64キロから46キロ!整形級ダイエットの覇者・かのまんさんが教える「脳内豚」のいなし方

#くらし 

「鶏むね肉と2回くらい離婚している」
「私の豚は、揚げ物をビールで流し込むのが大好きなジャバ・ザ・ハット(※)」

※映画『スターウォーズ』に登場する、巨体のギャング。ヒキガエルとチェシャ猫を合わせたような姿をしている。

眼の前にいるのはエレガントな巻き髪で、華やかな雰囲気の女性。その彼女の口から放たれる、パワーワードの嵐に圧倒されてしまいますが、きっとそのギャップも魅力のひとつ。

 かのまんさん

「つらいダイエットをいかに楽しむか」を追求しながら、64キロから46キロという目標を見事達成した、かのまんさんです。ダイエッターたちの心に寄り添ってくれる飾らない人柄で、Twitterではフォロワー7.9万人! 2021年1月に出版された『人生が変わる! かのまん整形級ダイエット』(永岡書店)には役立つ情報だけでなく、かのまんさんのエッセンスがあますところなくちりばめられています。

【画像を見る】この後ろ姿に6万人が勇気をもらった!

レタスクラブWEBでもぜひお話を伺いたく、インタビューを決行。産後や自粛生活で太ってしまったとお悩みの方、ぜひご参考に!


「戦うべき敵=脳内豚」誕生秘話

before→afterの尻写真をTwitterにアップしたら、予想外にバズってしまった通称「ツイッター豚ケツバズり事件」

――カバーの帯にもありますが「脳内豚」というネーミング! そしてTwitterのプロフィールには「お尻を出した子一等賞」。いずれもキャッチーすぎて一度聞いたら忘れられない衝撃ですが、かのまんさんは日常でもこういうテンションなのですか?

かのまん 私は一人っ子で、空想の世界に住んでいる感じの子どもでした。だから今でも日常で、脳内に空想の登場人物が出てきてしまうんですよね。すると体形に悩む日々の中……脳内に豚がいることに気付いたんです。戦うべき敵、名付けて「脳内豚」です。自分が弱いから食べてしまうのではありません。豚が食べたがるせい! 私は頑張ろうとしているのに、脳内豚のせいで食べてしまう! 何もかも、豚のせい!と責任転嫁できて、「脳内豚vs自分」という戦いに考えをシフトすることができました。

太ってしまうと、つい自分を責めがちになりますよね。でもそこで「自分が弱いせいだ」と考えると、ネガティブになってしまう。だから全部豚のせいにして、いかに自分を正当化するかということに全精力をかけました。豚の大きさは人それぞれ違います。もともと「甘いものは好きじゃない。サッパリした物が好き。マラソンが趣味です」みたいな人は、脳内豚が小さい。子豚です。でも私の豚はジャバ・ザ・ハットくらいの大きさ。揚げ物をビールで流し込むのが大好きで、産後は菓子パン中毒になりました。そんな巨大豚を持つ者が「いかに豚をごまかすか」といった工夫を詰め込んだのが、この本です。

産後ママは、菓子パンと「付き合っている」人が多い

――かのまんさんが、明らかに昔とは違う太り方をしたのは、出産がきっかけとありますね。「産後体形が戻らない」「育児ストレスから食べてしまう」母親たちは本当に多いと聞きます。

かのまん 菓子パンと付き合っている産後のママ、凄く多いです。菓子パンは、赤ちゃんを抱っこしながら片手に食べられる。調理しなくていい。甘くておいしい。音もしない。私もすごく助けられました。しかしそうして食べ続けた結果、菓子パンを食べることでしか満たされない脳の領域ができあがっちゃったんですよね。他のものを食べてもダメ。菓子パンじゃなきゃダメ。そうして太ったわけです。ダイエットするためには、菓子パンという彼氏と別れ、鶏むね肉と結婚する必要がありました。

たっぷり食べてやせられる、かのまんレシピで脳内豚も大満足

かのまん この本では筋肉を減らさず、脂肪を落とすためのレシピをたくさん紹介していますが、これもまた、脳内豚をいなすための工夫です。私はとにかく食べることが大好き。太る前も卓上のピザ窯買って生地をこねて巨大ピザを作ったり、特大アップルパイ作ったり。そしてひとりで食べて、すっごい幸せ~!ってやっていました。

巨大な脳内豚を持つものとしては、食べたくない物を我慢して食べたり食べる量を減らしたりするよりは「いかにたくさん食べて痩せるか」ということに切り替えたほうが、無理がない。いかに鶏むね肉と離婚しないように、飽きずに長く暮らしていくようにということだけ考えてやってみたんです。そもそも、たんぱく質がとれる食材って冷たいんですよ! プロテインシェイクしかりサラダチキンしかり、ちくわとか魚肉ソーセージとかイカとかタコとか……温かいたんぱく質が食べたい! しかもたくさん! そこから研究しまくり、私流のダイエットレシピが生まれました。今子どもは3歳ですが、一緒に食べられるレシピがほとんどです。自分の栄養管理をすることで、自然と子どもの栄養バランスもチェックできるようにもなるので、とても役立っていますよ。

――「元カレ=菓子パンは、ひと時心を癒してくれる。でも後から体重計で殴ってくる」。そんな語りかけも、激しく納得でした。かのまんさんは、ジムやパーソナルトレーニングに通ってダイエット法を学んだとありますが、産後にどうやってその時間を確保しましたか?

かのまん 託児所が併設されているジムを見つけ、子どもを1日2時間預けて始めました。でもはじめは、とにかく罪悪感にさいなまれましたね。「産休は子育てをするためのものなのに」とか、「預けている間子どもが泣いているんじゃないか」とか。でもジムで運動すると心が元気になり、お迎えに行って笑顔で抱っこができる。その時、「ママが元気で笑っていることが、子どもにとっても大事なことなんじゃないか」と気づけました。その後は一時保育を利用しながらパーソナルトレーニングに通い、子どもが1歳になってからは保育園に入ったので、仕事が昼からの日の午前中にジムに行ったり家で筋トレしたりしています。

「自分は子どもの黒子である」からの脱出

――「人生を変えて幸せになるためのダイエット」と謳っていますが、その背景には太ったことによる悩みもあったのでは。

かのまん 心から痩せたいと思った一番のきっかけはぎっくり腰ですが、ほかには服装の悩みがありましたね。お店で服を試着しても、それは着たい服かどうかじゃなくて、服に体が入るかどうかを試すだけの確認。服が「体を隠すだけの布」なんです。そうなると買い物も楽しくなくなり、なんでもいいやと物欲もだんだんなくなって。ショーウィンドウに映る自分の姿を見るたびに、目をそむけてしまう。「ママだからオシャレできない」という考えも、脳内豚を育ててしまっていたかもしれません。子どもを追いかけるからヒールもはけない、自分はあくまで子どもの黒子として生きていく、という。幸せなはずなのに「毎日がつまらない」と感じてしまっていました。

ところがダイエットに成功して体形が変わると、着たい服を楽しめるようになるし解放感もある。自分の人生は、自分が主役でいいんだ!と思えるようになりました。その経験から、ダイエットは誰のためでもなく、自分の人生をとりもどすためのもの、と実感しています。運動して筋肉もついたので、子どもを抱っこするのもラクラク、子育ても楽になりました。

筋トレは、正直今でもキツイ! ルーマニアなんとか……とか国の名前がついているネーミングが結構あるんですが、私はそれを「その国に古くから伝わる拷問」だと思って取り組んでいます。自分の中で「いかに面白がれるか」というポイントを見つけないと、続けられないんですよね。もも裏を伸ばすストレッチの場合は、崖の淵に立っている背後の敵を突き落とすイメージで! ドーン!ハイ落ちたー!みたいな。あはははは!

ユニークなネーミングのストレッチやエクササイズもたっぷり紹介


――全編そんな感じのテンションで、読んでいてためになるだけでなく、ひたすら爆笑でした(笑)。しかしあとがきでは、ボディメイクをがんばる人のパートナーに向けたメッセージがあり、とつぜんホロリとさせられる。

かのまん 私のもとには相談のメールがたくさん寄せられていますが、それらを見ていると旦那さんがなぜか足を引っ張ってくるというケースが少なくないからです。「やせろよ」とか言うのに、いざダイエットを始めるとバカにしてくるとか。お菓子やケーキやとんかつを買ってきて、眼の前に出されたから食べると、「やっぱり食べるんだ~」と笑ってくるとか。私はそれを「プークス勢」(プークス=嘲笑を表す言葉)と呼んでいます。ダイエットにとって、パートナーの協力が得られないことは大きな障害になるのではと思ったのが、巻末にメッセージを入れた理由です。

プークス勢の人たちはもしかしたら変化が怖いのかも。人って変わらないものに安心しますよね。だからいざ頑張り始めた人を見ると、焦ってしまう。その不安感から、つい馬鹿にして足を引っ張るのだと考えると、プークスももしかしたらひとつのラブレターの形なのもしれません。俺とダイエットどっちが大事⁉ みたいな。我が家の場合は、私が太っても夫は何も言いませんでしたが、かえってそれが不安でした。本当は何を考えているんだろう~⁉みたいな。夫は黙って見守っていてくれたのかもしれませんが、メンタルが不安定になっているとつい、いろいろなことを想像してしまいます。だから、パートナーは常に奥様のがんばりを励まして、ほめてほしいです。

筋肉と自己肯定感は、育てられる!

―――本を見ると、2年かかってはいるもののスムーズにやせたかのように見えてしまいますが、きっと紆余曲折、いろいろな大変な思いをされたと思います。

かのまん 続けるためのモチベーションは「ほめてほめてほめまくる」。 誰でもダメだ~何もしたくない~となるときってありますよね。でもドライヤーかけながらスクワット10回だけやってみるか……できた! すごい! 次の日は30回。やだ、天才⁉ 誘惑だらけのコンビニ行ったのに、買ったものはプロテインドリンクとサラダチキンだけ。夜、チョコパイ食べるの我慢した。紙吹雪パアン!、すっご~いい! 国民栄誉賞受賞~!!みたいな(笑)。

ダイエットは誰かにほめられたいからやるものではなく、自分を認められるようになるためにやるもの、と考えることがとても大切です。それはパーソナルトレーナーであり、この本の監修も一部お願いした京角省吾さんに教えてもらいました。私がパーソナルトレーニングに通い始めた頃、私をほめるポイントって何もなかったと思うんですよ。でも、ちょっとしたことでもすごくほめてくれる。クセがないから呑み込みが早いね!とか。どうやって自分をほめればいいのか、最初の1歩を教えてもらいました。ほめてほめてを繰り返していく。そうして努力・達成感・自信の3セットを徐々に上げていくと、ダイエットは続けやすい。筋肉と自己肯定感は育てられるんです!

ダイエットに必要なのは運動だと思っている方が多いようなんですが、私は「食事管理8割、筋トレ2割」だと指導されました。そして実践して実感したのは、その「食事管理+筋トレ」の要素は「メンタル」の上に乗っている。メンタルが整っていないと、いくら完璧なダイエットをしていたも支えがザザザ~っと崩れ落ちていってしまう。だから産後のママたちなど、寝不足で心も疲れている人が無理やりやろうとしても、難しい。まずは少しでも自由時間がほしいなど、きちんとSOSを出してしっかり寝て、心を休めてからやるといいですね。

かのまんさんのTwitterでは、メンタルの大切さを説明するアドバイスも。

たとえ途中でやめても、休みタイミングを知っていることは素晴らしい!と考えてください。3日、3週間、3ヶ月……と挫折しそうなポイントは確かにあります。でも、だいたいは3週間続けられると、習慣となって身につくんです。歯磨きと同じように、やらないと逆に気持ち悪くなるというか。そうなったらこっちのもの!

――かのまんさんのダイエットは食事管理と運動。いわば超王道の方法ですが、「長距離を楽しく長く走るための知恵」がふんだんに盛り込まれていますね。

かのまん 産後って本当に何も考えられなくて「私って思考回路がショートしたんだろうか」って思っていました。だからつい「●●だけ食べれば!」みたいな、お手軽なダイエット法に目がいってしまいがち。そういう情報も山ほどありますし。私もエステで脂肪を溶かす謎の周波を当てたりとか、さんざんあれこれ試しましたが、最後は結局王道に勝るものなしでした。

特に30歳を過ぎると、食べないダイエットは体重が落ちたとしても、あばらが浮いたりお尻が垂れたり、見た目的に納得いかない仕上がりになりがちです。筋肉の材料になるものをしっかり食べながら、筋トレすることは結局必要になる。でもそういった王道の方法ってマッチョたちもやっているレベルのことですから、辛くないといえば嘘になる。だからそれをどうにか楽しく無理なく続ける方法を、これからも突き詰めていきたいですね。

カロリー計算とか頭を使いたくない部分は、便利なダイエットアプリをどんどん使いましょう。マッチョたちがやっているような王道かつ確実な方法を、主婦でもできるように橋渡しをしていきたいです。脳内豚の言いなりにならず、自分が主導権を握っていきましょう! すべて誰のためでもなく、自分が幸せになるためです。 

――何度もダイエットに挫折した人。なかなかやる気が出ない人。食事制限したくないという人。かのまんさんの発信は、産後の女性たちだけでなく、そんな幅広い層のお悩みを救ってくれるバイブルとなるに違いありません。これからのご活躍も、楽しみにしています! これからは脳内豚が暴れまわっても、怖くない。かのまんさんのお話を聞き、それをますます確信させていただきました。

文=木下頼子

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