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警備会社がドロボウ?知らない女性が勝手に出入り?不可解な義父母の話/子育てとばして介護かよ(3)

「あらー、わざわざお電話くださったの。ご心配かけてごめんなさいね。あの人ったら、わざわざ電話なんてしたら心配かけるだけよって止めたのに。あの子、どうしてますか? 風邪引いてないかしら」
「達也さん(夫)は風邪ひとつ引かず、元気にやってます。それはそうと、あの……知らない人がご自宅に……と、おとうさんに伺ったんですが」
義母のテンションの高さにひるみながらも、踏み込んでみる。
「そう! そうなの。本当に厄介な思いをしているんだけど、こんなこと、どなたに相談すればいいのかわからなくて」
義母は声を潜めると「知らない女性が勝手に出入りしているの」と言い出した。義母曰く「空き巣騒ぎで警察を呼んだときに集まってきた野次馬のうちのひとり」なのだという。
「ものすごく迷惑じゃないですか! どんな人なんですか?」
焦ってたずねると、義母は「そうなのよ」とため息をついた。
「ちょっと小太りの女性ね。年齢はあなたと同じぐらいか、もう少し年上かしら」
「はあ」
「ご近所のみなさんが帰られたあとも、その人だけが残っていてね。なんだか気味が悪いなとは思っていたんだけど。じーっとこっちを見ていたと思ったら、開いていた窓からバッと入ってきてね、そのまま、押し入れのふすまを開けて、スルスルーッと天袋を通って、2階に上がっちゃったの」
「え?」
「びっくりしちゃうわよねえ。まさかそんなことをする人がいるなんて」
「それは驚きますね……」
何かとんでもない話を聞かされている気がした。義母は非常識な女性だと腹を立てているけれど、そういう問題ではないような……。ただ、その「何か」の正体がわからない。もっとくわしく話を聞く必要があるけど、どう聞けばいいのかわからない。
気持ちばかりが焦って、ちっとも言葉が出てこない。
わたしが黙り込んだことで気まずくなったのか、義母が「もう、こんな話を聞かせちゃってごめんなさいね」と謝りはじめた。さっきまでとは打って変わって、底抜けに明るい声で「大丈夫だから、あんまり気にしないで」と続ける。
「あなたも仕事が忙しいでしょうから、そろそろ電話切りますね。あの子にもよろしく伝えてください。さようなら、お元気でね」
義母は一方的に話を切り上げ、電話を切ってしまった。
著=島影真奈美、マンガ・イラスト=川/『子育てとばして介護かよ』(KADOKAWA)
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