大根おろしがピリリと辛いワケ。使う部位によって味も違う!?/子どもに話したい雑学(4)

#趣味   
おろすと辛くなる理由

『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』4回【全56回】


子どもをもつ親たちに、ぜひ知っておいてほしい教養系雑学。

「ざるそばともりそばの違いは?」「ポン酢のポンってなに?」
これ、答えられますか?

「日々のコミュニケーションの中でいろんなことを教えてあげたい」「子どもの好奇心を高めたい」そんな方に、わかりやすく、楽しみながら「タメになるうんちく」をお教えします!
子どもが思わず「パパ、ママ、すご~い!」と言ってしまう学校では教わらない「おもしろ知識」「生活の知恵」をどうぞ。

※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。


大根おろしはなぜ刻んだ大根より辛い?


大根おろしはピリリと辛いが、おでんの大根も大根サラダもそんなに辛くはなく、甘味さえ感じるほどだ。

これは大根をおろすことによって細胞が破壊され、「イソチオシアネート」という辛み成分が出てくるからだ。イソチオシアネートは、おろす前は糖と結合して配糖体(はいとうたい)という化合物になっているため、そのままでは辛くない。しかし、おろした時に出る酵素によって、糖との結合が切られると辛くなる。ただふつうに切っただけでは、さほど細胞が破壊されないので、あまり辛くはならないのだ。

自然の中で大根の細胞が破壊されるのは、虫や動物にかじられた時。辛み成分は、こうした事態に備えて大根が自分を守るための物質なのだが、人間はその辛み成分さえ好んでいる。細胞を壊せば壊すほど辛みが増すので、わざわざ大根をすりおろして細胞を細かく破壊し、大根おろしを作って食べているわけだ。辛みが十分に出るのは、糖との結合が切れた7〜8分後。ただし、辛み成分は揮発しやすいため、それ以上時間がたつとしまりのない味になってしまう。

ちなみに、大根おろしは使う部位によって味が違う。いちばん下の部分は、いちばん上の部分よりも10倍も辛み成分が強いのである。

監修=多湖 輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』(KADOKAWA)

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