知っておきたい!正しい手洗いとうがいの仕方/岡田晴恵先生の「家族と自分を感染症から守るには」(11)

#くらし   
手洗いとともにうがいをこまめにすることも感染対策として効果的

『家族と自分を感染症から守る本』11回【全11回】


ニュースで毎日目にする「新型コロナ」の文字。パンデミックによって、感染症は身近な病気なのだと改めて意識した人は多いのではないでしょうか。

でも、感染症は新型コロナウイルスだけではありません。
家庭でよく起こる様々な感染症について、感染症研究の専門家である岡田晴恵先生が、イラストと図解でわかりやすく解説した『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』。本書から、知ってるようで知らない「そもそも感染症って何?」や、今さら人に聞けない「日常生活で気をつけることは?」といった基本的知識をご紹介します。

症状や対処法を知って日頃からできることを実践し、大切な家族と自分自身を守っていきたいですね。

※本作品は著/岡田晴恵、監修/小林弘幸の書籍『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』から一部抜粋・編集しました

日常的に気をつけること(正しい手洗いとうがいのしかた)

手指など病原体がつきやすい部分を清潔に保っておくことは、感染を防ぐためにとても効果的です。とくに外出から帰ったあと、入念に手洗いやアルコール消毒をする習慣をつけることをぜひおすすめします。

1.指の間や爪もしっかり洗う

手指を正しい方法で洗うと、ウイルスや細菌のかなりの部分を洗い落とすことができます。手指はものに触れる部分ですので、ウイルスや細菌がつきやすくなります。手指にウイルスや細菌をつけたまま、顔などに触れることで、口、鼻、目などから病原体が体に侵入していきます。手に病原体がなければ、侵入を防ぐことができます。

指の間や爪の溝など、ウイルスや細菌が落ちにくいところもしっかり洗うことがポイントとなります。手首も洗い忘れがちなので、袖そでをまくってしっかり洗います。

2.アルコールで消毒する

手指を洗うときと同じようにして、アルコールで消毒するとより効果的です。アルコールには、病原体に対する消毒効果があるからです。ただし、アルコールが効きにくい病原体もいます。

外出先では、ほかの人が触れたものに触れる機会が多くなります。そういったものに触れたら、手指で顔に触れないように気をつけ、すぐに手洗いやアルコール消毒などをします。また帰宅後もかならず、まず手洗いやアルコール消毒をするように習慣づけます。

3.うがいもこまめに

手洗いとともにうがいをこまめにすることも感染対策として効果的です。うがい薬には、殺菌や消毒の効果があるので常備品リストに入れるとよいでしょう。

正しい手洗いのしかた

手洗いとともにうがいをこまめにすることも感染対策として効果的



著者プロフィール

 著/岡田晴恵

著者/岡田 晴恵
白鷗大学教育学部教授。共立薬科大学大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退。アレクサンダー・フォン・フンボルト奨励研究員としてドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、経団連21世紀政策研究所 シニア・アソシエイトなどを歴任、現職に至る。

 監修/小林弘幸

監修/小林 弘幸
順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科(小児外科)博士課程修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科学講師・助教授を歴任、現職に至る。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手・アーティスト・文化人へのコンディショニング・パフォーマンス向上指導にかかわる。

著=岡田晴恵、監修=小林弘幸/『予防と対策がよくわかる 家族と自分を感染症から守る本』(KADOKAWA)

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