そういえば考えたこともなかった…学ランの「ラン」って何?/子どもに話したい雑学(47)

子どもに今すぐ話したい「タメになるうんちく」!
「一晩置いたカレーがおいしくなるのはなぜ?」「ポン酢のポンってなに?」
これ、答えられますか?
「子どもにすごいって思われたい」「日々のコミュニケーションの中で色んなことを教えてあげたい」そんな方に、わかりやすく、楽しみながら「タメになるうんちく」をご紹介。
それでは、学校では教わらないけれど子どもに話したい雑学を見ていきましょう!
※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました
学ランの「ラン」ってそもそも何のこと?
男子学生の制服の定番といえば、詰め襟の学生服、通称「学ラン」である。ところで、学ランの「学」は「学生」の「学」だということはわかるが、「ラン」はいったいどこからきているのだろうか。
江戸時代、日本では洋服全般が「ランフク」と呼ばれていた。ここでいう「ラン」とは、鎖国が行なわれている中、西欧諸国で唯一交易が許されていたオランダ(阿蘭陀)の「蘭」を意味している。
その頃、日本人にとってヨーロッパといえばオランダだった。そのため、西洋の学問といえば「蘭学」となったように、その服も「蘭服」と呼ばれていたのである。つまり、「学ラン」の語源は、「学生用蘭服」というわけだ。
ちなみに、その原形が生まれたのは、明治19年(1886)で、最初に導入したのは、当時の帝国大学(現・東京大学)だった。
学生服の大手メーカー・尾崎商事の近年の販売実績によれば、最近の男子学生服の詰め襟とブレザーの比率は、高校では17対83、中学校では65対35になっているそうだ。さまざまな理由で学ランからブレザーへと切り替える学校が増えてきているが、中学校では現在も学ランが優勢のようである。
監修=多湖 輝/「頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学」(KADOKAWA)