雲とみそ汁の原理はほぼ同じ? 身近な天気に秘められたおもしろさとは

#くらし 

天気予報を確認してから洗濯物を干す人は多いでしょうし、屋外イベントなどは天気に大きく左右されますよね。私たちにとって天気ほど身近なものはない――はずなのに、天気の本当のおもしろさをご存じない方は多いのではないでしょうか?

今回は、4月末に発行された『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』から、おもしろさを感じずにはいられない! とっておきのお天気トリビアを紹介していこうと思います。

雲とアツアツのおみそ汁は同じ!?

さて、この記事をクリックしてくださった皆様のなかには、「雲とみそ汁が同じわけないじゃん!」と思った方もいらっしゃるでしょう。当記事のタイトル「雲とみそ汁の原理はほぼ同じ」――じつはこれ本当なのです。

アツアツのおみそ汁を飲むとき、お椀を置いてみましょう。みそがモワモワと上下に動いているはずです。これは熱対流(ねつたいりゅう)と呼ばれる現象で、わた雲(積雲)でも同じ現象が起こっています。

【画像を見る】おみそ汁を熱すると、熱対流が発生

熱対流の上昇気流にのって、モクモクする雲

熱対流は下が熱くて上が冷たいという状況で、温度差がある程度大きくなると発生する空気や水の流れのこと。おみそ汁が冷めると熱対流はおさまり、空では地上の気温下がったりすると熱対流はおさまります。本書の著者・荒木健太郎さん曰く、「これを知っておくと、食事中におみそ汁で空を想像できますし、空を眺めながらおみそ汁を思い浮かべることもできてしまいます!」だそうです。

積乱雲の一生はまるで人間!?

積乱雲ほど天気のおもしろさがたっぷり詰まった奥深い雲はありません。じつは、彼は前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちをあわせ持つ「人間みたいな雲」なのです。

人間と同じく積乱雲にも人生があります。彼の人生……いえ「雲生(くもせい)」をかんたんに見てみましょう。まず、空気が持ち上げられて積雲(せきうん)が生まれます。積雲は徐々にひとりで上昇できるようになり、やがて積乱雲と名乗れるまでに成長。おもしろいのはこの後の雲の中です! 後ろ向きな気持ちとも言える下降気流がめばえ、上昇気流(前向きな気持ち)を打ち消してしまい、この後積乱雲は徐々に消えていきます。しかし、かつて後ろ向きな気持ちだった下降気流は、地面に達すると周囲に広がり、まわりの空気を持ち上げて新たな世代の雲を生むのです。

積乱雲の一生

生まれて、育ち、やがて老衰する。発達期・成熟期・衰弱期を経ることで、積乱雲は人間顔負けの盛者必衰のことわりをあらわしているのです。限界を知って落ち込むものの、次の世代へバトンを託す姿もまるで人間のようですね。

「1時間に100mmの雨」は、小柄な力士が降ってくる?

ニュースで目にする「1時間に100mmの雨」――具体的にどれくらいの重さだと思いますか? そもそも降水量(雨量)とは、降った雨が「流れ去らずにそのままたまった場合の水の深さ」のこと。つまり、「1時間に100mmの雨」は10cmの深さの水がたまるということになりますね。さらに1m四方の立方体で考えると、そこにたまる雨の水の重さはなんと100kg!

1時間に100mmの大雨のイメージ

小柄でも体重100kgはある力士で考えると、「1時間に100mmの雨」は、1時間に一度、1m四方あたりにつき力士がひとり落ちてくるのと同じ重さなのです! 実際には、雨は低い土地や河川に流れ、地中に浸透。大規模な洪水や土砂災害を巻き起こします。非常に危険な状況であることをイメージしやすくなりますね。

空のふしぎを知らないなんてもったいない!

今回は、『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』からとっておきのお天気豆知識を紹介しました。身近な天気に秘められたおもしろさは、まさに灯台下暗し。もっと知りたい! と思った方はぜひ本書を手に取り、天気のおもしろさにのめり込んでみてください。

文=宮本香菜

【著者プロフィール】
荒木健太郎
雲研究者、気象庁気象研究所研究官、博士(学術)。
1984年生まれ、茨城県出身。慶應義塾大学経済学部を経て気象庁気象大学校卒業。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲のしくみの研究に取り組んでいる。映画『天気の子』(新海誠監督)では気象監修を務める。

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