【搾乳器おすすめ14選】ママたちの強い味方!おすすめ商品と選び方のポイントを紹介

おすすめの搾乳器をご紹介!

赤ちゃんが生まれてしばらくすると、おっぱいが張って苦しいと思うことや、ママの職場復帰などで母乳を搾らなければならない場合が出てきますよね。とはいえ、1日に何度も手で搾るのはたいへん。そういうときには、母乳を搾るための機械、搾乳器を使うと便利です。

搾乳器は、母乳の量が十分でないママの味方にもなってくれます。ただ、育児経験者以外にはなじみがない商品なので、初めて子育てをするママは「どうして必要なの?」「どのような搾乳器を選べばいいの?」と悩むことも多いはず。そこで、搾乳器の機能や選び方、人気商品のおすすめポイントを助産師の河井恵美さんにお聞きしました。

▶︎教えてくれた人
河井恵美さん

座り心地だけでなく機能も充実!おすすめ「ベビーチェア」5選
助産師の河井恵美さん

助産師。25年以上、助産師・看護師として各所で勤務。現在はオンライン助産院サービス「エミリオット助産院」を運営し、国内外で妊娠・出産・育児に悩むお母さんたちをサポートする。

搾乳器を使うメリットとは?

母乳が出過ぎる、乳首から母乳を飲ませることができないなどのお母さんをサポートする

母乳が出る量にはかなり個人差があります。なかには、母乳がたくさん出過ぎて赤ちゃんが飲み終わってもまだおっぱいが重いママや、おっぱいが張る痛みや不快感から育児に集中できないママもいます。また、乳頭が突出せず、乳輪より奥に引き込まれている陥没乳頭であったり、赤ちゃんに何度も強く吸われたために乳首に痛みや傷があるなどして、乳首から母乳を飲ませることができないママもいます。さらには、働いているため日中は不在だけれど、なるべく母乳で育てたいというママもいるでしょう。

こうしたとき、ママは自分で母乳を搾る必要があります。もちろん、手で搾ってもいいのですが、上手に搾るにはコツがいりますし、毎日何度も搾乳していると時間を取られて手や腕もだるくなってきます。陥没乳頭の方などは、そもそもひとりではうまく搾ることが難しいときもあります。そこで便利なのが、手軽に短時間で母乳を搾るための機械、搾乳器です。

乳頭に刺激を与えて母乳の分泌を促す

赤ちゃんに母乳を飲ませたいけれどうまく出てこない、量が足りないなどと悩んでいるママにとっても、搾乳器は大きな助けになることがあります。というのも、母乳は定期的に乳頭に刺激を与えないと、うまく出てこないからです。

「赤ちゃんが乳頭を吸う刺激が脳に伝わってはじめて、脳から『母乳を出せ』という指令が出て、母乳を出すためのホルモンが放出されます。この乳頭への刺激は、最低でも1日6回は必要だといわれますが、実は6回では少ないくらいで、1日8回くらい刺激を与えた方がいいのです。赤ちゃんが母乳を飲む回数が少ない、あるいは、うまく乳首が吸えていないために、乳頭への刺激が十分与えられていない場合、搾乳器があれば代わりに刺激を与えることができます。それによって、母乳の分泌される量が増える場合もあるのです。ですから、母乳の量で悩んでいるママはぜひ、母乳が出なくてもいいから、授乳と合わせて1日に8回以上、1回に5分程度、搾乳器で乳頭に刺激を与えてみてください」(河井さん)

搾乳器を選ぶときのポイント

では、搾乳器はどういう点に気をつけて選べばいいのでしょうか。種類やお手入れのしやすさ、機能性といった観点からポイントを紹介します。

電動タイプか手動タイプか

搾乳器には、大きく分けると「電動タイプ」と「手動タイプ」があります。母乳の量が多い、仕事の合間など短時間で搾乳をしたい、使用頻度が高い方は電動タイプがいいでしょう。逆に、短期間だけ使いたい、リーズナブルなものがいい、音が静かなものがほしい、軽くて携行しやすいものを求めている、という方には手動タイプが向いています。

また、電動タイプには据え置き型と持ち運びできるハンディー型があります。家の中の特定の部屋でしか搾乳しないなら、コンセントにつないで使う据え置き型でいいでしょう。旅行や仕事に持っていきたいなら、充電式のハンディー型が便利です。

お手入れはしやすいか

搾乳器はもともと細かいパーツや部品が多くなってしまうものですが、お手入れのしやすさを考えるなら、なるべく細分化されない商品を選んでください。理想は2〜3パーツぐらいに分かれるタイプ。最初に説明書をよく読んで、どんなパーツがあって、どこに何を接続するのかを覚えておきましょう。

搾乳器のパーツは、台所用の中性洗剤で洗ってから消毒するのが一般的ですが、買う前に消毒方法をよく確認しましょう。お手持ちの哺乳瓶と同じ方法で消毒できるものなら、一緒に消毒してしまえるので手間がかかりません。なかには、煮沸ができないものや薬液での消毒が推奨されない商品もあるので、注意してください。

また、乳房に触れる漏斗(ろうと)形の部分や哺乳瓶に接続されている部分など、母乳が通るパーツは変色しやすいので、スペアを購入できるかも事前に確認しておきましょう。きちんと洗っていれば短期間で変色することはありませんし、変色したからといって不衛生なわけではありませんが、気になる方もいると思います。最近では、劣化しやすいパーツはあらかじめ複数個同梱されていることもあります。ただ、海外メーカーの商品などは、スペアを購入するのが難しい場合もあるので、購入前にチェックしておきましょう。

便利な機能が付いているか

催乳反射を促す機能
「催乳反射(射乳反射ともいう)」とは、ママの体に備わる母乳の分泌を促すための仕組みです。ママの催乳反射を促すために、赤ちゃんは最初とその後で母乳の吸い方のリズムを変化させています。最初は速いリズムで吸うことでおっぱいを刺激し、催乳反射を促します。やがて母乳が出てくると、ゆっくりとしたリズムに変えて母乳を飲んでいくのです。近年の搾乳器にはこの催乳反射を促す機能が付いているものが多いですが、念のため有無を確認しましょう。

吸引圧の調節機能
痛いのを我慢しながら強く吸引したからといって、母乳が多く搾れるわけではありません。肝心なのは、ママが痛みや不快感を覚えないで搾乳すること。ですから、そのときのおっぱいの状態に合わせて自分で吸引圧を調整しながら搾乳できるかどうかが大切です。また、吸引圧が強い方が早く搾乳できるので、その意味でも吸引圧の調節ができる機能は必須といえます。

「じつは、搾乳を続けているとおっぱいの皮膚は伸びがよくなり、丈夫にもなるので、吸引圧を上げても痛くなくなってくる方が多いのです。最初は弱いレベルでも痛みを感じたのに、数カ月後には吸引圧を最高レベルまで上げられるようになった、なんてこともよく聞かれます。1回の搾乳の間でも、最初の1〜2分はレベルを弱めに設定して、慣れてきたらレベルを上げる方は多くいます」

電源コードなしでも使える機能
据え置き型の電動タイプの場合、コンセントに電源をつないで使用するだけでなく、本体に充電して使えるタイプが便利です。据え置き型は家の中でしか使わない方が多いと思いますが、ときにはコンセントの届かない場所や外出先などで使う場合もあるからです。

授乳アプリとの連動
スマホのアプリと連動して、冷蔵庫にある母乳のストック管理をしたり、授乳時間や回数などの記録を自動でつけられたりする商品もあります。こういった記録を家族で共有すると育児に一体感がうまれますし、健診などの場で専門家に相談する際にも便利です。

母乳を蓄える容器のタイプ

搾乳器には、吸引した母乳をためる容器が必要になりますが、専用の哺乳瓶が付いているタイプと、母乳保存パックが付いているタイプがあります。
冷蔵庫に保存、もしくは、すぐに使うことが多いなら、赤ちゃんにそのまま飲ませることができる哺乳瓶タイプのほうが使い勝手がいいでしょう。付属の哺乳瓶の洗浄ができていなかったときのために、市販の哺乳瓶にも接続できるタイプだとさらに便利です。広口タイプの哺乳瓶なら市販のものでも付け替えできる場合が多いですが、念のため確認を。

一方、母乳を冷凍して使うことが多い方は、入れ替える手間を減らし母乳を清潔に保つために、直接母乳保存パックにためられるタイプのほうがいいでしょう。母乳の量が多い方やおっぱいの張りを解消するために搾乳する方については、その母乳を保存するなら、容器を洗う手間がかからない母乳保存パックをおすすめします。

いずれのタイプも、容器は100ml以上ためられるものであれば十分です。なお、最近登場した、ブラジャーに挟んで使える一体型タイプの搾乳器は、母乳を本体にためるため哺乳瓶や母乳保存パックが付いていないものもありますので、注意してください。

搾乳器のおすすめ商品14選

ここからは、河井さんのコメントとともに、編集部が厳選したおすすめの搾乳器をご紹介。ぜひ、自分にぴったりの搾乳器を選んでみてください。

スマートかつシンプルな電動式『ピジョン 母乳アシスト さく乳器 電動handy fit+(ハンディフィット+)』

搾乳の強さを6段階で調節

ピジョン 母乳アシスト さく乳器 電動handy fit+(ハンディフィット+)

シンプルでコンパクト、持ち運びやすいコードレスの電動タイプです。2段階の「準備ステップ」と、その時のおっぱいの状態に合わせて強さが6段階に調節できる「さく乳ステップ」の2ステップで、無理なくやさしく搾乳できます。搾乳の強さや時間、バッテリー残量も一目で分かるLEDディスプレイを採用。「コンパクトタイプなので携帯に便利です。パーツにカテーテル(吸引圧を加える管)がない点も、洗いやすくてうれしい」と河井さん。


手動式だからはじめてでも安心『ピジョン 母乳アシスト さく乳器 手動』

快適なポジションが見つかるハンドル

ピジョン 母乳アシスト さく乳器 手動

初めて搾乳器を使う人でも簡単に使える手動搾乳器です。エルゴノミクス(人間工学)に基づく手が疲れにくいハンドルは、くるっと90度に回して握りやすい位置に調節可能。握り方によって自分で強さを調整することができます。「準備ステップ」「さく乳ステップ」の2ステップがあるので、自然な流れで搾乳を進められます。すべてのパーツが分解できて洗いやすいです。「ピジョンの『母乳実感』という哺乳瓶にも接続できて便利です。クッション付きの搾乳口がおっぱいに優しくフィットします」


リズムも強さも自分流にアレンジできる『ピジョン 母乳アシスト さく乳器 プロパーソナル R』

専用アプリで搾乳時間や量を管理

ピジョン 母乳アシスト さく乳器 プロパーソナル R

さまざまな授乳リズムを網羅した高機能の電動タイプ。そのときのおっぱいの状態に合わせて搾乳ステップだけでも3つのモードから吸引リズムが選べ、6段階で吸引の強さを調節できます。消毒できるパーツは、煮沸、電子レンジ、薬液消毒に対応。やわらかクッション構造の搾乳口パッドで、心地よくおっぱいにフィット。「準備ステップとさく乳ステップの2ステップで、赤ちゃんが吸いつくような自然な搾乳ができるように工夫がされています。専用アプリで搾乳時間や量の管理が行えるのも便利です」


オーバル型搾乳口で胸の形にフィット『Medela (メデラ) ハーモニー手動さく乳器』

軽量で持ち運びに便利

Medela (メデラ) ハーモニー手動さく乳器

搾乳口がオーバル型で360度に回転するから、ひとりひとりのおっぱいの形や大きさにぴったり合う手動式です。長短2種類のハンドルで、赤ちゃんの自然な飲み方を再現。握りやすく疲れにくい回転式ハンドルは左右どちらの手でも使えて、おっぱいの状態に合わせて上下で吸引圧の調整ができます。105gと軽量なので、外出時の持ち運びにも便利。「赤ちゃんが飲むリズムと速さを可能な限り再現したデザインです。効率よく搾乳が哺乳瓶に流れるよう、搾乳口にも工夫されています」


3段階モードで無理なく搾乳『UFsmile 電動さく乳器RH-268』

簡単に洗浄・消毒・組み立てできる

UFsmile 電動さく乳器RH-268

「マッサージモード」「分泌モード」「さく乳モード」の3段階のモード、そして、強さのレベルが9段階あるので、無理なく快適に搾乳できます。すべてのパーツが取り外せるため、簡単に洗浄・消毒ができますし、組み立ても楽。USBケーブルで充電ができて、1回の充電で約3時間使用可能です。電源を入れて30分後には自動で電源OFFに。「充電式なのに3時間も連続使用でき、電源を切り忘れても自動でOFFしてくれる機能は、忙しいママに最適」


両胸を同時に搾乳して時間短縮『Bellababy 搾乳器 電動』

母乳保存パックに直接搾乳

Bellababy 搾乳器 電動

ダブルポンプ設計で両胸を同時に搾乳することができて、搾乳時間を大幅に短縮。しかも動作音が静かです。「マッサージモード」「連続吸引モード」など4つのモードがあり、強さを9段階に調節できるので、 赤ちゃんが吸うような心地よさを実現。母乳保存パックが10個、アダプターが2個付いていて、直接保存パックに母乳を搾乳・保存できます。「吸引音が小さいので、夜中に赤ちゃんのそばで搾乳しても安心。充電がUSBからできるのも便利です」


組み立て不要でお手入れ・操作が簡単『Kaneson(カネソン)さく乳ポンプetoca(エトカ)』

軽くてコンパクトなので旅行にも

Kaneson(カネソン)さく乳ポンプetoca(エトカ)

コンパクトな手のひらサイズの手動式で、組み立て不要。分解するパーツがないので、お手入れが簡単なシリコン製搾乳器です。おっぱいに当てて、搾乳ポンプのボディー部分を握るだけで搾乳できて、プッシュボタンを押せばすぐに圧が抜ける簡単操作。かわいいフラワー形のカップはお肌にやさしくフィットし、透明だから搾乳している様子がよく見えます。しかも、価格もとってもリーズナブル。「忙しいママや搾乳頻度が少ない方におすすめ。軽いので旅行などに持っていってもいいでしょう」


ブラに差し込んで使えるウェアラブル搾乳器『Amahom Wherable Breast Pump』

最適レベルを記憶するメモリー機能搭載

Amahom Wherable Breast Pump

先端的な電動ウェアラブル搾乳器。ワイヤレスでコンパクト、チューブなども一切ないので、ブラジャーの中に差し込んで使えて、目立たずハンズフリーで搾乳できます。動作音も静かで、USB充電もできるので、車内やオフィスでの搾乳に便利。吸引圧の強さは9段階に調節可能なので、胸の状態に合わせてリズムや強さが選べます。ディスプレイ付きタイプもあります。全2色。「メモリー機能があるので、自分に最適な吸引モードとレベルを記憶しておき、次回はすぐに搾乳できるのも魅力です」


3モード×強さ9段階で設定できる『Akizora 電動 さく乳器』

大型バッテリーで2~3時間連続使用

Akizora 電動 さく乳器

母乳が出ていないママに催乳したり、搾乳を終える前に最後までしっかり搾るための「催乳モード」、やさしくおっぱいを刺激して母乳の分泌を促す「マッサージモード」、一定のリズムで母乳を搾る「さく乳モード」と3つのモードを搭載。それぞれ9段階の吸引力が選べます。35デシベルと搾乳中の音が静かで、LEDディスプレイのため、暗い夜に赤ちゃんのそばでも搾乳が可能です。「2~3時間の連続使用が可能な大型バッテリー搭載で、外出先でも安心して使用できます」


電動・手動、両方で使えるデュアル仕様『アンジュスマイル ミルサポ デュアルさく乳機+母乳パッド』

温冷両方使えるジェルパットもセット

アンジュスマイル ミルサポ デュアルさく乳機+母乳パッド

パーツを付け替えることで電動と手動を切り替えできるため、シーンに合わせた方法で搾乳できます。電動モードには、自動で搾乳される「ステップオートモード」と、吸引力が調節できる「オリジナルモード」の2つがあります。電動部はUSB充電式で持ち運びにも便利です。手動モードは、ハンドルの取り付け位置を変えることで吸引力を3段階に調節可能。同梱のジェルパックは、ブラジャーに挟んで使えます。「ジェルパックは電子レンジで温めて、もしくは冷凍庫で凍らせて、温冷どちらにも使えます」


3Dマッサージ技術で痛みを軽減『Lulia 電動搾乳器』

ボトルは冷蔵も冷凍も可能

Lulia 電動搾乳器

同時に両方の胸から搾乳が可能です。知能周波数変換で赤ちゃんが実際に吸うリズムを再現。3Dマッサージ技術を採用し、搾乳しながらやさしくおっぱいをマッサージして、痛みを軽減します。「マッサージモード」など3つのモードがあり、それぞれ強さを9段階に調節できるので、自分の体調に合わせて吸引圧を自由に変えられます。搾乳口はあらかじめ2サイズを同梱。「搾乳中の音はささやき声ほどの大きさなので、赤ちゃんのそばで搾乳することができます。冷凍もできる哺乳瓶が付いていて使いやすいと思います」


レバーを握る幅で圧力やリズムを調節『NUK(ヌーク)手動さく乳器 Jolie』

カップの凹凸でマッサージ効果

NUK(ヌーク)手動さく乳器 Jolie

ドイツでナンバーワンの哺乳瓶・おしゃぶりブランド「NUK」が現役の助産師と共同開発した搾乳器。どんなおっぱいにもフィットする独自のカーブ設計です。やわらかいシリコーンカップの凹凸がマッサージ効果をうみ、搾乳しながら母乳の分泌を促します。人間工学に基づいたレバーは、握りやすく疲れにくいのが特徴。レバーを握る幅や動かし方で、搾乳の強弱やリズムを細かく調節できます。分解・組み立て、お手入れも簡単です。「ノーマルモード、パワーモードの2つのモードがあります。パーツはすべて食洗機でも洗えます」


搾乳から冷凍保存までこれだけでOK『Kaneson(カネソン)さく乳ハンド保存セット 母乳バッグ付』

自分のペースでやさしく搾乳

Kaneson(カネソン)さく乳ハンド保存セット 母乳バッグ付

片手で搾乳できるハンドルタイプの手動式搾乳器と、コネクター2種、母乳バッグ&シール5枚のセット。ハンドルを操作するたびに、搾乳カップカバーがやさしく動き、おっぱいを刺激します。産院などでよく使われるカネソンの母乳バッグに直接接続できるので、これひとつで搾乳から冷凍保存までが可能に。差し替えの手間が省けるだけでなく、安全で衛生的です。部品は全て消毒が可能です。「手持ちの広口哺乳瓶にも接続できるので、母乳の保存方法に合わせて使い分けられます」


オールインワン構造のハンズフリー搾乳器『UFsmile電動さく乳器 YW-388』

10段階の細かい吸引圧レベル

UFsmile電動さく乳器 YW-388

オールインワン構造の電動搾乳器で、ブラジャーの内側に挟み込んで使えます。3つの搾乳モードは、それぞれ10段階の吸引圧レベルが選べるので、初めて搾乳する方も、母乳がたくさん出る方も安心して使えます。しかも、3つのモードすべてに静音モード付き。本体パーツが少ないので、洗浄時間も短縮できて、組み立ても簡単。もちろん両胸同時使用もOK。「ハンズフリーなので、家事や食事をしながら使えるため、搾乳にかける時間が短縮できます。コンパクトなデザインだから携帯にも便利」


搾乳器を使うときの注意点

出産直後は乳腺が十分に開通していないので、搾乳器を使い始めるのは母乳のリズムが整ってから

搾乳器はまだ母乳が十分出ない出産初日からいきなり使うものではありません。産後数日はまだ乳腺が十分に開通していないので、分泌される母乳の量も少ないものです。ですから、この時期に搾乳器を使っても、痛みが強かったり、母乳が思うように出なかったりします。ある程度スムーズに母乳が出るようになってから使い始めるようにしましょう。母乳のリズムは産後10日ほどで整うので、その頃から使い始めるのがいいと思います。

搾った母乳は冷蔵庫の奥に保管して、24時間以内に使い切る

搾乳器を使い始めてから気を付けてほしいのが、搾った母乳の保管方法です。冷蔵庫で保管する場合は、消毒した哺乳瓶に入れ、きっちりふたをするという方法が一般的です。
搾った後は、なるべく時間を置かずに冷蔵庫の奥にしまってください。常温に長く放置したり、温度が安定しないドアポケットに入れたりするのは厳禁です。
また、冷蔵庫で母乳を保管できる期限の目安は24時間ですが、搾乳直後の栄養とその搾乳を与えるときに必要な栄養が変化する可能性があるため、なるべく早く飲ませるのが理想です。

冷凍庫での保管は専用の母乳保存パックを使用して1カ月以内に使い切る

冷蔵庫ではなく冷凍庫で長期保管する場合は、必ず専用の母乳保存パックに入れて、きっちりと口を閉め、1カ月以内に使い切ってください。母乳保存パックは滅菌処理がなされ、ほぼ細菌が付着していない状態なので衛生的なため、長期保存におすすめです。反対に、市販の食品用保存袋や瓶などは、いくら煮沸などの消毒をしたとしても母乳の保存に使うのは避けた方がいいです。

搾乳器を使う前に伝えておきたいこと

母乳が増えないからといって引け目を感じる必要はない

搾乳器を使ったからといって、すべてのママの母乳量が増えるわけではありません。ですが、そのことで落ち込んだり、引け目を感じたりする必要はまったくないと河井さんはいいます。

「日本には、『赤ちゃんは母乳で育てなくては』『母乳の方がミルクより優れている』と思い込んでいる人が多いようですが、そんなことはありません。母乳と粉ミルクを比較した場合、栄養価は同じか、粉ミルクのほうがやや勝っているんです。粉ミルクには、赤ちゃんに必要だけれど母乳には含まれない栄養素も、きちんと付加されています。ですから、母乳でも粉ミルクでも、赤ちゃんにとってはどっちも大切な栄養源です。初乳には免疫物質が豊富に入っているため初乳が飲めると理想的ですが、母乳の量が少なくてもミルクを足して適量を飲めていれば、赤ちゃんの発育や健康、知能に影響することはまったくありません」


ママやパパが笑顔で育児ができることのほうがずっと大事

母乳にするか、粉ミルクにするか、両方のいいとこ取りの混合授乳にするかは、河井さんによると「赤ちゃんのお世話をメインでする人」の都合で決めてしまってかまわないとのこと。

「授乳はおむつ替えや沐浴などと同様、赤ちゃんのお世話のひとつにすぎません。『こうでなければ』とひとつの方法に固執して悩むより、ママやパパが笑顔で育児ができることのほうがずっと大事なのです」




おむつや赤ちゃんの肌着などとは違い、搾乳器は必要な人だけが使うものなので、妊娠中から前もって購入しておく必要はありません。ただし、必要になったときにすぐに購入できるように、使うとしたらどの商品がいいか、値段と機能、口コミなどを見比べて目星だけは付けておきましょう。この機会に、自分の体に合った搾乳器を探してみてください。

最後に、搾乳器は万能ではありません。おっぱいがほぐれていないのに無理に使うと、乳腺を痛めることもあります。搾乳器を使っても母乳があまり出ない、しこりや張りがあるといった場合は必ず専門家に相談しましょう。自分が出産した病院などお産の取り扱いがある産院か、助産院・総合病院などに併設された母乳外来を受診するのがおすすめです。乳房ケア専門外来として開業している施設もありますので、ひとりで悩まず気軽にアドバイスを求めてみてください。


文・取材=春日あずさ

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