病原体を発見して消毒すれば、感染を防げる⁉︎感染症の要因/岡田晴恵先生の「家族と自分を感染症から守るには」(7)

#くらし 
病原体である微生物を減らしたり、感染力を失わせたりして無毒化するために

『家族と自分を感染症から守る本』7回【全11回】


ニュースで毎日目にする「新型コロナ」の文字。パンデミックによって、感染症は身近な病気なのだと改めて意識した人は多いのではないでしょうか。

でも、感染症は新型コロナウイルスだけではありません。
家庭でよく起こる様々な感染症について、感染症研究の専門家である岡田晴恵先生が、イラストと図解でわかりやすく解説した『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』。本書から、知ってるようで知らない「そもそも感染症って何?」や、今さら人に聞けない「日常生活で気をつけることは?」といった基本的知識をご紹介します。

症状や対処法を知って日頃からできることを実践し、大切な家族と自分自身を守っていきたいですね。

※本作品は著/岡田晴恵、監修/小林弘幸の書籍『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』から一部抜粋・編集しました

感染症の3つの要因(病原体があること)

感染症は、病原体が体の中に入って増えることで生じる病気です。感染症にかかるということには、3つの要因があります。そのひとつが「病原体がある」ということです。病原体を発見して消毒すれば、感染を防ぐことができます。

1.病原体を検出する

感染者がどの期間にウイルスや細菌などの病原体を体から外に出して、それがどのような経路でほかの人の体の中に入ったのかを知ることが、感染を食い止めることにつながります。そのため、感染症の病原体を検出することが重要となります。

しかし、病原体によっては、感染者が発症する前の潜伏期間とよばれる段階から感染者の体の外に出ていくこともあります。また、たとえ病原体に感染しても症状を出さない不顕性感染や、症状が軽い感染もあります。

病原体を検出する


このように軽症や無症状でも感染者自身が感染していることがわかりにくいため、ほかの人に感染させてしまうおそれがあります。多くの場合、発症した患者に対しては注意が払われますが、このような潜伏期間の感染者や、不顕性感染の感染者、また軽症の感染者は見落とされがちです。感染症の流行中は、これらすべての人がその感染症についての感染予防対策をおこなう必要があります。

2.消毒をする

感染症が流行すると、その病原体である微生物を減らしたり、感染力を失わせたりして無毒化するために消毒がおこなわれます。消毒では、目的の病原体をはっきりさせて、消毒剤を選びます。消毒剤を使うときには、使用濃度や使用対象物を守らなければなりません。また、消毒は、加熱などの物理的な方法でおこなうこともあります。

「消毒」は目的とする病原体を無毒化するものですが、「滅菌」は病原性ではない微生物までを含めて、すべての微生物を死滅させることになります。

病原体である微生物を減らしたり、感染力を失わせたりして無毒化するために


著者プロフィール

 著/岡田晴恵

著者/岡田 晴恵
白鷗大学教育学部教授。共立薬科大学大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退。アレクサンダー・フォン・フンボルト奨励研究員としてドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、経団連21世紀政策研究所 シニア・アソシエイトなどを歴任、現職に至る。

 監修/小林弘幸

監修/小林 弘幸
順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科(小児外科)博士課程修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科学講師・助教授を歴任、現職に至る。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手・アーティスト・文化人へのコンディショニング・パフォーマンス向上指導にかかわる。

著=岡田晴恵、監修=小林弘幸/『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』(KADOKAWA)

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