気をつけて! 気象庁が臨時記者会見をするときはマジでヤバい!?/すごすぎる天気の図鑑(5)

近年の豪雨、巨大台風、大雪にまつわる話題など、「天気・気象のなぜ?」を本記事で解説してくれるのは、映画『天気の子』の気象監修者としても有名な荒木健太郎さん。雲、雨、雪、虹、台風、竜巻など、空(気象)にまつわる面白くてためになる知識をやさしく紹介してくれます。
ふとした瞬間に空を見上げるのが楽しくなる、天気や気象にまつわるとっておきのネタをお届けします!
※本記事は荒木健太郎著の書籍『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』から一部抜粋・編集しました
気象庁が臨時記者会見をするときはマジでヤバい!
梅雨から秋にかけて、豪雨や台風などによる災害のニュースを見かけることがあると思います。災害から身を守るため、とくに知っておきたいことがあります。
それは、「気象庁が臨時記者会見をするときはマジでヤバい」ということです。気象庁は大規模な災害が予想されるときや、すでに発生していてもおかしくないときは特別警報を発表します。特別警報はこれまでに経験したことのないような異常事態で発表されるもので、命にかかわる危険な状況です。そんな状況が見込まれるときに気象庁は臨時で記者会見をするので、自分の住む地域がふくまれていたら、本気で備えて事前に安全確保を!
もちろん、特別警報のときだけが危ないわけではなく、警報でも十分危険な状況です。災害から身を守るには日ごろからの備えが重要なので、住んでいる地域のハザードマップ(災害で危険な場所や避難場所をまとめた地図)をチェックして、食料・水などの備蓄も確認しておきましょう。

特別警報が発表されているときは、気象庁の予報課長が防災服を着て臨時記者会見をする。

「令和2年7月豪雨」の期間中に九州に発表された大雨特別警報(黒)。実際に、特別警報の発表された地域では大きな水害が発生した。
豆知識
避難したほうがいいかどうかは、住まいの地域の災害の危険性や、自分や家族など身の回りの状況によって変わります。事前に家族と話し合って自分に合った避難方法を考えておけるかどうかが、命を左右することも。
【著者プロフィール】
荒木健太郎
雲研究者、気象庁気象研究所研究官、博士(学術)。
1984年生まれ、茨城県出身。慶應義塾大学経済学部を経て気象庁気象大学校卒業。地方気象台で予報・観測業務に従事した後、現職に至る。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、豪雨・豪雪・竜巻などによる気象災害をもたらす雲のしくみ、雲の物理学の研究に取り組んでいる。
映画『天気の子』(新海誠監督)では気象監修を務める。
著=荒木健太郎/『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA)
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