「習い事をやめたい」と言う子へかける言葉は?まずは理由を見極めて/子育て言い換え事典(7)

#育児・子育て   
声かけチェンジ!

『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』7話【全14話】


「ゲームや動画に夢中になってしまう」「口答えや言い訳ばかり言う」「宿題を解くのに時間がかかる」…子どもたちがこんな状況の時、どのような声かけをしていますか?
親の言葉が知らず知らずのうちに子どもの心を傷つけ、自己肯定感を下げてしまっていることがあります。ついつい言ってしまいがちが「ネガティブワード」を、どのような「ポジティブワード」に言い換えればいいのでしょうか。

これまで5万人以上の生徒を指導し、全国で保護者の相談に応えてきた教育専門家の石田勝紀氏が、実際に行ってきたアドバイスとその成果をもとに、子どもへの適切な声かけを「場面別」「性格別」にわかりやすくまとめました。
ご自身も育児に奮闘中の漫画家・カワグチマサミさんのイラストで、子どもの自己肯定感を高める言葉の選び方をご紹介します!

※本作品は石田 勝紀、カワグチ マサミ著の書籍『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』から一部抜粋・編集しました。

「習い事をやめたい」と言う子へ

「習い事をやめたい」と言う子へ

習い事をやめたい理由が一時的なものなのか否かを、まずは見極める

「子どもが飽きっぽくて困っています。習い事もやめたいと言っているのですが、続けさせたほうがいいでしょうか」。このような質問をされることがよくあります。

子どもが「習い事をやめたい」と言ったとき、その理由や背景はさまざまです。たとえば先生に叱られたなど一時的な理由の場合。習い事そのものを嫌いになったわけではありませんから、勢いで行かせてしまいます。そうではなく、継続的に何度も「行きたくない」と言うときは、「わかった。そんなに行きたくないならやめよう」と声をかけてみてください。すると、その時点で「やっぱり行く!」と言い出す子もいます。

子どもの心がその習い事から本当に離れている場合は、我慢してやり続けることに意味はありません。嫌々ながら続けても、なにも身につかないからです。むしろ、しつこくやらせることでかえって本格的に嫌いになってしまう可能性もあります。継続は大切ですが、その前提には少しでも「やりたい」「好き」「わくわくする」という気持ちがあってしかるべきです。

ちなみに私は、子どもの習い事は、子どもに幅広い経験をさせることを目的としたほうがいいと考えています。子どもに広く、さまざまな経験をさせるという視点に立つと、習い事をやめて、また別のことに時間を費やすのは決して悪いことではありませんよね。

育児への向き合い方

習い事をやめさせない
のではなく、

幅広い経験ができるからやめてもOK!
に思考チェンジ!

自己肯定感を高めるワンポイント

私はよく「習い事を“試食”だと捉えてみましょう」とお伝えしています。好きなものをとことん追求するために、その子に合うもの、好きになれそうなものを探している過程だと考えるのです。「1カ月だけ試してから決めよう」と最初に期限を区切っておくのも◎。「我慢できない子になる」「やめ癖がつく」などと心配する必要はありません。嫌いな習い事をしつこくやらせて「学ぶこと=嫌い」となってしまうほうが、よっぽど深刻ですから。

ポイント

習い事は、その子に合うものを探す“試食”のようなもの!


著=石田 勝紀、カワグチ マサミ/『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』(KADOKAWA)

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