これNG!都道府県学習で「やってはいけないこと」ってなに?大人気参考書の先生に聞いてみた
みなさんは47都道府県の位置と名前、すべて自信をもって言えますか?
「大きな声では言えないけど、大人になった今でもちょっぴりうろ覚えで…」という方も多いのではないでしょうか。「47都道府県」は小学4年生が必ず学習する内容なのですが、大人でもド忘れしてしまうくらいですから、子どもたちにとっては本当に大変なことですよね。覚えることがいっぱいあって、4年生から「社会が苦手」になってしまう子も多いとか。そこで今回、筑波大学附属小学校教諭の梅澤真一先生に、都道府県学習の大切さををおうかがいしました。
これはNG!都道府県を学ぶときにやってはいけないこと3つ
――都道府県の覚え方や教え方で「これ絶対にNG!」という代表的なものはありますか?
【NGその1】都道府県の「名前」だけの暗記
都道府県の学習では、名前だけでなく地図上の位置や形がとても重要です。裏を返せば、漢字で県の名前だけ書けるようになっても、地図上のイメージを覚えられていないのでは意味がありません。地図と切り離して名前だけを覚えるのはNGでしょう。

――名前だけ…というと「名前に“山”がつく県名は?」など、名前に注目したクイズもあると思うんですが。
そういうクイズはよくありますよね。「県名の中に動物の漢字が入っている県は?」なども時々見かけます。たしかに「鹿児島県の鹿」、「熊本県の熊」は県名を漢字で書く際に役立ちますので、楽しむ程度に活用するのはよいかと思います。ただ、名前だけに注目したワークやアクティビティばかりにかたよるのは本質的ではないので、気をつけたいところです。
【NGその2】フラッシュカードだけに頼った暗記

暗記でよく使われる手法にフラッシュカードがありますが、表面的な暗記は忘れやすい傾向にあります。「情報を瞬時に記憶させる学習方法」だけに頼ることは正直あまりおススメしません。
【NGその3】むやみに回転したり、縮尺がデタラメだったりする地図の使用

シルエットを見せて県の形と名前をセットで覚えること自体は、地形の学習になるのでいいと思います。ただ、シルエットを回転させて見せるのは避けたほうがよいでしょう。地図は東西南北の感覚が大事ですから、ちゃんと「上が北になっている状態」を見せて記憶したほうがいいですね。あとは、「北海道がやけに小さい」など、都道府県ごとに縮尺がちがっているものもあまり好ましくないです。広さの感覚も、大切な情報です。
正しい地図上のイメージと、都道府県の名前を、自分とのかかわりの中で覚えていきたいものですね。
梅澤真一先生
筑波大学附属小学校教諭。専門は小学校社会科教育。
日本社会科教育学会、全国社会科教育学会、日本地理教育学会に所属。東京書籍「新しい社会」教科書編集委員。価値判断力・意思決定力を育成する社会科授業研究会代表。監修に学習書としては異例の5万部を突破、大人気参考書としてAmazonランキング上位の「にゃんこ大戦争でまなぶ!47都道府県」(KADOKAWA)など。
柳沢奈緒美(聞き手)
KADOKAWA 教養・生活文化統括部 教育編集部 編集者。「にゃんこ大戦争でまなぶ!47都道府県」(KADOKAWA)を担当。
©PONOS Corp.
※本記事の画像は「にゃんこ大戦争でまなぶ!47都道府県」より一部抜粋しています
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