精神科医が教えるラクになる生き方「笑顔を向ける相手は自分で選ぶ」

#くらし   

ウワサ好きのママ友やマウントしてくる職場の人など、「苦手…」と感じる相手っていますよね。でも、苦手な人にもついつい笑顔で接していませんか?

無理して笑顔を作る必要はないんです


「好き・嫌いの気持ちを無視して誰にでも笑顔を作るのは、自分の脳みそをだましているということ。それは心に大きな負担がかかります。だから、無理して笑顔を作る必要はないんですよ」と、精神科医であり産業医でもある井上智介先生は言います。

今回は、『どうしようもなく仕事が「しんどい」あなたへ ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』から、生きるのがラクになるヒントを紹介します。

苦手な人に笑顔を作ってしまう深層心理とは?

誰にでも笑顔を作ってしまう人は、自分でもそういう自分をイヤだと感じていることが多いそうです。それにもかかわらず、無理して笑顔を作ってしまうのはどうしてなのでしょうか。

「私はあなたの敵ではないから攻撃してこないでね、とアピールしたい気持ちがあるからです」と、井上先生。自分の本当の気持ち、つまり嫌いだという気持ちが伝わると、攻撃されるんじゃないかと深層心理のレベルで恐れているのだそうです。

ところが、実はこれは逆効果なのだとか。なぜなら、笑顔を向けることは関係を良くしようと一歩踏み込んだ行為であり、そうすると相手は一歩寄ってこられたことで、何かしらリアクションをするからです。

「引くこともあるし、逆に押し返してくることもあります。それが、あなたと相手の関係を発展させる。つまり、悪く言えばこじらせることになるのです」(井上先生)

もっと無表情でいい!

「苦手な相手には無理して笑顔なんて作らなくてOK!もっと無表情でいいんです。笑顔を作って一歩踏み出したり、逆に睨みつけて後ずさりをしたり、押したり引いたりする必要はありません。無表情に徹してゼロのラインを保ちましょう。笑顔を向ける相手は自分で選んでいいんですよ」(井上先生)

どうしようもなく仕事が「しんどい」あなたへ ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』には、多くの人がストレスを感じる「あるある問題」が42例取り上げられています。

井上先生の優しい語り口(ちなみに井上先生は金髪アフロ・赤ブチ眼鏡がトレードマークのユニークなドクター)で、心に負担がかかる考え方をするのではなく、もっとラクに生きるにはどうすればいいかが、たっぷりのイラストとともに紹介されています。
最近、なんとなくしんどいと感じている人は、こういった考え方を参考にするのもいいかもしれません。

文=森本裕美

【著者プロフィール】
井上智介
島根大学医学部を卒業後、産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動中。「大ざっぱに笑って生きる」をモットーにし、心が軽くなる話をブログやSNSで数多く発信。わかりやすい説明と温かい人柄が多くの人に支持されている。

この記事に共感したら

おすすめ読みもの(PR)