまくなったりということも運動能力の一つです。

運動能力を向上させることは、こうした目的的活動(特定の目標への到達を目指しておこなわれる行動)を達成するために非常に大切な「脳の実行機能」を育てることにつながります。

身体を使って思いきり遊べばいい

では、運動能力はどうやって高めていけばいいのか? これにはいくつかのステップがあります。まずは「身体感覚を育てる」こと。自分の身体を思い通りに動かすために、手・肘・肩・胸・お腹・背中・膝・足首・足指と、パーツごとに、回したり、さすったり、力を入れたりしながら、自分の身体がどうやって動くのか、その感覚を知ることから始めます。

 

次のステップは「運動感覚を育てる」こと。身体を「揺する」「振る」「回す」といった動作と、その時に身体に感じる感覚をイメージとして脳にフィードバックして結びつけることで、全身を協調して動かしていく力がつき、身のこなしがスムーズになっていきます。

3つめのステップは「運動機会を与える」こと。「運動機会って何?」と難しく考えず、身体を使って思いきり遊ばせるだけでOKです。鬼ごっこをすれば、追いかけたり、逃げたり、転んだり、切り返したり、よけたりと、いろいろな動きをします。ドッジボールをやれば、強く投げたり、キャッチしたり、しゃがんでよけたり、ジャンプしてよけたり、うまくやるために考えて身体を動かします。こうした運動機会を意図的に与えれば、子どもは自然と動作を身につけていき、それが運動能力の向上につながっていきます。

 

専門的な習い事のような特別に難しいことをする必要はありません。幼少期の子どもに大切なのは、思い切り身体を動かして遊ぶことです。「あれはダメ」「こうしなさい」と大人が遊びに介入せず、自由に身体を動かすようにさせると、子どもは自分で考え、それを実行していく力が養われていきます。

子どもが将来的に進む道が、勉強でもスポーツでも芸術でも、運動能力は必要といえるでしょう。とても大事な運動能力を高めるために、まずは身体を使って遊ぶことから始めてみてはいかがでしょうか。

文=佐久間一彦

【著者プロフィール】
木村匡宏(きむら・まさひろ)
岩隈久志氏(元読売ジャイアンツ投手)監修のスポーツジム「IWAアカデミー」設立メンバーで、現在はチーフディレクターを務める。小さな子どもからトップアスリートまで幅広く競技サポートをおこなっている。

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